beatmaniaIIDX 5th style


"ROCK OPERA" 1989 / Osamu Kubota
 1989年はベルリンの壁崩壊の年。それをイメージして作られた曲らしいのだが、あの前半の ゆっくり降ってくるオブジェが「壁」を表しているのだろうか(違)ロケテでは倍速のbpm176だった らしいが、現状でもHS1程度では遅く感じてしまうので半分にしなくてもよかったのでは?
 前半は「sanctus」と同じように久保田氏自身の声が割り当てられたオブジェを叩くことに なるが、相変わらず何と言っているのか不明。中盤ではジャンルとは違和感があるがピアノの 階段。bpm半分のため32分階段となっているのは圧巻だが、HS3ならなんとか見極められるだろう。 そこから終盤にかけて再び「声」パートだが、そこに入るときの小節線がずれているような 気がするのだが、あれは仕様なのだろうか?

"INTELLIGENCE" Abyss / dj TAKA
 直訳すると奈落・地獄などの意味となり、同作曲者の.59と対を成すような曲名である。 ピアノのフレーズが美しい、トランス寄りの4つ打ち曲で、オルガンが加わったりドラム パートが歯切れが良かったりと、このあたりも.59に近い印象がある。序盤の8分ピアノ フレーズは同じ繰り返しに聞こえて微妙にリズムを遅らせたりしている。後半ブレイクからも 耳に残りやすいフレーズが続いている。
 序盤は16分交互打ちが多いのはTAKA譜面らしい。その後2つ同時押しが続く。後半からは>字 で12分・16分・24分と異なるリズムの配置が見られる。また16分ズレたような配置のスクラッチ でミスが出やすい。ANOTHERは序盤に縦連打含みの乱打や8分連続スクラッチなどが極端に 難しく、フルコン狙いだと鬼門に。後半は4つ打ちが増える程度で、ノーマルクリアの難度は それほどでもないか。DPは片手16分交互打ちなど片方に寄っていたり、スクラッチが 取りづらい位置・タイミングにあるなど癖のある譜面である。

"HOUSE" Come With Me / good-cool feat.Aundrea L.Hopkins
 今までいろんなHOUSEを作曲してきたgood-cool氏だが、単に「HOUSE」というジャンルの曲を 作ったのは5thが初めてだったりする。そのうちの1曲がこれだが、ピアノの伴奏にボーカルは スタンダードだが、スクラッチ音をふんだんに取り入れているのは氏らしい曲作りか。ブラス系の メロディも好感が持て、叩きもなかなか楽しいものとなっている。ただスクラッチと鍵盤の複合が 処理できねばやや難しいかもしれないが。
 難しいといえばDoubleは★7となっているが、片手でピアノ地帯を弾くことが出来れば、 難しいのは最後だけだと思う。まあ最後が難しいからクリアはなかなかできなくて★7 なんだろう。

"TRANCE" Deadline / Dutch Force
 版権曲なものは今までにもいくつか(m-flo・Monday Michiru等)あったが、この曲の登場から 版権曲のゲーム化が進んだものと思われる。選曲画面のレコードには「CuttingEdge」のロゴ 「ce」の文字が大きく(笑)今までのTRANCEといえばうねったベースラインがバックに流れる ものが多かったが、この曲は澄んだピアノの音、あるいはうねったシンセ音がメインメロディを作り、 今までのbemaniシリーズでは珍しいTRANCEであった。そういうTRANCEが今後増えたのも、 この曲のおかげだったのだろう。
 7key譜面は特に言うこともない難易度だが、Anothe7rはバスドラやハットなど叩かせるオブジェが かなり増えている。ただ凝った配置でもないので譜面を理解できればすぐクリアできる だろう。14keyは左手でシンセメロディを弾きこなせなければクリアは難しく、Another14とも なると左手でAnother7をクリアできる腕がないと絶望的な譜面である。

"SPANISH WALTZ" Estella / Osamu Kubota
 タイトルはとある小説に登場する、男をたぶらかす女性の名前からとのことだが、 ピアノの曲調からは美しさが伝わってくるのみ。久保田氏の楽曲としてはおなじみのピアノ曲で、 Viennaと同じ3拍子の曲(ジャンルにもワルツとあるくらいだし)のはずなのだが、「4連符×3」 というよりは「3連符×4」という感じで、テンポも見た目よりかなり速く感じる。
 「たぶらかす」といえばSPに比べてのDPの難易度で、片手でピアノ階段を弾きこなさないと いけないので表記の★7以上の難易度があると思われる。知らずに5th・EXPERT裏コースの OsamuKubotaコースをDPでやると1曲目にこの曲が……この曲だけで100%持っていかれることも あるくらい難しい、7thまでの曲ではforeplay(A)(これはダントツだが……)の次に難しい 譜面だろう。
 ムービーが赤をメインとしているからか、AC REDでは収録されてなかったはずのこの曲がCSでは 収録された。DPの難易度は☆8+と、相応の位置にあるので納得。ついでにANOTHERも付いて くれると嬉しかったのだが……

