beatmaniaIIDX 17 SIRIUS


"SPEEDCORE" AIR RAID FROM THA UNDAGROUND / GUHROOVY
 直訳すると「地下からの空襲」という矛盾した曲名。jubeatとのコラボ曲で、bass 2 bass・IN THE NAME OF LOVE・Special OneをIIDXでプレー後、jubeat ripples APPENDで出現する同曲を プレーすることでIIDXでも出現する。SPEEDCOREというとbpm200〜1000のとてつもなく速い曲を 指すのだが、バスドラの速い箇所ではシンセ音の方が強く出ており、耳障りなうるささはあまりない。 途中ニュースタイルガバのように3連符になるなど、ハードコアのメドレーのような曲構成 だ。jubeatでの難易度は、これまで最難曲とされるEvansに匹敵するほどである。 jubeatコラボ曲で唯一ある専用ムービーは、めまぐるしい3DCG。地中を走り回ってる 虫型のロボットが、曲名の「地下からの空襲」を行う主というイメージだろうか。
 HYPERは、序盤に隣接>が何度も出てくるが、左右の手で拾える配置が多い。3連符地帯には 8分も配置されているので、細かい箇所では24分ズレになっているのに注意。後半は右側に小トリルが 目立ち、終盤は1鍵バスドラ+隣接階段を含む乱打。ANOTHERになると前半に16分ウラウラの縦連打が ありBADハマりの可能性が高い。終盤も1鍵8分連打だらけになり、特に間に入る2鍵がリズムを 崩させる。DPは終盤に16分パートが片側に寄っているのが難しく、特にDP ANOTHERはウラウラの リズムの縦連打が長く続いており、BADハマりの危険はSP以上に。

"AKASHIC RECORDS" Almagest / Galdeira
 PARALLEL ROTATIONのボス曲5曲を制覇することで出現するOne More Extra曲。名義はINFERNOの 「Caldeira」に似ているので、おそらくDJ YOSHITAKAとTOMOSUKEによる合作と思われる。 同じワンモア曲だったMENDESに雰囲気が似ているが、あちらほどピアノ音ははっきりしておらず、 メインは長音のシンセパッドとなる。ジャンル名のアカシックレコードとは、宇宙の歴史が 記録されているという概念、アルマゲストとは数学・天文学の専門書の名前である。
 近年の曲にくらべて曲の長さが短い割りにNOTE数が多い、つまり密度が高い。高速テンポで 隣接を含む16分階段の連続だけでもきついが、後半のチャージノート中の16分階段というのが とても難しい。HYPERではCNをまたぐような配置は出てこないのが救いか。ちなみにNORMALだとCNを またぐ配置があり指の動きに迷うとさっぱり拾えないことに。ANOTHERのCN地帯はHYPERに4つ打ちと またぎが加わる。もちろんそれ以外の箇所もラスボスにふさわしい難度になっている。DP ANOTHERのCN地帯、CN側の配置は片手で弾くと考えると異次元。バックスピンスクラッチは 単体で出てくるのでクリアには影響ない。

"INDUSTRIAL" Bad Maniacs / kors k as teranoid
 ロケテストで普通に選曲できていたが、製品版ではONE MORE EXTRAとなった。またCS EMPRESSでは 出現条件は厳しいが隠し曲として収録されている(全解禁方法は公開済みでそっちの方が早い)。 インダストリアルは工業的な音を音楽に用いたジャンルだが、ノイズにより似せたものもそう 呼ぶようになった。この曲はバスドラや声ネタがまだニュースタイルガバの要素が強い。 公式サイトでは、teranoid名義としては最後となりそうなコメントがある。
 bpm200近い速さがあるのだが、16分の隣接階段や小トリルが多い。8分連打+αもBADハマり の危険がある。ラストの同時押しトリルは忘れなければ若干の回復が見込めるかもしれ ない。ANOTHERはさすがにワンモアという密度。ラストの1小節も2重16分がバラバラになって 難しくなっているが、ここまでゲージを残せる腕があれば問題ないだろう。DP HYPERは 4つ打ちと16分が左右に分かれていることが多く、12467のホームポジション的配置や同色の階段に なっている。DP ANOTHERは片手でSP HYPERを弾くような譜面だ。

"BUBBLEGUM DANCE" bass 2 bass / Ryu☆
 jubeatとのコラボ曲の一つで、グレードによって出現する隠し曲である。jubeatをやらない 人でもRyu☆アルバム「starmine」に収録しているメドレーロングバージョンで聴いたことが あるかもしれない。SIRIUS新曲「Light Shine」と同系統の曲だが、それよりさらに太い シンセ音フレーズが何度も現れ耳に残る、シンプルな構成をしている。長い男性ラップが 入っているのも特徴的で、これもLight Shineに引き継がれている。
 HYPERではシンセパートは基本的に4つ打ち+8分フレーズだが、後半に行くほどシンセが同色 同時押しになっている。ラップパートでは細切れにアサインされたラップオブジェが不規則に 配置されている。隣接階段になっている箇所に注意しよう。ANOTHERはラップが全てスクラッチに 配置されており、スクラッチ枚数はSPで248、DPで253というHYPERとはかけ離れた譜面傾向に なっている。シンセパートはより同時押しだらけになっているが、ここを確実に拾って回復 したい。

"E-DANCE POP" beatchic☆仮面〜好き、でいさせて〜 / 上野圭市(transforming into Masao♥Lovely)feat.星野奏子
 上野圭市&星野奏子による「仮面シリーズ」3作目。Starry〜the way to the SIRIUS〜では当初 「卒業仮面」というタイトルだったが、リリース時には「beatchic☆仮面〜永遠∞ヴァージョン〜」 という曲名になった。仮面シリーズの中ではテンポがもっとも速く、歌も中盤に語りが入っているのは 同じだが、卒業をテーマにしているためエンディング曲のような寂しい感じが伝わってくる。 ちなみに相変わらず妙な読み方をしてしまいそうな曲名だが、公式サイト的には「ビートシック」 と読むらしい。専用だが背景的なムービーに、仮面シリーズのキャラクターが走馬灯のように 出力アニメで現れる。
 HYPERは大方の8分譜面と一部の16分譜面がはっきり分かれている。16分は短い階段が 多く、bpm175での隣接階段は繋ぐのが難しい。終盤は8分の単発になっていて少し回復 できる。ANOTHERは階段が長くなっていたり同時押しが多くなっていたり。連続三角押しなども 登場するが、こちらも最後は回復。DPは同色階段とトリルが目立つ譜面に。特にDP ANOTHERは、24分 配置がほとんど小トリルになっている。素早く指を動かせなくても、同時押し2回でつなげ られる。

"DRUM'N'BASS" BEAUTIFUL ANGEL / DJ SWAN
 gentle stress、Secret of Love、Love Magicに続く4曲目のDJ SWAN名義DRUM'N'BASS(公式 サイトのコメントには4曲目と書いてあったが、DJ SUWAMI名義のTHE CUBEは含まれないのか?)。 基本的な曲構成はいつもと同じだが、音色がきらびやかに聞こえ、曲名のせいか神秘的な イメージを与えつつも格好良い曲調に仕上がっている。ANOTHERになると名義に(Toshiaki Komiya & Keiichi Ueno)と付き、少しだけだがドラムパートのアレンジが施されている。
 メロディパートは8分メインで、ドラムに16分が入っているものの少数である。後半は 同色同時押しが多くなり、ラストは6分で同時押ししながら4分でスクラッチとリズムがやや 難しい。ANOTHERは全体の同時押し、16分が多くなり、隣接階段の連続も登場する。DPはドラム パートとメロディパートが割と綺麗に分かれており、演奏感はあるがドラム側は少し単調に 感じるか。ANOTHERのラストは同色だが左右あわせて7つ同時押し11連打という、ゲージ的に 拾えば天国、外せば地獄な配置。

"ELECTRO POP" being torn the sky / 猫叉Master+ feat.JUNE
 猫叉Master+名義のアルバム「Backdrops」収録曲。ロケテストでは「猫叉Master feat.JUNE」 と+表記は無かったが、アルバムの影響で+が付いたのだろう。高音でかわいらしいフレーズ、 ノイズがかかったBGM、語るような女性の歌声という構成は、The end of my spirituallyにも 似ている。ただ後半からのストリングスは民族的なメロディで、このあたりは猫叉Master(+)らしい。 ちなみにBackdropsでのフルバージョンは、イントロがダークな感じがするなどゲームサイズとは 異なった一面を見せる。
 テンポが遅い分、16分配置ばかり。32分まで出てくるが、HYPERでは同色階段なので同時押し気味に 処理できる。Hi-Speedを最大までかけてもまだ密集して見えるので、SUDDEN+も活用しよう。ANOTHERは 密集度が一気に増す。32分の箇所が増えていて隣接階段になっていたり、24分と32分を同時に配置 されていたり。それでもスクラッチが少ないこともあって、レベルの割りにフルコンは狙いやすい だろう。DPは同色階段が多いが、DP ANOTHERは隣接階段も増える。特に終盤の左から右への 大階段に焦り、ラストで崩れてしまわないように。

"HAPPY HARDCORE" bloomin' feeling / Ryu☆
 Ryu☆のHAPPY HARDCOREとしては「in the Sky」以来となる。稼働・発売時期はCS EMPRESSの 「RIZING YOU UP」の方が早いが、ロケテストで既に収録されていたためお披露目はこちらの方が 早い。ピアノを用いずシンセ一辺倒でキャッチーなフレーズを何度も繰り返す、Ryu☆らしい 楽しい曲だ。そのフレーズが「ア、ア、アルパカかわいいよ〜♪」と歌っているように聞こえる ため、Ryu☆アルバム「starmine」では(alpaca mix)とサブタイトルが付いている。といっても ムービーにアルパカが出たりはせず、明るい緑を基調とした3Dのポップな内容である。
 メインフレーズの2小節ごとに、1拍分のチャージノートが現れるので、どこで出てくるかは 覚えやすい。しかしパート終わりでは2連続スクラッチが絡むことがあり、CNが右に寄っている ことが多いため2P側は非常に取りづらい。しかもこの配置はNORMALにも登場する。ANOTHERでは バスドラのトリルや16分3連シンセの連続が詰め込まれている。密度の低いCN付近ではミスを 抑えたいところだ。DPはパート終わりにCNが無く両側スクラッチ2連になっているのが楽しい。DP ANOTHERでは16分<・>字連続で指がつりそうになる。桂馬押しCNも珍しい。

"LATIN HOUSE" Brazilian Fire / Ben Franklin
 曲名からするとサンバの激しさをイメージしたように思えるが、実際はミドルテンポで軽快な ラテンハウスである。ピアノ・ブラスなどでラテンらしさを生み出しているが、ベースラインも 聴き所だ。ムービーは動物や手足の生えた植物たちがブラジルだけにサッカーをしたり飛び跳ねたり する、なかなかシュールなもの。何気に曲名とアーティスト名の頭文字が一致していたりするのは 狙ってのことなのだろうか。あと冒頭の声ネタがクレヨンしんちゃんっぽく聞こえる。
 HYPER前半は4つ打ち+16分混じりのフレーズはありがちだが、ほとんど同色で2つ同時押しが 3小節続くパートがある。後半からチャージノートが登場するが、16分単位の長さになっている ため、CN→CNのタイミングがやや難しい。そしてラストは短いCN+16分2連の繰り返し ラッシュ。ANOTHERではチャージノートがあるあたりの難易度は変わらず、他のパートの鍵盤密度が 増えている。DPは同色配置が多いが、連続するCNを片手で繋げる必要がある。DP ANOTHERのラスト などはCN→16分2連の4連続を片手で拾うという配置も。

"SUBLIME TECHNO" CaptivAte〜裁き〜 (SUBLIME TECHNO MIX) / Remixed by DJ YOSHITAKA
 PARALLEL ROTATION DistorteDは、行脚を10店舗または3エリア以上が出現条件となる。 行動力があれば、一番少ないプレー回数で出現させられた。REMIX曲は2007年のbeatnation summitで流された曲。カテゴリがDistorteDなのにGOLD(で移植された)曲の裁きが?というのも、 同作曲者の曲でDistorteDのCONTRACT(朱雀)と掛け合わせたような曲だからである。 両方の部分をほとんどいじってないのだが、bpmが同じなためか違和感無く聴ける。
 裁きのフレーズを覚えていればこの曲でも活かせる。前半は8分譜面、「♪裁かれる〜」のサビ からは4つ打ち+変則リズム、あるいは16分混じりの交互乱打。終盤は同じリズムでの連続 スクラッチとなっており、ラストの同色16分階段の連続が注意。ANOTHERは同時押し度合いと、 サビの同色16分が増えている。DPだと中盤の静かな箇所がチャージノートの連続になっている。 そこを除けば原曲の裁きと似たような譜面配置となっており、サビの変則的リズムが 難所だ。

"TRIP-POP" Chocolate Dancing / Yocke feat. Mayu
 当初は男性ボーカルでTRIP-HOPだったが、方向転換し女性ボーカルでPOPにしたため、 ジャンルもPOPが付いたという。スローテンポでJ-R&Bっぽいが、歌詞や歌い方がどことなく 艶かしい。全体的にノイズが入っていたり、ベース音が重たく響いているのが印象に残る。 曲名のせいか、EMPRESSの方がテーマに合っていたのではと思える。ムービーはチョコレートを イメージした茶色い世界に、虹色の人影がたくさん出てくる。
 テンポがかなり遅く、新曲HYPERで一番簡単な譜面。冒頭はややスクラッチが多いが、以降は 鍵盤中心となる。16分よりも細かい跳ねたリズム、24分同色階段などが特徴。5・7鍵などの同色 ミニ階段の連続も目立つ。中盤の8分連打や、終盤のウラウラでBADハマりしないように。ANOTHERは 詰め込んだせいで16分・24分が入り乱れているズレまくりの配置に。中盤の8分もスクラッチに 移動していたりする。DPは24分配置等が同色階段で頻出する。

"NEXT SKOOL BREAKBEATS HARDCORE" D / Eagle
 PARALLEL ROTATION DJ TROOPERSのボス曲は、MILITARY SPLASHのICARUSを作曲したEagle(kors k)。 収録曲中最長のジャンル名と最短の曲名という両極端で、同じ1文字アルファベットのV・Aと 違い、普通のフォントで1文字の曲名が表示される。前作と同じくbpm変化があり、徐々に変化が ある箇所を除けば前作では速→遅→速だったのが今回は遅→速→遅と逆転している。低速地帯は 声ネタなどで妖しい雰囲気を出しているが、高速地帯は明るい爽快感のある曲調になる。
 序盤は隣接階段、中盤は同色階段、終盤は縦連打。ラストはスクラッチと隣接階段も入る ラス殺し気味に。加速はbpm240まで跳ね上がるが、その部分のオブジェ密度は高くなくクリアの 影響は少ないので、HSやSUDDEN+は中盤のbpm175に合わせておこう。また2箇所あるbpmの変化の 終わりはチャージノートになっており(最初は譜面によって0〜2本とバラバラ)であり、上手く すればCNを保ちつつHS・SUDDEN+を操作できる。ANOTHERは終盤の縦連打に加えてトリルも。DPだと 終盤は縦連打等はなく回復地帯になる。

"DRUM & BASS" DAWN -THE NEXT ENDEAVOUR- / L.E.D. fw.堀澤麻衣子
 ポップンに同名曲(SFポップ)が存在するが全くの無関係。サブタイトルのENDEAVOURは 宇宙船の名前にもありL.E.D.らしくかっこいいが、日本語訳すると「努力」となり なんかイメージが全く異なるような。CS 9thのPHOTONGENICと同じジャンル、同じアーティスト による続編的楽曲である。前回と同様、ドラムパートよりもシンセが前に出ていてTRANCE寄りに なっているが、それよりもボーカルに力を入れているという印象がある。歌い方も伸ばす音の こもったような変化に特徴があり、Aメロ・Bメロ・サビという関係がはっきり していて、DRUM&BASSというジャンルながらポップス的要素も持ち合わせている。
 高速8分同時押し譜面で、とにかく曲が長いのでクリアには体力も必要になる。HYPERでは 大体が2つ押しまででパート終わりに16分の交互ドラムロールがあったりする配置。どこも 平均的な難易度で、このくらいの譜面が感覚的に叩けるようになると楽しい。ANOTHERも 2つ同時押しがほとんどだが、同時押しの回数自体が増えており、また16分混じりの周辺が ややミスしやすくなっている。特にラスト手前のスクラッチがらみの一帯は変則的なので 要注意。DOUBLEはNOTE数が多いにもかかわらずSPよりレベルが低いという評価だが、 両側ともほとんど単発、16分配置も少ないのでまあ納得か。

"EUROBEAT" Dazzlin' Darlin -秋葉工房mix- / Remixed by DJ Command
 PARALLEL ROTATION DJ TROOPERSは、各バージョンフォルダ(1stとsubstreamは併せて)で5曲 ずつプレーすることが出現条件だった。そのREMIX枠は、Ryu☆アルバム「starmine」からの収録。 秋葉工房による曲は同じSIRIUSではKeep itがあり、これと同じEUROBEATでのリミックスと なっている。原曲はブチアゲトランスだったので、それほど大きな曲調の変化はなく、それでいて 細かいシンセフレーズでアゲアゲ感をさらに高めている。
 原曲は8分以上の音符が多かったが、ユーロリミックスにより16分音符が増えており、原曲を 知っていてもリズムがつかみづらくなっている。HYPERでは同色交互配置が多いのだが、後半の 4つ打ちが加わるところと、ラストのスクラッチを含む同時押しに16分のズレが含まれるのが 要注意。特にANOTHERではラス殺し感が高まっている。DPではラストはSPと叩かせる音が異なって おり、同時押しではなく階段で締めている。DP ANOTHERは終盤の白鍵16分ラッシュからがSPより 難度が高いことを物語っている。

"PSYCHE TRANCE" DENJIN AKATSUKINI TAORERU -SF PureAnalogSynth Mix- / Remixed by Sota Fujimori
 PARALLEL ROTATION GOLDは、EXPERTコースで15コース登録(プレーして登録しなければ無効)する ことが出現条件だった。REMIX枠は、L.E.D.アルバム「電人K」からの収録。原曲は「電人、暁に 斃れる。」と日本語表記だが、リミックスではローマ字表記に。それもありサブタイトルもありで 曲名が非常に長い。原曲よりもさらにシンセメインになっており、そのせいか高音寄りの印象が あり明るい感じに聞こえる。ムービーはPARALLEL ROTATION汎用(色はGOLD仕様だが)につき 電人イェーガーは出てこない。
 8分・16分混じりの交互打ちが多く見られる。鍵盤が移動するタイプより同じ鍵盤を繰り返し 叩く方がBADハマりの危険があるので注意したい。また終盤は交互打ちに偶数拍や4つ打ちが 加わる。ANOTHERは★9ではDAWN-THE NEXT ENDEAVOUR-(H)の次にNOTE数が多く、DAWNは曲が長いので 密度でいえばこっちの方が高い。とくに終盤の4つ打ち+偶数拍+同色16分階段が長々続くのは 体力と集中力が必要。似た譜面のAA(H)は隣接階段が多いが、こちらの方がテンポが速いため、 同じくらいの難度(★10)はありそうである。

"UK HARDCORE" DESIRE / M-Project fw. GUHROOVY
 前作「ALL I NEED YOUR LOVE」に引き続きM-Projectが参加。この曲は前作とは打って 変わって、HARDCOREながらピアノの軽快な音色が印象的な、愉快な曲だ。全体的に散りばめられて いる声ネタや、前半のピコピコ音もいい味を出している。 原色のどきつい色合いの3Dムービー は、ハート型の眼鏡を掛けた人が考えたオブジェを作っていくが、完成したものが考えていたものと 違っていたため、自らハンマーでオブジェをぶち壊すというシュールな内容。
 HYPERでは16分は大体交互配置。4つ打ち+16分混じりのピアノ交互はよく見られる配置だが、 テンポが速いので遅れないように。後半からの声ネタスクラッチが割と取りづらく、特にラスト 8小節は一番鍵盤密度が高い上にスクラッチが絡む。ANOTHERは特にそのラスト8小節が難化して いる。ただ全体的には同色配置が多く見やすい譜面と思われる。DPはスクラッチが序盤に増え 終盤は減っている。ピアノ交互打ちを片手で叩かされるところも。八段のラストであるDP ANOTHERは、同色小トリルや桂馬ピアノ打ちが連続している。