"J-DISCO" Flash of love / good-cool feat.Mickin'Tackin'
 昔に流行っていた曲調、テンポが遅いせいかちょっとだれた感じのボーカル、拍の頭になる ストリングス系の短い音。声がオブジェに割り当てられているのが「Get On Beat」を思い浮かべる。 テンポは遅いが鍵盤の間に連続スクラッチ、階段配置、同時押しの連打とさまざまな技術が 問われる譜面で、★5としては難しいという人も。その分Anotherはどこが増えたかわからない くらいなのでNormalがクリアできればこちらもできるのでは。DPはスクラッチと鍵盤を片手で 同時に取らなければならないことが多いので場合によってはスクラッチをずらして取る技術も 必要である。

"TWO STEP" Give Me A Sign / Shoichiro Hirata feat."Red"
 TWO STEPはお洒落な曲調のものが多いが、この曲はどちらかというと元気が出るような曲。 楽器によるメロディは目立たないが、力強いボーカルとTWO STEP特有の不規則なキックドラムの 連打が曲を印象付けている。途中、間隔の違うキック連打とストリングス系の音のスクラッチの 複合地帯は繋げるのは難しいが、その他は曲に乗って叩ける譜面である。
 この曲は2PだけにAnotherがあるのだが、5th登場時はこの曲をDouble Battle Anotherでやると なぜか譜面は収録されてないはずの"SANA MOLLETE NE ENTE"で、BGMやキー音はこの曲のものの ままなので、変な曲を演奏することになる。このバグは6th以降、あるいは家庭用5thでは なくなったものの、同じ2P Only Anotherの"Bad Boy"で同じことをやってもバグは起こらなかった ことを考えると、やはり不思議な現象である。
 8thにて復活とともにANOTHER7が追加。ANOTHER14のNOTESよりも多いものになっている。 曲の最後に2音叩くのは、5鍵のATTACK THE MUSIC(3rd ANOTHER)を思い出す(笑)

"HIPHOP" IIDX / DJ SIMON
 ファンクっぽいギター音がメロディを作っているHIPHOPで、声ネタは同じHIPHOPの "Second Style"からのもの。しかし鍵盤にはほとんど割り当てられてはなく、やはりギター音や HIP HOPらしいリズムのドラム音がメイン。スクラッチもスクラッチ音と言えるものも少ないが、 同時押しと同時押しの間にスクラッチが入っているなど難易度を上げている。 それでも氏の曲の中ではこれといった仕掛けもない地味な曲ではないだろうか……
 ちなみにこの曲のLight・Normal・Anotherそれぞれで、7keyと14keyのオブジェ数が等しい。 単なる分割譜面ばかりということなのだが、Anotherを含めて同数ばかりというのは 7thまでではこの曲だけではなかろうか。

"TRANCE" in my eyes / ric
 LOVE WILL…の続編に当たる曲なのだが、なぜか隠し曲だった(このせいで5th 隠しEXはこの曲で 溢れかえることに……)。ボーカル付だが前作のようにエコーのせいで聞き取りにくいが、 中盤の8分ばかりになるあたりからやや聞こえやすくなるので、そちらにも集中しながら聴こう (歌詞まで聞き取るのは難しいが)。終盤ではボーカルは効果音のようにも入ってくる。
 叩きのほうは、バスドラ+(手拍子+)トランス系フレーズが基本で、曲の区切りにドラム ロールがスクラッチに割り当てられていたりする。終盤も似たようなもので、最後のスクラッチ 3つを拾おうとして落とすのならば、そこまでのキーが確実に叩けるなら捨ててもクリアできる (スコアタなら捨てた方がよい?)。Anotherは終盤のスクラッチが増えるのだが、キーは 同じなのでNormalで全部拾えるようになれば問題はない。問題はDPで、キー部分が全部片側に 寄るので終盤だけ難易度が跳ね上がる。しかもAnotherまで……

"EURO TRANCE" INSERTiON / NAOKI underground
 NAOKI氏には初めてとなる?TRANCE曲。この曲のイメージは……ここでは言えないような モチーフらしいので、「insertion(挿入)」という言葉から想像しよう。DDRでは途中で曲が完全に 止まったように見せる曲だったが、IIDXの方ではさすがにbpm0にはならず。ただその後の微妙に 変化するbpmや、曲の最後で加速するのは再現されている。でもbpmが変化している部分は比較的 オブジェは少ないのでそこは難しくないのだが、序盤にみられるような不規則な16分配置は独特で、 階段と縦連打がうまく捌けないとゲージは増えない。
 Anotherは今まで一部しか叩かせなかった4打ちが全部配置されていたり、2・4拍にクラップが 入っていたりと見た目は難しくなっているが、bpm変化地帯はやはり変わってない。最後で落とす ことは少ないのでクリアも遠くはないだろう(回復も見込めないが……)。

"J-EURO POP" Kiss me all night long / NAOKI J-STYLE feat.MIU
 Dance Maniax 2nd MIXからの移植曲で、NAOKI初となる日本語歌詞の曲である。なのでジャンル やアーティスト名義でJを強調している。ボーカルのMIUとは、くにたけみゆき。パート終わりの ドラムロールの激しさにも特徴が出ている。ムービーはピンクを基調とした筑波美夏が登場 する3Dアニメ。歌詞を英訳したものをカットインするのがいくつも見られる。
 シンセパートが変則的で、音も小さめなのでリズムがつかみづらい。サビの4つ打ち+αも ウラウラのリズムが多めで目押しに頼りがちになるだろう。パート終わりのドラムロールは 同色階段で解かりやすいが、最後はスクラッチが入るのに気をつけよう。ANOTHERは中盤に バスドラ、サビの簡単になってたところにシンセ音が詰められている。DPは同色階段が片手ずつに 降ってくるので手を広げたまま取ることが必須。

"HYPER EUROBEAT" LOVE AGAIN TONIGHT 〜for Mellisa mix〜 / NAOKI feat. PAULA TERRY
 DDR 4th MIXからの移植曲で、CAN'T STOP FALLIN'IN LOVE・Broken My Heartに続く「第2期 ユーロ路線」のラストの曲。DDRでは"For Melissa MIX"なのだが、なぜか"Mellisa"と綴りが 違っている。恋に落ちたが失恋し、また恋をして立ち直るという流れである。とはいえ他の2曲 よりもテンポは少し遅く、やや物悲しい雰囲気の曲調。サビからの「LOVE」コールが特徴である。 出力アニメは「TAKE ON ME」のユーズスクラッチの、セリカバージョンとなっている。
 冒頭〜Aメロは16分混じりで変則的なリズムとなるが、Bメロから4つ打ち+8分がほとんど。 ただしサビからの「LOVE」スクラッチは微妙に正拍からズレて配置されていて焦ると鍵盤も ミスしやすい。初めのうちは鍵盤と同時のタイミングで取ると安定しやすいだろう。ANOTHERは サビからの同時押し度合いが高まっており、ラストも高密度でややラス殺しか。最後の「LOVE AGAIN TONIGHT」のセリフが分割されてキーアサインされているのは面白い。

"FRENCH POP" Mobo★Moga / Orange Lounge
 タイトルは「モダンボーイ・モダンガール」の略。軽快でちょっと古い感じのするピアノに、 局所的にだが激しいドラムが鳴る。アンバランスなようでしっくりくるのが不思議な感じだ(そもそも モダン(現代風)なはずなのに古い感じというのはこれいかに)。モボモガの意味を知らず作って しまったムービーは両方女の子の双子・タルトとタフィだが、ORANGE LOUNGEの曲ではIIDXだけで なくギタドラ・ポップンでも登場するなど人気がある。
 譜面のほうは、8分同時押し地帯はテンポについていければ簡単だが、突然4つ同時押し+ スクラッチが連続してあったり、16分ドラム連打があったりとコンボが途切れやすい部分がある。 一番難しいのはAnother・Doubleを含めても終盤の「ダバダバダ」と聞こえるところ。 リズムが取りにくい部分だが短いので、そう多くゲージを持っていかれることもないだろう。 ちなみにDPのほうが★5と低くなっているが果たして。