"ELECTRO" Do Back Burn / PRASTIK DANCEFLOOR
 冒頭からのタイトルコールが何度も登場し記憶に残る、今作初登場・PRASTIK DANCEFLOORの曲。 さまざまな声ネタを小刻みにつかっているのはクリックハウスっぽい作りだが、レトロな感じの シンセ音やドラムパートはテクノしており、全体的に寂しくならないボリュームが出ている。 弾力のあるベース音もフレーズとして曲を特徴づけている。ちなみにムービーは3Dオブジェクトを 多様している一見汎用性のある内容だが、れっきとした専用ムービーである。
 曲の繰り返しが多ければ、譜面の繰り返しも多い。パート終わりの変化で16分が多くなって いるのと、中盤あたりのオブジェ密度が高くなっている箇所が気をつけるところか。ラストもSP HYPERは問題ないが、SP ANOTHERやDPでは2重階段となっていて油断ならない。またSPでは連続 スクラッチになっている声ネタアサインがDP HYPER以上では短いチャージノートになって いる、DPのみCN譜面があるという特徴を持つ。CNの終端に他のオブジェがくっついているのが取り づらいが、SPにはないパートを叩け鍵盤に集中できるDP中級者には楽しめる譜面で あろう。

"HARDCORE" DOMINION / L.E.D.-G
 DOMINIONは主天使(天使の階級で第四位)の意味で、前作のHYPERIONと名前が似ているが曲調は 異なるので繋がりはないだろう(小説「ハイペリオン」シリーズでは大天使級急使船なるものが登場 するが)。バスドラと低いシンセがメインの全編通じてダークな曲調。お得意のバスドラ+シンバルの 連続も他の曲とは違うリズムを心掛けているのか。CS EMPRESSでは先行収録されており、ACでは 解禁までANOTHERはプレーできなかったが、CSでは最初から全譜面プレーできた。
 中盤に16分階段はあるが、全体的には4つ打ち+8分の体力譜面。シンバル連打部分では スクラッチ+バスドラ+αの連続となっており、テンポの速さに追いつくことも必要で ある。ANOTHERは裏打ちが加わっている他、至る所に16分トリルが追加されている。特に中盤の16分 トリル+16分階段が難しく、ここで減らしたゲージを後半どれだけ回復できるかということに なる。DPは分割譜面が数小節ごとに左右が入れ替わっており、また高難度譜面ほどスクラッチが 少なくなって鍵盤メインになる。

"WHITE SEQUENCE" DROP / dj TAKA feat.Kanako Hoshino
 「never...」に続き、dj TAKA作曲・星野奏子によるボーカル曲。シンセとピアノによる 伴奏で、明るいトランス調がFreeway Shuffleを思い出させる。Bメロの太いシンセ音が響くのが 耳に残る。イントロが長くてAメロ開始が曲の真ん中手前、ラストはシンセフレーズの途中で フェードアウトする感じというのが少しバランス悪い気も。ムービーは昭和記念公園で 撮影したPV調のもので、星野奏子が落書きのモンスターに追いかけられるのが印象深い。
 1〜2小節の長いトリルは、それだけでなくスクラッチや他の鍵盤が入るのがやっかい。 特に終盤はクリアに大きく関わるので、スクラッチを捨てて鍵盤に専念するなどを考えよう。 他の箇所でも隣接階段が多いなど、曲調の割りに難しい。ANOTHERはトリル地帯がさらに難しく なっており、Colors(radio edit)(A)を少しだけ簡単にしたという配置だ。DP HYPERは同色階段 だらけの分割譜面なのだが、DP ANOTHERだと左右含めた大螺旋階段があったり、16分階段が片側に 寄っていたりと難易度は高め。

"TRANCE CORE" Elisha / DJ YOSHITAKA
 Elisha(エリシャ)は聖書にも登場する人名。CaptivAteシリーズとはまた違ったアップテンポ だが神秘的な曲。序盤はおとなしめで長いベースラインが特徴的だが、ちょっとPHOTONGENICに 似ている。曲が進むにつれだんだん盛り上がっていき、バックスピンスクラッチの音で一気に 最高潮に。ロケテストでは唯一BSSを体験できる曲だったこともあり、SIRIUSといえばこの曲を 一番に思いつく人も多いのではないだろうか。ムービーは海に沈んだビル街という天体とは 正反対だが、深い青が印象的である。
 さまざまなチャージノートのパターンが登場する。短いCNの同時押しが連続する地帯は、 同じリズムが繰り返されるので拾えればゲージが稼げる。難所は終盤の短いCNが変則的なリズムで 連続しているところで、リズムを覚えてスクラッチに惑わされないように。ANOTHERはCN中の 鍵盤が増えているほか、短いBSSもいくつか現れる。長いBSS前の短いCNの連続が4鍵にあり両側に 鍵盤……という配置が非常に難しい。DP HYPERはSPのほぼ分割だが、CNのほとんどが右側に配置 されている。DP ANOTHERは延々繰り返される短いCN同時押しを含むパターンができるかが 鍵となる。

"CYBERPUNK" Empire State Glory / Dirty Androids
 Dirty Androidsによるもう一つの曲は、アメリカ・ニューヨーク州の愛称である「エンパイア ステート」が冠せられた曲。摩天楼のエレベーターから望む景色をイメージしており、シンセの フレーズは8分パートと16分パートで静と動を表現し、曲にメリハリをつけている。ドラムンベース 風のブレークビーツもリズムを変えるだけでなくフィルターを効かせており、音色数は少ないが 曲調に厚みを付けている。テンポは速いが渋い感じがする、じっくり聴くと味がわかる曲だ。
 冒頭は8分フレーズが長く続くが、シンセの激しいパートでは16分の嵐。HYPERでは交互乱打か同色 階段と押しやすい配置になっているので、速さについて行ければ。中盤の連続スクラッチも同時の 鍵盤は少ない。ANOTHERになる連続スクラッチ地帯の鍵盤も増え、ラストは隣接階段+αのやや終盤 難に。DP HYPERは同色階段が多いが、階段が若干片側に寄った箇所もあり運指に迷う。DP ANOTHERに なるとさらに引きづらい階段のパターンも現れる。やはりラスト8小節が勝負だ。

"HARDCORE" eRAseRmOToRpHAntOM / L.E.D.-G VS GUHROOVY
 CS IIDX REDで「ErAseRmoToR maXimUM」のANOTHERがこの曲に変化するというサプライズが あったが、CS DistorteDではこの曲単独で収録された。さらにCS HAPPY SKY特別版同梱 「VISUAL EMOTIONS 5」のムービーももちろん収録。ワイヤーフレームで表現されたモーター エンジンに赤血球のようなものが注入され、いつのまにか心臓に変化しているというもの。
 CS REDから比べてNORMAL・HYPER譜面が追加されたことにより簡単になった、というイメージが あるが、それでもHYPERは★10。高速bpmの中4打ち+α、裏打ち+αの譜面が延々と続くのを捌く のは、生半可な腕では太刀打ちできない。特に裏打ちの方はリズムを崩されやすい。ANOTHER譜面 はCS REDの譜面と全く同じで、当然のように★12が付けられた。

"HARD RENAISSANCE" Evans / DJ YOSHITAKA
 AIR RAID FROM THA UNDAGROUNDまで出現した4曲をクリアすることで出現する、jubeatとのコラボ 曲でボス曲。Anisakisから朱雀分を抜いたと言えるほど似ており、中盤の半音階ずつ上がるところは そっくりだが、シンバルとバスドラの連打が独特である。IIDXではANOTHERがそのままの曲調で収録 されているが、NORMAL・HYPERは「-prototype-」とサブタイトルが付いている。これはメインの シンセパートが8分になっているもので、jubeat ripples APPENDのサントラに収録される。おそらく 「最初は8分フレーズで作ったが、難易度を上げるため今の形にした」のではないかと思われる。
 HYPERの注意点は、中盤の8分連打+トリル、16分混じりの3つ同時押し連打から2重16分階段と いう★10全体でも上位の難所。メインフレーズは8分だがハットの音だかで16分が混ざっているのも 注意したい。特にラストは8分縦連打+隣接小階段の連続、そしてスクラッチとかなりのラス 殺し。ANOTHERはシンセパートの変化自体は難しくないが、4小節ごとにバスドラ+シンバル スクラッチの不規則リズムでの連打が厳しい。ラストの密度はHYPERと変わらないように見えるが、 左に寄った16分配置とスクラッチの多さで、難易度は格段に上がっている。

"HARDCORE" EXUSIA / L.E.D.-G
 PARALLEL ROTATION HAPPY SKYのボス曲だが、HAPPY SKYで新曲がなかったL.E.D.作曲。 他のカテゴリは適材適所なボス曲の割り振りなだけに、余り物ということだろうか。EXUSIAとは 能天使(天使の階級で第六位)で、通常曲のDOMINIONやGALGALIMよりも位が低い。シンセメインの ハードコアだが、中盤にピアノの物悲しいメロディが入り、そこから終盤のシンセフレーズも 哀愁系に聞こえる。序盤の声ネタとして3y3sで使われているものがある。
 前半は声ネタの連続スクラッチが目立つ。鍵盤は同色多目の16分乱打、または4つ打ち+16分 混じりの交互打ち。ブレイク前の同時押しの連続はしっかり拾ってゲージを稼ぎたい。終盤は 4つ打ち+交互がほとんどになる。ANOTHERは前半がスクラッチの増加と隣接小階段が度々出る のが取りづらい。ラストは8分連打の同時押しやトリルなどラス殺し気味。スクラッチをある 程度見限った方がゲージが残るかもしれない。DP ANOTHERは綺麗に分割されて見やすい ながら、NOTE数2000に迫る物量譜面。

"EXPERIMENTAL MUSIC" G59 / 怒れる金の獅子
 PARALLEL ROTATION DistorteDのボス曲は、名義が微妙に変わっているがOne More Extraを 担当した金獅子(dj TAKA)による。曲名の読みはジゴク(地獄)で、.59(天国)と対になっているが、 嘆きの樹の続編的楽曲である。ストリングスとピアノがメインのダークな曲調だが、中盤の電子音 による不規則なメロディが不安なイメージを高めている。出力アニメも嘆きの樹風で、 ミスレイヤーの「其の地獄」の文字が画面一杯に表示されるのが更に焦らせる。
 NORMALは全NORMAL中最多NOTE数を更新。HYPERは4連階段の繰り返しと、桂馬同時押し+スクラッチ の連続に挟まる16分オブジェがやっかい。隣接12分・24分大階段も綺麗に繋ぎたい。ANOTHERは 嘆きの樹と同じくNOTE数が2000。DENIMっぽい同時押し地帯がクリアの要となるのだが、48分隣接 階段は今までにない配置。ラストにも48分階段の繰り返しがあり、ここは16分での同時押し連打で 処理されるだろう。DPは白鍵・黒鍵を分離したような譜面で、同時押し地帯が簡単になっている ように見える。

"HARDCORE TECHNO" GALGALIM / L.E.D.
 GALGALIMは座天使(天使の階級で第三位)の意味で、ガルガリムよりもガルガリンと読まれる ことが多いようだ。冒頭からのフレーズと音色が印象的で、声ネタも連発し、明るいわけでは ないがノリのいい曲調である。中盤で一瞬静かになったり音階が下がっていくフレーズが あるなど、NU NRGではないが電人イェーガーシリーズでもいいんじゃないかと思える。 とはいえGOLDで斃れたし、SIRIUSでは新曲は天使名で揃えたかったのだろう。
 鍵盤だけ見れば、4つ打ち+16分混じり交互というオーソドックスなものだが、連続する スクラッチが重なるととたんに取りづらくなる。終盤は連続スクラッチの嵐の上、ラストは1鍵連打 とややラス殺し。ANOTHERもラストはきついが、全体的にそれほど難しくなった感じはしない。DPは 頻発するスクラッチのせいで手の位置をブレさせられる。HYPERは前後8分は間があるところに スクラッチが置かれているので余裕はあるが、ANOTHERの割り込み具合は異常。スクラッチを とった後に鍵盤を拾えるか、いわゆる着地力が問われる。

"TECHNO" GOLDEN CROSS / dj REMO-CON VS dj TAKA
 dj TAKAとdj REMO-CONのコラボレーション曲は、お互いの得意ジャンルとしては無難に 硬派なTECHNO。クラブミュージックらしく同じフレーズの繰り返しでグルーブを生み出して いる。しかしこの曲の目玉はなんといってもムービーで、GOLD→金→金将→将棋、ということで 将棋ネタの内容。作曲者の2人はもちろん、ACプロデューサーのKAGE氏や、DJ Yoshitakaなども 登場する楽屋的なネタムービーとなっている。中盤のブレイク後に金を打った以降が 面白いのであるが、その打ったのに合わせて曲でも音が入れられているあたり、ムービー先行で 作られた曲ではないかと思わざるをえない。
 同じフレーズが微妙に配置を変えて降ってくる。基本は4打ち+αなのだが、パート終わりなどは バスドラのリズムが若干変化する。ブレイク前に★9にしてはかなり難しい、ごちゃっとした配置が くるのでHARDの場合は注意。終盤は左に寄った配置が多いので左手の指使いを考えておこう。 金を打つ時の音を叩くときは、ムービーと同じように人差し指と中指で(笑)。ANOTHERはネタ曲と いえどTAKA曲というべきか、家庭用新曲で一番難しく、1小節平均30NOTESを越えるのが数小節 続くことも。同じ★12でもDP ANOTHERの方がNOTE数も少なく簡単になっている。

"TECH DANCE" Hydrogen Blueback / MAD CHILD
 MAD CHILDは、Remo-conと交流の深い日本人DJ。イントロの語りからジャズっぽい展開を想像 するが、実際にはミニマルな展開。声ネタの繰り返しと後半からの太いシンセが印象的で、 ミニマルらしい中毒性が感じられる。ムービーは曲名そのままに、淡いブルーを基調とし、 元素の周期表を立体にしたものをいろいろ動かしている3Dムービー。顔に水素の元素記号Hと 書いて踊っている人型は、「ハイドロさん」と名づけられている。
 右側に寄った短いトリルのパターンが連続しており、右手だけでトリルをさばくことになる。 中盤は同色同時押し+スクラッチの連続で、スクラッチの回し損ねに注意しよう。ANOTHERも 右トリルは同じだが、後半では偶数拍ごとにスクラッチが入って指の位置が崩れてしまいやすい。 他、全体的に16分が詰め込まれている。DPは左右にパートがはっきり分かれており、繰り返し譜面 の要素が強くなっている。HYPERでは小トリルだが、ANOTHERでは移動トリルに。

"EUROBEAT" IN THE NAME OF LOVE / Y&Co.feat.Erica
 jubeatとのコラボ曲の一つで、コラボ第1段階の3曲の中では、jubeatだとグレード順で一番 最後に出現する。bpm155、ボーカル望月英莉加のユーロビートというのはSPEEDY CAT・Rouletteと 同じであり、奇しくも3作間隔で登場となっている。その2曲はどちらかといえば暗めな雰囲気 だったが、こちらは明るい感じがある。シンセパートが終盤に2回くりかえされ、2回目の リズムパートが変則的になっているのはMonkey Dance '09にも似ている。
 HYPERは16分シンセパートは交互と同色配置がほとんどで、終盤は32分が出てくるが同色階段で 拾いやすい。中盤にも同色階段の連続があるが、スクラッチを無理に取りにいってBADだらけに ならないよう注意しよう。ANOTHERはバスドラ追加で、ほとんど4つ打ちだが終盤の変則リズムが 8分連打になっていたりスクラッチが多かったりで難しくなっている。DPは分割譜面で、DP ANOTHERで16分シンセパートが片側に寄っていないのは良心的だが、中盤の同色階段地帯は ちょっといやらしい。

"EUROBEAT" Keep it-秋葉工房mix- / DJ Command feat. NAGISA
 DJ Commandは秋葉工房のメンバーの一人。秋葉工房は、アニメの曲をユーロビートにリミックス するなどの活動をしている集団である。アニメソングというのが「秋葉」らしいが、この曲は リミックス名ぽいサブタイトルがついているものの、おそらくオリジナル曲と思われる。他のユーロ ビート曲に比べて若干テンポが速く、そのため実際の長さよりも速く曲が終わってしまうと思うほどの 疾走感がある。イントロは静かに始まるがギターと歌声が派手に力強い、かっこいい曲である。
 ユーロお約束の16分地帯はテンポが少し速いので遅れないように。HYPERは同色階段が 多めだが、終盤はやや長めの隣接階段も登場。最後は連続スクラッチになっているので 注意だ。ANOTHERは歯抜けになっていた箇所が埋められて隣接階段が増えている。終盤は オブジェはそれほど増えていない。DPは同色階段、特に1357や7531が目立つ。DP ANOTHERだと 片側に16分が寄ってるだけでなく、このテンポで16分縦連打があったりして、★11の中でも 難しい方と思える。

"ELECTRO" Last Burning / Dirty Androids
 beatnation recordsの一般公募から選ばれ、SIRIUSで初参戦となるDirty Androidsによる この曲は、ノイズ混じりのシンセ音がダイナミックな音を出すエレクトロ曲。この手の楽曲は 曲の展開が少ないものが多いが、この曲では後半に進むにつれ、シンセがファンキーなフレーズに なったりと変化が多く飽きない。ムービーは3D空間に2Dの落書きのような絵がアニメーション しており、なぜか富士山や力士など和風なものが見え隠れしている。
 全体的に16分の変則的なリズム構成で、前半はやや難しいタイミングでスクラッチが連続して 降ってくる。そこを抜けて後半は長い階段パート。HYPERでは同色階段がほどんどだが一部 長い隣接階段がある。ANOTHERはオブジェを詰め込んだ分同時押し、特に2・4拍目が4つ同時押し が発生したりするが、その分階段要素は少なくなっている。後半の階段パートはDP HYPERでは 交互配置になっているが、DP ANOTHERでは同色階段の上4つ打ちも加わっている。手をしっかり 広げて弾かないとクリアは遠い。

"BUBBLEGUM DANCE" Light Shine / Ryu☆
 jubeat書き下ろし曲「bass 2 bass」と同ジャンルを意識した曲。可愛らしいポップなジャンル のはずなのだが、Ryu☆のHAPPY HARDCOREと比べると少し哀愁漂う風に感じてしまう。また このジャンルに多い女性ボーカルではなく男性ラップというのも可愛らしさを薄めているのかも。 ちなみにこの曲、AQUAのMY OH MYという曲に似ており、中盤の8分連打→16分階段のパート などは全く同じフレーズなので、この曲をオマージュしたのではないかと思われる。
 スクラッチはパート区切りに固まっており、それ以外では鍵盤のみ。大体が8分刻みと4分 チャージノートで、CNは3〜4つが連続してくるので、CNからCNに移るときの離し→押しが 重要。ANOTHERはCNも含め同色同時押しだらけになり、連続スクラッチも難化している。DPは両側に リズムの違う連続スクラッチという独特な配置に目を引く他、SPにない16分混じりのドラムパートを 叩くことに。DP ANOTHERになると片側に同色同時押しが寄っているので、連続CNもさることながら 中盤の16分階段などは手を平行移動させながら叩くいわゆる「北斗」で拾うしか。

"SERIOUS STEP" London Affairs Beckoned With Money Loved By Yellow Papers. / Paddington Private Detective
 おそらくIIDX史上最長の曲名で、しかもサブタイトルが無くてこの長さ。アーティスト名も 長く、出力アニメにも登場する3人(Dies・Tom・Rina)の探偵を中心にした物語をテーマにして いるようだ。冒頭からピチカートで始まり、ストリングスが哀愁ある旋律を奏でるが、 男性ラップが渋さとかっこよさを出している。後半からの展開はどこかで聴いたような 音色と歌声となり、そこから作曲者はDes-ROW(右寺修)ではないかと想像が付く。
 SP・DP共に全譜面、スクラッチは1枚しかない鍵盤中心譜面である。HYPERは同色階段が 多く、特に16分3連の連続が目立つ。4つ打ち+8分フレーズで繋いで回復できるように しよう。ANOTHERは16分3連地帯に裏打ちが加わっているが、同色同時押しなので叩きやすいはず。 要所要所でトリルが増えており、ラストもトリルなので油断ならない。DPも同色配置が多く、 常に手を広げた状態で弾けないと厳しい。また序盤が一番難しいのでHARD注意。