"TECHNO" outer wall / sampling masters MEGA
 TECHNOといえばTaQ氏のうねるシンセ音が曲中に鳴り響くものや、nagureo氏の無調な中にも メロディアスなフレーズが印象的なものなどがあるが、この曲はなんというか「硬派」な感じが する(タイトルが「外壁」だからだろうか)。小刻みな連打音やスクラッチっぽい音を派手に 鳴らしたかと思いきや、4打ちとシンセ音で静かに。緩急の激しい曲でもある。
 難易度としては、スクラッチと連打の複合、場合によっては左手で連打を必要とすることも あるが、全体としてはそれほど難しいわけでもなく、★6は妥当なレベル。むしろ14keyの★7 というのは高めに付けられていると思えるほどだ。この曲のAnotherは5th登場時は隠し扱い だったのだが、確かに他の曲のAnotherと比べて難易度は上だが、同じ隠しAnotherにVが あったためか、それほど隠す必要性はなかったようにも思えてしまう。

"HOUSE" OVER THE CLOUDS / Lala Moore
 Regulusに歌がついただけ、ではなく、ピアノのメロディなども一部変更が見られる。 中盤のストリングス階段もなくなっているので、難易度は簡単になった。聞きどころはやはり 「トゥルトゥル」の部分か、あの声は少年合唱団とハモっているらしい。その部分をキーに 割り当てているのも面白い。しかしボーカルラインがピアノと重なっている部分も多く、 Regulusと雰囲気があまり違わないのは良くも悪くも、といったところ。
 難易度は簡単とはいえ、冒頭・ラストには3〜4つの同時押しがある。見た目的にもここは 確実にGREAT以上は出しておきたい。ちなみに7keyのTOTAL NOTESが573で、Another7では765なのは 意図的なのだろうか……

"TECHNO" QQQ / TaQ
 TaQ氏のTECHNOはハードでダークなものばかりだったが、この曲に限っては雰囲気がガラリと 違い、むしろふざけた感じの曲調になっている。QQQとは「サンキュー」という意味だろうが、 High-Qらしい音が使われているというのもあるのだろうか。リズムは4打ちだが後半になると 変則的なリズムとなる。
 譜面的には8分メインなのでGREATはとりやすいが、変則リズム、特にラスト前の1keyが ウラウラの連打+αは非常に叩き辛く、ここが一番の難所である。Anotherはその場所がさらに 凶悪になっているが、他の部分はそれほど難しくはなっていなかったりもする。また14keyが 上級者向け難易度で(ただ★12の中では簡単な方?)、Light14の中でも1・2を争う難しい 譜面である。

"BIG BEAT" Radical Faith / TaQ
 TaQ氏のBIG BEAT第4弾は、ギターのリフにメロディらしさがあるのが特徴。またドラムの 32分連打が白鍵階段として何度も現れるのが譜面的特徴。テンポは遅いのだが16分ばかり なので★6の中でも難しい部類ではないだろうか、前半ラストのスクラッチ4連はコンボや、 1・7の滝などはコンボが切れやすい。後半は16分連打がバラバラに配置されていて、 スクラッチが複合しているところがやはり難所である。
 Anotherは、今までのTaQ氏の曲の効果音などがいろんな所に使われている面白いアレンジとなって いる。声ネタや後半で使われているempathyやHolicの音などはわかりやすいだろう。16分のギター リフがeraになっているのは気づきにくいと思うが……前半はともかく後半になるとオブジェの密度が 極端に少なくなって、クリアはNormalよりも簡単になっている(曲自体の長さも短い)。難関Doubleに してもやはり14keyよりはAnother14の方が難しくないと思われるが。
 ムービーはSchlagwerk同様、ビーマニスタッフが扮したテロリストなのだが、TaQ氏本人も登場、 白黒ばかりの中に青い色で染められているのが本人が映っているシーンである。ラストに手を かざすシーンでは、何気に手に「らぢかるふぇいす」と書いていたりする。

"DRUM'N'BASS" Real / Aya
 前半はシンプルな作りながら、シンプルだからこそ曲の印象は強い。ベースはあれど単純に 2音しかなく、音階らしいものは取りさらわれていて無機質さが伝わってくる。ブレイクのような ものを経て後半は、ドラムはそのままだがメロディアスな展開へと変わる。それでも無機質さは 失われないのはストイックな感じだ。2・4拍のつぶれたスネア音が耳慣れしてしまえば この曲に夢中になってしまうが、それは「現実」である。
 譜面は、前半は8分ハット連打(命名:Aya譜面)でずれてしまうとBADの嵐でゲージが一気に 減ってしまうが、実は簡単になる後半だけでクリアできるという拍子抜けな譜面。前半で ドラムのほとんどを叩かせるAnotherも同じくだが、こちらはEXPERTだと難易度は一気に 跳ね上がる。10thにて★7に格上げ、14KEYSも★8に。