"BUCHIAGE TRANCE" MIRACLE MEETS / Lucky Vacuum
 DJ YOSHITAKAの別名義・Lucky Vacuumは明るくてポップな感じの曲が多い。この曲も そうだが、可愛らしい音色・フレーズだけどテンポの割りに落ち着いた雰囲気がある。 チャージノートとバックスピンスクラッチのために書き下ろしたとあるだけに、長音を含む シンセフレーズと、BSSに合わせて上昇していくような音(LuckyをVacuumしている音らしい)の 最後に「HEY!」の掛け声が特徴である。
 1小節以上ある長いチャージノート・バックスピンスクラッチを維持しながら、同色同時押しの 連打という配置が前半に登場する。BSSとBSSの間でターンテーブルの回す方向を考えないと、 次のBSSの入りでミスしやすい。その他、短いCNに24分>字がくっついているのが何度も現れる。 CNの末端から次のオブジェの間隔が狭いので素早く離して押すことが必要だ。ANOTHERは後半 にCNとCNの間に単発オブジェが入り込むH字の配置が連続するのが非常に取りづらい。真ん中の オブジェをCNのように押して3鍵同時に離すのが楽だろうか。DPはCN・BSSよりも繰り返される24分 階段が一番難しかったりする。

"ELECTRO POP" MIRU key way / Jacca PoP
 Jacca PoP(ジャッカポップ)は神戸出身の2人組みユニット。曲名にあるMIRUとはボーカルとして 歌っている女性の名前である。Milky way(天の川)とかけておりSIRIUSというサブタイトルに合って いるが、IIDXのための書き下ろし曲ではなく、既にリリースされている1stアルバムからのゲーム サイズカットということになる。ミドルテンポで8分音符主体の穏やかな曲調で伴奏の電子音に よるギター・ピアノが小気味良く、ボーカルの声色も相まって可愛らしいイメージがする。
 速くはないが8分同色同時押しが多い譜面で、スクラッチは少ない。後半になるほど同時押しの 難易度は増えている。35→13→35のような同じ鍵盤が連打になる部分で指が引っかからないように 注意しよう。この部分はDP HYPERだと露骨に重なりのある同色同時押し配置になっている。ANOTHERに なっても16分はほとんど現れず、同時押し度合いが高まっている。際立った難所はなく同時押しの連続 に集中できる実力が必要だが、コンボ・スコアともに好成績が狙える譜面である。

"TECHNO POP SPEED" mosaic / Auridy
 PARALLEL ROTATION GOLDのボス曲は、GOLDでDreaming Sweetnessを作曲したAuridy。 旧コナミロゴのBGMをモチーフとした曲(以前にはDDRの"MAKE A JAM!"も同様のモチーフを 使っている。作曲者はU1こと浅見祐一)で、というとKONAMI社員によるものかと思われるが、 実はAuridyを並び替えるとryudAi、つまりRyu☆+Daiによるものだったりする。曲も高速 4つ打ちと電子音による明るい曲調で、いつものRyu☆、あるいは青龍名義の曲に近い。
 HYPERは基本的に同色同時押しの連続。中盤まではスクラッチとの同時は少ないので 鍵盤に集中できる。ただ終盤は隣接同時押しの連続にスクラッチが絡んできたりとかなり 危険。ANOTHERは3〜4つ同時押し+スクラッチの連続で、テンポの速さにより手が追いつかなく なることもさることながら、スクラッチを無理に取ろうとして崩れることになりそうだ。DPは スクラッチが減っており同時押しもほとんど同色で簡単になっている。その分たまにある 隣接同時押しに注意しよう。

"EUROBEAT" Mysterious Time / Y&Co.
 Y&Co.といえばユーロビート。ユーロビートといえばAメロ前やエンディングなどで16分シンセの 激しいフレーズが入っていることが多いが、この曲では同じ音の連打になっているだけである。 歌のパートも派手さはあまりなく、いつもと同じbpm155の割りにゆっくり目に聴こえる。 特徴としては間奏や終盤のギターフレーズか挙げられるか。あと歌詞の中に過去の名曲タイトルを ちりばめているらしいので、よく聞き取りたいところである。
 短い同色トリルがラインを移動しており、BADハマりの危険は少ない。HYPERではサビの16分3連 階段に気をつけるくらいで、これといった難所はない。ANOTHERになると、ラストの歯抜け トリル+スクラッチが難しいほか、その直前などの16分階段も多数現れる。移動トリル地帯は 4つ打ちが増えていないというのはある意味特徴か。DPは短いトリルが左右交互に現れるのだが、DP ANOTHERはそこの4つ打ちが加わる上に32分も入ってきて非常に取りづらい。ラストもいやらしい 配置でラス殺し気味。またこの譜面だけ中盤と終盤にチャージノートがあるが、これ自体はクリア には影響しないだろう。

"ONLY ONE IDOL SONG" NEW SENSATION -もう、あなたしか見えない- / SUPER HEROINE 彩香-AYAKA-
 「NEW GENERATION -もう、お前しか見えない-」に似たタイトルだが、これはSUPER STAR 満-MITSURU-プロデュースによるため。いつもよりもさらにテンポアップし、ボーカルも 女声に。……公式ページでは振り付け・ダンサーについては語っているのに、歌い手については 何も触れていないのはいかに。アクティをアイドルに見立てたダンスムービーは、モーション キャプチャーによるもの。曲の終わりに静止せずフラフラしているのがいかにも人間っぽい。
 4つ打ち+フレーズという配置のためか、チャージノートは右側にあることが多い。そのほとんど がCNを押しながら他の鍵盤を叩くというものなので、途中で離したり末端で離し損ねたりという ミスが多くなりそうだ。終盤はまんべんなくCNが現れるので、CNが苦手だと回復もままなら ない。ANOTHERは24分隣接階段が現れる他、CNの末端の左右に隣接して同時押しがあったりと 指遣いが難しい。DPは片側リズム、もう一方がメロディとなることが多く、CNの末端にオブジェが くっつく配置が何度も現れる。

"TECHNO POP" NoN-Fiction Story! / Creative Life
 前作"I'm Screaming LOVE"に引き続き、DJ YOSHITAKAとTSU-NAのユニットによるポップで 可愛らしい曲。歌声を加工しているのは前作と同じだが、サウンドまで8bit風になっている。 ファミコン世代の人には懐かしく思えるだろう。ムービーは高校生らしき女の子が自分を磨き、 目当ての男の子に振り向いてもらうという物語をドット絵で表現した、これまたファミコン風で 可愛らしい内容。前作ムービーに出た「シロクマ妖精」らしい人形?がこっそりと登場している。
 HYPERでは16分は同色階段になっており、終盤に連続して現れる。その他大方は8分譜面。サビ あたりから8分縦連打が目立つので、叩く数を間違えないようにしよう。これがANOTHERになると16分 が全体に出現、譜面の構成がガラリと変わっている。とくにサビの隣接くの字配置が狭苦しく叩き づらさを感じる。DP ANOTHERでは一部DOUBLE+BATTLE譜面のような同時押し地帯が多く見られる。 また終盤の16分地帯が全部右側にあり、右手が強い人が有利な譜面でもある。

"TECHNO/DANCE" One of A Kind / Crystal Begley
 Crystal Begleyはウイニングイレブンシリーズに曲提供をしたことがある、20年以上の作曲 キャリアを持ちさまざまなジャンルの曲を生み出している。今回のIIDXへ提供したこの曲は、 ミドルテンポでさわやかなイメージのあるダンスポップで、どちらかといえばDDRに合いそうだ。 ジャンルにはTECHNO/DANCEとあるが、テクノっ気はほとんど感じられない。出力アニメ はGYOおなじみのドライバー3人娘で、相変わらず胸を強調するカットになっている。
 4つ打ちは1鍵連打だけでなく、1・2鍵交互に配置されていたりする。2つのフレーズを 同時に叩くことになり3つ同時押しも頻発する。147的な配置が多いので4鍵をどちらの手で 取るか迷いそうだ。中盤は変則的なリズムと少し眺めの隣接階段が。スクラッチは後半に連続 するが、全体の枚数としては少ない。ANOTHERは16分要素が多くなっており、右側に同色階段が 寄ったような配置にも見える。DPは片手で同色同時押しの連続を叩かされる。

"PSY TRANCE(MORNING)" Programmed Sun / kors k
 前作「Programmed World」の続編となる曲で、SIRIUSというテーマに合わせてか今回は 天体つながりで太陽を曲名に含めている。前作よりもテンポを落とし、太陽の激しく燃える様 ではなく暖かさをイメージしたような穏やかさを感じられる曲調である。似た音色を使って いるが、ジャンルのカッコ書きのフルオンとモーニングの違いがこの辺にあるのか。 ムービーには宇宙や太陽の他、太陽の化身とされるやたがらす(3本足のカラス)が登場する。
 HYPER・ANOTHERでは中盤に長いチャージノートがあるのだが、NORMALだとさらに短いCNの 連続が現れたり、終盤にも突如登場したり(SPのみ)する。CNだけ考えればNORMALが一番難しいの だが、それ以外を見ればやはり難易度どおりである。HYPERは終盤の4つ打ち+16分ウラウラの 縦連打でBADを連発しないように。CN地帯前の同時押し+スクラッチの連続も上手くつなげ たい。ANOTHERは終盤に高い密度が長く続く。同じ難易度の前作よりテンポが遅いのが楽だが、 度々入るスクラッチがわずらわしさを上げている。

"TRANCE" quell 〜the seventh slave〜 / dj TAKA Vs. DJ YOSHITAKA
 beatnation recordsのコラボレーション企画で生まれた曲の1つで、dj TAKAが「東京」と 名づけたかった曲。Out PhaseのTRANCEみたくどこか神聖なイメージを与える曲調だが、メイン パートのシンセ音が太く特徴的で、全体的にも力強い印象を受ける。前半は8分、後半は16分での メロディとなっており、中盤のピアノを挟んで力強さが加速したようにも聴こえる。またこの曲 はANOTHERではbpmが速くなり、シンセメロディの追加や変化がなされている。律儀にも 「ANOTHER」というボイスが入っていたりする。ムービーも通常版とANOTHER版の2種類あり。
 HYPERはまず序盤の長いドラムロールに焦るが、その後しばらくは8分の同時押しが続く。 ピアノフレーズから階段が増えていき、終盤は4打ち+クラップ+16分乱打へ。bpmが 遅いとはいえAA(H)並みの密度はあるので、★9でも上位と考えておこう。ANOTHERはbpmが 上がりシンセフレーズの16分が増えたとはいえ、難易度を上げている最大の要因はドラム音の 詰め込みである。ドラムロールがトリル状ではなくらせん状に配置されており、32分を 階段で叩かせられるという無茶な配置。

"ASTRAL CHOIR" Raison d'être〜交差する宿命〜 / Zektbach
 フランス語で「レゾンデートル」と読み、「存在理由」「存在価値」という意味の曲名で ある。DistorteDから5作連続となるZektbachのこの新曲は、前作・Turiiに引き続き、志方あきこ が歌っている。壮大で精神的に訴えかけるような雰囲気はおなじみだが、電子音を全体的に 散りばめているのは今までに無い特徴と言える。曲の終わりのフェードアウトも電子音で音階が 下がっていくのは印象に残るだろう。ムービーもおなじみとなるMAYAによる線画アニメーション。
 序盤はbpm155だが、すぐにbpm175にテンポアップする。HYPERまでは変化直後に調整する余裕はある が、ANOTHERだとオブジェが配置されているので注意。同色・隣接両方の16分階段が長々続く。テンポ が速い上にスクラッチも絡んでくるのでかなり取りづらい。DP HYPERは階段が4連打くらいの細切れ になって左右に振られている。DP ANOTHERは新曲デフォルト譜面唯一の★12で、16分階段が片側で 連続する、SPよりNOTE数が400以上も増えているなどかなり難しい部類である。

"TECH-BREAKBEATS" Red. by Full Metal Jacket / DJ Mass MAD Izm*
 Full Metal Jacketは映画のタイトルにあるが、おそらく弾丸の種類のことだろう。4作連続と なるDJ Massのスクラッチ曲で、毎作テンポアップしている。相変わらず伴奏は単調だが、 高速スクラッチと声ネタで非常にノリがいい仕上がりになっている。ロケテストではサイレンの ように鳴る高音パートもあったが、同作曲者の別の曲に似ているためか変更となった。出力アニメは 少年A・gigadelic・gravityなど以前見たキャラクターが現れるのに目を引く。ミスレイヤーの 「不(足速)也」とは、スクラッチを回す速さが足りないということだろうか。
 毎作スクラッチの最大数を更新するDJ Mass曲だが、HYPERの時点で350枚と、naughty girl@Queen's Palace(A)を超えている。スクラッチパートが長いのが理由で、8分になっている箇所も多いのだが、 テンポが速いので16分5連などはかなり素早く手を動かさないと追いつかない。終盤は鍵盤の同色 同時押しで回復したい。隠し譜面のANOTHERは483枚ものスクラッチ。16分スクラッチが10連以上に なっている箇所がいくつもあり、数を数える余裕もなく手を交互に動かし続けるしかない。ラストまで 4つ同時押し連打+16分スクラッチなど凶悪な配置が続いている。

"ACTRESS" Roots of my way! / ナイア
 女性の声優を英語にすると「VOICE ACTRESS」になるが、そういう意味のジャンルなのだろうか。 スピンオフドラマCD「Roots26 S[suite]」vol.1・2のエンディングテーマ曲で、dj TAKA作曲、 ナイア役の浅野真澄がボーカル。vol.1とvol.2で歌詞などが少し異なっているが、ゲームに収録 されたものはほぼvol.1から。シンセブラスとギター音が主な伴奏で、トランス風でもロック調でも なくdj TAKAには珍しい作風である。通常選曲できる曲だが、PARTYモードのEVENT 3のEXTRA STAGE曲とされている。
 HYPERは4つ打ちが全く出てこなく、ANOTHERは全編4つ打ちが追加されるというある意味 すがすがしい譜面。冒頭のシンセブラス音による同色交互っぽい配置は聞き取りやすい音なので ノリで叩ける。その部分などで何度も出てくる16分階段が難所となるか。あと同時押し+スクラッチの 連続が多め。ANOTHERは1鍵以外にも増えている箇所はもちろんあり、4〜5つ同時押し+スクラッチ も現れるのでとっさに押せるよう心構えが必要だ。

"ELECTRIC FUSION" Session 1 -Genesis- / PRASTIK DANCEFLOOR
 今作の通常EXTRA曲は、「旧約聖書第一巻・創世記」から名づけられた曲名。Sessionに 聖書的な意味は見つからなかったので、ここは音楽の意味でのセッションを付けたのだろうか。 冒頭のストリングスのフレーズは確かに神聖なものを感じるが、そこが終わるとデジタル音と ドラムの激しい展開に。特にベース音を含め低音がかなり聴き所である。中盤は高い音の主旋律が 目立って気づきにくいが、バックにはこっそり冒頭のフレーズが入っていたりする。
 チャージノートは冒頭のスローパートのみ。メインパートでは隣接螺旋大階段が何度も登場 する。HYPERでは24分同色階段から中盤で回復が見込めるが、縦連打+スクラッチ同時押しでは 2Pがやや不利に。ANOTHERは詰め込んだせいで増えた隣接階段の折り返し箇所でミスが出やすい。 また回復地帯だった中盤もかなり忙しくなっている。DPはHYPERでは左右交互のところが同色階段に なっている、NORMALの方が部分的に難しく見える。DP ANOTHERは片側隣接階段もさることながら、 ドラムパートで追加された5→7鍵の連続が難度を上げている。

"ONLY ONE BALLAD" She is my wife / SUPER STAR 満-MITSURU-
 好きな女性(主にアニメやゲームのキャラ)のことを「○○は俺の嫁」と言うことが流行っていたり するが、それを英語にしたのがこの曲名である。ピアノの物悲しいメロディで始まり、SUPER STAR 満の語りは異質ながら落ち着いた感じの曲……しかし、途中から倍速になりいつものユーロ調 の展開に。それに合わせて、汎用かと思われたムービーに満と思われる人物のアップが出現、 さらにbeatnation recordsのメンバーによるダンス・DJが繰り広げられるという楽屋ネタ的 ムービーに様変わりする。登場する面々が真面目な顔で踊っているのが笑いを誘う。
 テンポアップする前後は、bpm170換算で2小節分空白があるので、その間にHSなりSUDDEN+なり 調整することができる。前半の階段は16分と12分が入り混じったりするのに注意。後半は スクラッチ+鍵盤同時押しの連続でスクラッチを回し損ねないように。また長いトリルもBADハマり が怖い。ANOTHERは後半のトリルが他の鍵盤に分散されているのが易しくなっているが、その後の 左側に寄った隣接階段の連続が難しい。DPは階段が片方に寄ることは少なく、左右に分割された 上に4つ打ち・裏打ちがそれぞれ割り振られる感じの譜面である。

"HARDSTYLE" SOLID STATE SQUAD / kors k Vs. L.E.D.
 beatnation recordsのコラボレーション企画で生まれた曲の1つ。SAW WAVE SQUAD(GRID KNIGHT)も そうだが、最近のL.E.D.は「SQUAD」という言葉が好きなようだ。序盤は4打ち・8分フレーズの 落ち着いた感じで期待感をあおり、その後のブレイクでkors kらしい泣きフレーズが登場。後半から は細かいシンセがちりばめられTRANCE色が濃くなり、さらに先のフレーズも重なって締める。 ところでブレイク前の変な効果音はどちらが入れようと言い出したのだろう?
 序盤は8分パートが長く続くが、間の16分や連続スクラッチもあるのでしっかり見て叩こう。 ブレイク前のトリル+α+連続スクラッチはミス必至で、その後も回復できそうな所は少ない。 まずは同時押しでもゲージを残すことを考えよう。後半は16分乱打にスクラッチが休みなく降り注ぎ、 特に終盤は16分フレーズが左に寄っている。左手が弱い人は右手でカバーする範囲を広げ よう。ANOTHERはコラボ曲の中でも最多NOTE数で、DP ANOTHERだと1900超。それでもコラボ曲の中では クリアしやすい方で、終盤でどれだけミスを減らして回復できるかが鍵となる。

"EMO" Sorrows / Asako Yoshihiro
 pop'n music16 PARTY♪からの移植で、ジャンル名のポップンと同じ「エモ」は、エモーショナル ハードコアの略。ロック的な激しさがありつつ、絶望をイメージした悲しい歌である。 歌ってるのはBon Voyageというポップスユニットのボーカル。作曲者はTOMOSUKEでこのテーマ なのでZektbachの印象があるが、ポップンでの担当キャラは人気のあるかごめ。むしろキャラの イメージが先行して作られた曲のようだ。しかしIIDXでは汎用ムービーである。
 テンポが速く、8分同時押しが多い譜面。16分は少しだけな上に同色で配置されているため ほとんど8分として扱える。終盤のスクラッチを含む同時押し連打は、テンポのせいでスクラッチ を回し損ねないように注意しよう。ANOTHERは3つ同時押しが連続するやや体力譜面に。中盤に16分が 少し多くなっているのと、終盤の同時押し+スクラッチがやっかい。DPはスクラッチが減って 同色同時押しが目立つ鍵盤中心譜面になっている。DP ANOTHERは速さに慣れれば★11にしては 簡単な方か。

"TRANCE" SPARK ! -essential RMX- / Remixed by dj TAKA VS PINK PONG
 PARALLEL ROTATION HAPPY SKYは、DJ POINT 2000以上にすることで出現条件を満たす。 そのREMIX枠は、「cyber beatnation 1st conclusion」から収録。原曲は明るいポップな曲 だったのが、ボーカルはそのままにやや暗く哀愁を帯びた雰囲気に。それでいて伴奏は少しの ピアノと大半をシンセが占め、各フレーズが耳に残りやすいしっかりとした音になっている。 流石、共にトランスが得意な2人によるリミックスと言える仕上がりだ。方向性としてjelly kiss -Midihead's Smack Mix-に近いものを感じる。
 8分同時・16分階段とも同色が多いのは難易度を抑えるためによく見られるが、16分パートは 変則的なのでフレーズを覚えよう。またHYPERでも4つ打ちの割合は結構高い。一方でスクラッチは 少なめで鍵盤に集中できる。ANOTHERも同色傾向は強いが、トリルも多くなっている。特に終盤は 左で4つ打ち、右で移動する短いトリルをさばくことになる。DP HYPERは同色階段が片側に寄った 配置。DP ANOTHERはKAMIKAZEの再来かと思うほど、白鍵の割合が極めて高い。ということは 手をいっぱいに広げて弾く技術が必要となる。

"PSYCHDELIC TRANCE" spiral galaxy -L.E.D. STYLE SPREADING PARTICLE BEAM MIX- / Remixed by L.E.D.
 PARALLEL ROTATION IIDX REDの出現条件はSIRIUSの新曲を60譜面クリアすること。REMIX枠はdj TAKAアルバム「milestone」より収録された、L.E.D.曲ではたまに見られるサブタイトルが非常に 長い曲。原曲からあまりかけ離れていないので同じジャンルかと思いきや、原曲はPSYCHDELIC "TECHNO"、こちらはPSYCHDELIC "TRANCE"である。原曲では同じフレーズの繰り返しだった ベースラインが消え、代わって小刻みな低音シンセになった。その他16分シンセのラッシュや、 声ネタの使用などL.E.D.節が見られる。
 16分の短い階段が延々と続く配置が目に付く。終盤などの3連階段の連続は、隣接になっている ところの指使いを焦ると押しミスが多くなりそうだ。他、終盤前の交互地帯は同じリズムの 繰り返しなのだが、目押しに頼るとBADハマりになりそうなのでリズムを覚えよう。ANOTHERは 全体的に4つ打ちが加わっている。ラスト4小節は偶数拍追加に抑えられているが、スクラッチで 崩れないよう心掛けたい。DPは16分階段地帯がHYPERでは片方ずつ小階段、ANOTHERでは白鍵・黒鍵が 分離したような配置に。ANOTHERの方が見やすい譜面だが手を広げる必要がある分難しく なっている。

"J-HOUSE" Special One / kors k feat. Suzuyo Miyamoto
 jubeatとのコラボ曲の一つで、jubeatでも隠し曲扱いだが、1プレーすれば必ず解禁 される。kors kのHOUSEというと自身が歌ったheaven above、家庭用のSunshine Heroなどがあり、 いずれも明るめの曲。それにも増してこの曲はオシャレで楽しくなる曲調である。jubeatと 違いキーアサインされているためか、伴奏のギターなどの音色がよく聞こえる。ボーカルの方は 昔バンドに参加していたが現在はソロで活動しており、この曲の歌詞も担当している。
 全体的に跳ねたリズムの配置になっている。目押しよりもリズムに乗った方が光らせやすい かも。HYPERは4つ打ち+単音フレーズで、小トリルや階段部分に注意しよう。スクラッチは 一部分で連続になっている以外は、4小節ごとに1枚という程度。ANOTHERは長めのトリル や24分同色階段の連続などが目に付く。同色配置が多いが、跳ねたリズムのせいでかなり 詰め込んだように見えてしまいそうだ。DP ANOTHERは片方に4つ打ち+α、逆側に裏打ち+β、 という配置。

"DRUM'N'METAL" Sunrise / good-cool ft. KOЯO
 DistorteDでは「"DRUM'N'ROCK" 罠」があったが、ジャンルといい曲の構成といい似て いる。ドラムンでスクラッチ音が入っているのもいかにもgood-coolらしい。罠と違うのは ギター音が前面に出ているのと、女性ボーカルになった点。Aメロはシャウト声で性別が 判断できない少し怖ろしい声だが、Bメロからは普通の歌い方に。ムービーもAメロは リアルなピエロの顔がホラーだが、Bメロ以降はアニメ風の影絵になる。
 序盤に同色階段のラッシュがあり、ラストにもある。テンポが速いので同時押し気味に処理 することも考えよう。その他の場所では8分が多い。終盤の連続スクラッチはしっかり回す ことに意識を向ける。ANOTHERは冒頭が一番難しく、その他トリルが多いので場所を覚えて 対処できるようにしたい。終盤の難易度はそれほど上がっていないか。DPも同色階段・同時押しが 目立つ。DP ANOTHERはラストの16分階段は右側に偏っているので右手が弱ければ不利だが、 そうでなければ★11では簡単な方か。

"DRUM & BASS" THE LAST STRIKER / L.E.D.
 CS DJTでは選曲画面で頭文字がそれぞれF,O,R,E,V,E,Rの曲にカーソルを合わせてセレクトを押す、 を繰り返すことで出現する。Vで始まる曲はVOX UPしかないため、Unknown曲を全て出現させる 必要がある。DJ TROOPERSのエンディング曲だが、出現方法の凝り様や、ムービーが過去 シリーズの汎用ムービーを繋ぎ合わせたものだったりと、演出の方にも感動する。逆にCSシリーズ がこれで終わってしまうのではないかと危惧されたが、次回作のスコア募集が行われ、 ひとまず安心といったところか。
 HYPERは中盤で16分フレーズが多くなっているが、序盤や終盤は8分の同時押しがメインである。 スコアは取りやすいが、テンポは早く密度も高めで、クリア面では★8の中では難しい部類と 思われる。ANOTHERは16分の出現割合が増えており、若干左側が狭苦しい感じがする。特に終盤は 右側の同時押しがはっきりしている分、残りを左だけで取ろうとしがちになりそう。DPは終盤 のBATTLE地帯が特徴的で、この辺りは8分同時押しが得意ならかなり回復できる。

"EPIC TRANCE" The Story Begins / SADA & Sota
 SADAとSotaによるコラボレーション曲は、2人が得意そうなジャンルであるTRANCE。 学生時代からの友人である2人らしいが、実際に2人で曲を作ったのはこの曲が初めてらしい。 冒頭のNU-NRG的なバキバキのシンセで続くのかと思いきや、静かになってギターっぽい音色が 響き(同ジャンルでSOMETHING WONDERFULを思い出させる)、そのまま明るい曲調に。最後は不思議な 音色で締めている、複数人で作った曲らしい、いろんな展開が楽しめるようになっている。
 冒頭の4打ち+16分交互っぽい配置はやや密度が高く難し目だが、静かになるところで回復 できる。中盤からは4打ち+シンセの形がメインで、パート終わりに16分が詰まっているのに 注意。ラストも若干変則的で鍵盤+スクラッチの同時押しが増えており油断できない。ANOTHERは 前半最後に24分階段の折り返しがあるのに驚くがあわてずに。終盤はスクラッチが多めで ウラウラのタイミングになっており取りづらい。またDPは同色階段と対称譜面が 目立ち、ANOTHERはNOTE数も多く★10でも難しい方と思われる。

"CLUB' 80s" To the Future / seiya-murai
 遅めのテンポでレトロな音色なのはジャンル名から想像がつくが、「CLUB 80's」ではなく 「CLUB' 80s」なのに注意。80年代という昔の立場から未来を考えるような曲名なのも面白い。 といってもムービーではシャトルやUFOなど宇宙的な未来までいってしまっているが。 男女2人ボーカル曲だが他の収録曲によくある「女性メイン、男性はラップやコーラスなど サブ的な位置」というわけではなく、同じくらいを交互に歌っているのが特徴。
 スクラッチは4・8小節ごとに1枚来る程度の鍵盤中心譜面。HYPERは前半〜中盤にかけて 変則なリズムが見られるが密度は少ないのでしっかり見て叩こう。何度か出てくる8分同色同時押し 階段はミス無く拾いたい。終盤は16分同色階段が4小節続いており、ここが難易度を決定して いる。ANOTHERは全体的に16分パートが現れ、32分隣接階段も見られる詰め込み譜面で、難易度の バランスは平均化している。DPは同色鍵盤の配置が目立っており、特にDP ANOTHERはスクラッチが 2枚のみというさらに鍵盤集中譜面に。

"ELECTRO" with me... / Sota Fujimori feat.Kemy
 曲名は歌詞にもあるように「come with me」的な意味で、同作曲者の曲「with you…」と 対をなす曲名。with you…はいつものSota Fujimoriらしからぬ生演奏的なハウスだったが、 こちらはいつもの感じ。シンセメインなのはお馴染みだが、次々と音色が変わって飽きがない。 女性「ケロリ」ボーカルは、スクラッチにアサインされているのも演奏してて面白い。 ムービーはステンドグラスからいろんな景色を覗いた、幻想的な雰囲気がある。
 全体的に16分譜面。HYPERでは同色階段や交互乱打など叩きやすい配置が多いが、終盤に 変則的にスクラッチが連続し、鍵盤との絡みが苦手な人はミスを頻発しそうだ。DPだと スクラッチが片側に寄っているので、見やすい分楽に思えるか。ここがつなげられるように なっても、終盤前に白鍵階段+4連スクラッチがフルコンを阻む。ANOTHERは全体に4つ打ちが 追加。これもクリアには終盤の変則スクラッチ、フルコンには2重階段になった4連スクラッチ、 と難所は同じである。

"DISTORTED NEW AGE" バビロニア / 劇団レコード
 バビロニアは紀元前にメソポタミアで栄えた王国の名前。劇団レコードという名義はIIDXでは 初だが、CS8thの新曲「More Move」の作曲者である。またギターの演奏はkr:aguéによる ものである。DISTORTEDとあるのはドラムパートが激しいくらいで、主にはNEW AGEとあるように 壮大で物悲しい感じがする、3拍子で民族的な曲調。ムービーは猫みたいな動物がリュックを 背負って旅をしているもので、その姿がどことなくスナフキンを思い浮かべさせる。
 テンポは元から速めだが、3拍子で小節線が狭いため余計に速く感じる。スクラッチは 小節線に重なってくることが多い。8分の隣接階段と12分の同色階段がよく出てくるのだが、 階段中のスクラッチに注意しよう。特に>字+スクラッチで鍵盤の取り逃しをしやすい。ANOTHERは 同色3〜4同時押しや24分階段が増えている。DPでも同色階段が多いので身構えていれば いいのだが、DP ANOTHERでは細かい>字が多く取り逃しが多くなりそうだ。

"J-POP" コスモス / TSU-NA
 Creative LifeではないTSU-NA単独の名義での楽曲は、ストリングスが耳に残る女性ボーカルの ポップな曲。歌詞からは「咲き誇れ」などから花のコスモスのイメージだが、ムービーでは 「宇宙」の意味(あるいは秩序、調和)にもかけた内容になっている。木の精霊のような女の子が 小さな星にたどり着き、そこで大樹に成長して新たな生命を他の星へ飛ばす(飛んでる花びらは 植物のコスモスに見える)、という無限ループ的な内容である。
 サビ後半のパターンの繰り返しが独特な配置で、3拍ひとかたまりが2度続き、そのセットが 4回現れる。HYPERではそこよりも16分の交互地帯に気をつけるべきだが、ANOTHERになると 隣接を含む3〜4つ同時押し+スクラッチとなっている。特に一番最後のパターンはスクラッチが 余計にあるのでフルコン狙い時には要注意だ。DPはI'm Screaming LOVEのように12467の ホームポジション的な配置が多く、DP ANOTHERではそれが螺旋状に配置されることも。全体的に 左右対称な譜面である。

"モッシュ" フェティッシュペイパー〜脇の汗回転ガール〜 / ガキ大将ティーム
 モッシュとは観客が押し合いへし合いするダンスのことで、危険行為だったりする。 奇抜な曲名だが、山岡晃の曲と知ればなぜか納得がいく。DJ Yoshitakaとのコラボ曲らしいが、 他のYoshitaka曲に見られる要素は見つけられない。シャウト系のロックで英語の歌詞なのだが、 その一部が「脇の汗回転ガール」と空耳することからこのサブタイトルが付けられたようだ。 とはいえタイトルを除けばネタの無い真面目な曲である。
 テンポは遅く、スクラッチは少ない鍵盤中心譜面。16分譜面でリズムも不規則な箇所が多く 目押しに頼ることになるだろう。終盤の7676の小トリル、ラストの3つ同時押し連打が ミスを出しやすいか。ANOTHERは全体的に密度が増え、集中力の持続が課題となる。やはり 終盤がやや67鍵に寄っているのに注意か。DPはANOTHERの難度がSPよりも高くなっている。 左右とも16分の違うリズムを叩かされるのは当然難しいが、終盤の白鍵16分地帯が一番 弾きづらかったりする。

"INSANIO" かずあそび / CULTVOICE by S.S.D.PRODUCTS
 INSANIOとはラテン語で「狂気である」こと。花吹雪と同じ作曲者・ボーカルによる和風の曲である。 「ひとつ、ふたつ」と聞こえると童謡などの数え歌っぽいが、歌詞の内容を読み解くと遊ぶことは 数を数えることしかできないという悲惨な立場にいると捉えられる。出力アニメも遊郭のような 場所で鎖に繋がれた若い娘が描かれている。ただ、幼馴染らしい男の子が賊になって娘を助けにくる ような描写があるのが救いか。文字が飛び交う汎用ムービーが雰囲気にかなりマッチしている。
 SP NORMAL以外はチャージノートがある。最初に1つ、残りは終盤に固まっている。7鍵CNの 末端にスクラッチがくっついていることが多く、2P側はやや取りづらいか。その他中盤の 鍵盤+2拍ごとのスクラッチラッシュがテンポが速いため難所となる。ANOTHERは序盤のCNがトリル からのつなぎになっており、フルコン狙いには鬼門。ラストは回復気味だが、後半はスクラッチが 増えており細かいミスが多くなりそうだ。DPは12467的な配置が目立つ。

"STARPOP" 未来のプリズム / 星野奏子
 セグメント表記は英語で「PRISM OF FUTURE」。星野奏子のメジャー2ndアルバム「Starry〜the way to the SIRIUS〜」収録曲の1つである。歌声・ギターの音色などの優しい感じのする 曲調や、空を背景に最初から最後まで歌っている星野奏子が映っているムービー。これらは雰囲気が 「翼」に似ているが、作曲者は同じではない。作曲者の生田真心は「いくたましーん(ikutaMachine)」 と読み、個人名ではなく2人組のユニットである。
 冒頭から短いチャージノートが頻発。終端に他鍵盤がくっついているので離すのに集中が途切れ やすい。DPではこれが片手に寄っているので非常にミスが出やすい。また小節線から微妙にズレ て7CN中1Sというのは、クリアには影響は少ないが1Pと2Pで難易度がかなり異なる。他、Bメロと サビの終盤に16分乱打あるのと、ラストが4つ打ち+トリルなのが難所。ANOTHERになると終盤の16分 が4つ打ち+隣接階段になっており、トリル+α地帯も難しくなっている。DP ANOTHERでは 片手16分階段をさばく、曲調の割りに忙しい譜面に。

"WORLD/ELECTRONICA" サヨナラ・ヘヴン / 猫叉Master
 家庭用9thでポップンから移植された"Beyond The Earth"が好評を博したからか、家庭用HAPPY SKYにてコンテンポラリーネイション(IIDXでは相変わらず別名ジャンルだが)シリーズの 続編となるこの曲が登場。前作からテンポダウンし、メインメロディと伴奏のギターを中心に 聞かせていて、哀愁感が強くなっている。ムービーはサバンナの暮らしっぽいが、 水木しげる風でピクミンみたいな飛び跳ねる変な生き物が目立っている。ムービー製作者が 違うから当然だが、前作Beyond The EarthのRPGアニメ調とは同じアニメ調でも対照的だ。
 移植元のポップンでも難曲、前作Beyond〜もIIDXでも難曲、だったので今回もと期待 するところだが、意外にも曲調に合わせたように難度を落としている。HYPERは序盤は微妙に ズレた2連打、中盤はスクラッチ、終盤はドラムパートの乱打が難しいと言えるが、 テンポは遅いので所詮は★6。ANOTHER7は手拍子が割り当てられたスクラッチが一気に増え、 鍵盤との絡みがやや取りづらくなる。それでもテンポのお陰でBADハマリするということは 少ないだろうから、回す方向は特に気にしなくてもよいだろう。ANOTHER14になると メインメロディに32分より狭いズレ階段やANOTHER7にもないパートを弾くことになり、 少しだけポップンの難譜面っぽいのを体感できてお得。

"WORLD/ELECTRONICA" 水上の提督 (Short mix from "幻想水滸伝V") / 猫叉Master
 KONAMIのRPG「幻想水滸伝V」からの移植曲。私はこのゲームをプレイしたことが無いので、 漠然と中華っぽいイメージを抱いていたのだが、この曲はケルト系(アイルランド)に 属するらしい。ポップンから移植された同ジャンルの"Beyond The Earth"と同様、 メロディを重視した曲の作りで、リズムパートはトライバルな雰囲気を持っている。 中盤の拍を無視したような同じフレーズの繰り返し部分が、なんかSmokeを思い出した。 ムービーは同ゲームのゲーム画面やらキャラクターやらで、何せ登場人物が108人も いるので(全員は登場しないらしいが)、めまぐるしく絵が切り替わっている。
 メロディ部を叩くことになるので階段が多い。そのほとんどがズレを含んでおり、 スコアを狙うには目押しが必要。一部連打が多いところがあるが、ラストでも回復できるし それほどの難所は見られない。これがANOTHERになると全体的に縦連打系のパートが加わって、 メロディを奏でるという感覚が薄くなる。後半のメインフレーズ入りで隣接配置のドラム ロール+αが一番ゲージを失いやすい難所。その後もしばらく細かいズレを含む詰まった 配置が続き、回復どころかゲージの維持で精一杯ということになるだろう。

"POPS" たからもの / セリカ&エリカ
 スピンオフドラマCD「Roots26 S[suite]」vol.1のオープニングテーマ曲。解禁前は、PARTYモード を最後までやり遂げないと出現しなかった。作詞 星野奏子、作曲 DJ YOSHITAKA、歌はセリカ役の 中原麻衣、エリカ役の佐藤利奈による。軽快なバンド風の曲で、名前からしてもタシカナモノに 似ているのだが、ピアノが入っている違いがある。セリカとエリカが交互に歌っている箇所でも 聞き分けづらいほど声が似ているのだが、双子という設定には合っているのかも。
 テンポが速い分8分の同時押しが多い。それも同色がほとんどで、少し出る16分も同色と わかりやすい譜面。リズムが小節線の8分手前で決めていることが多く、そこで同時押しや スクラッチが多いのに注意しよう。ANOTHERも同時押しが増えているくらいで極端な難所は 見られない。DP ANOTHERはオブジェがかなり増えており、同色だが間の空いた同時押しの連続は 手の平行移動が上手くできるか。1つ縦連打しながらもう1つがライン移動する同時押しなど 指位置に迷う配置も。

"VALSE" ワルツ第17番 ト短調"大犬のワルツ" / virkato
 PARALLEL ROTATION IIDX REDのボス曲は、「ピアノ協奏曲第1番"蠍火"」のvirkato(wac)による 3拍子の曲。SIRIUSがおおいぬ座のα星であることからこの名前が付けられたと考えられる。 蠍火はピアノメインながらオーケストラ風の伴奏があったが、この曲は全編ピアノのみとなって いる。またwacらしくNORMAL・HYPER・ANOTHERで譜面だけでなくbpmの変化等も変わっており、 高難度になるにつれbpmが速くなり、小節数も多くなっている。出力アニメに出てくる 挑発的な表情の女性キャラに何かと目が行く。
 ピアノ曲なだけにスクラッチは全譜面で0枚。bpmがコロコロ変わるがop.31 叙情ほどの極端さは ないので、HSはbpm300前後に合わせて問題ない。HYPERでは同色階段・同時押しが多いので見切り やすそうだが高速なので手が追いつかないかもしれない。終盤の階段ラッシュを切り抜けるためにも、 中盤のトリルを上手く拾いたい。ANOTHERはテンポアップと隣接階段もさることながら、同時押しの 連打でミスるとゲージを大きく奪われる。ちなみにDP ANOTHERはACでの最多NOTE数を 更新の2290個。

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