"BALLAD" Remember You / NAOKI feat.Julie<
 EUROBEATのイメージがあるNAOKI氏がこういう曲を作ると、地味な感じに聞こえるのは 気のせいだろうか。よく言えばシンプルでなじみやすいメロディではあるのだが。 ドラムを延々と叩かせているのだがテンポが遅くてかつ8分メインの配置なので難易度も低く、 スコアも狙いやすい。同時押しに惑わされなければクリアはたやすいだろう。あとは曲の最後で だんだんと遅くなるのでパーフェクトを狙うなら要注意。

"INSTRUMENTAL" Regulus / DJ.W
 曲名は獅子座の一等星からで、由来は作曲者のwacが獅子座と乙女座のハザマが誕生日 だからである。5thのロケテストでは通常曲で登場したが、製品版ではスコアによる隠し曲に。 4つ打ちでピアノ中心の綺麗で明るい曲調で、冒頭とラストのフレーズが印象深い。 元々はOVER THE CLOUDSを作る上での途中段階の曲で、そのボーカル無し版という扱いで ジャンルがINSTRUMENTALとなっているのだろう。
 wac=階段という特徴が如実に現れている。特に後半の隣接螺旋階段+αが難しい。その後も 連続スクラッチや24分隣接階段など運指に悩む配置が多い。テンポは遅めなのでHSを上げて階段を 見切ろう。ANOTHERは難所にさらにオブジェ追加で難度が上がっているが、特徴的なのは序盤〜中盤 にある連続スクラッチと白鍵変則トリルだろう。ちなみにDP NORMALは、中盤6小節は黒鍵のみ、 それ以外は白鍵のみ(とスクラッチ)という同色階段だらけの譜面である。

"POWER FUSION" RIDE ON THE LIGHT(HI GREAT MIX) / Mr.T
 原曲はKEYBOARD MANIA 2nd MIXに収録。元のジャンルは"Formura"で、レース中継で流れている ような曲調。それが音色はあまり変わらず、テンポアップとMTO(右寺修)によるギターなどで かなりパワフルになったのがこのリミックスである。ムービーはKEYBOARD MANIAのものを元に 加工したもので、カッパ型ロボットが戦う3Dアニメ。TVアニメのOPのような雰囲気が あるが、KMの再収録的な意味で、ラストに「6:31」とアニメの再放送時間的な表示がある。
 HYPERではクリアに影響する高速トリルはないものの、序盤にはスクラッチと絡んでいてHARD狙い なら難所。その他は8分フレーズが大半で、やや階段になっている箇所が多い。ANOTHERは スクラッチの変わりに同時押しを含む鍵盤がトリルに加わる。特にラストにも登場するので 同時押しで繋げるところから始めよう。その他はやはり8分メインだが、中盤にバスドラの変則 連打に気をつけよう。DPは片側にトリルとなるので同時押しになりがちか。

"NEW ROMANTIC" RISLIM / ric
 作曲者はAKIRA YAMAOKA。曲名は特に意味はないらしく思いついた言葉なだけらしいが、 ボーカルのricのもじりでもあるらしい。生演奏のバンドにシンセ音を多く取り入れたような 構成で、歌声と歌詞の内容も相まって幻想的な雰囲気がある。ラストに伴奏がなくなって 歌声だけになる箇所が聴き所。日本語で女性ラップが入っているのも珍しい。
 3度ある24分移動トリルが最大の難所。特にラストにもあるのでこれだけで80%を割ると いたたまれない。初めは12分の同時押しで繋げるところから始めてみよう。他では16分で縦連打や 連続スクラッチでミスが出やすい。フルコン狙いのときは24分トリルよりもこちらが難所と 感じるだろう。ラストの声だけの1小節はスクラッチに声が割り当てられているので、必ず 取るように。DPでは24分トリルが左右に分かれているため見やすくなってSPよりBADハマり などは少なくなるだろう。

"SOUND TRACK" sometime / Aya
 5thのエンディングテーマ。プレイアブルなED曲はそのバージョンでは隠し曲になっていたり、 次回作以降で収録・リミックスされるものが多いが、この曲は5thで初めから選択できていた。 映画のテーマ曲のような壮大な感じのする曲で、Aya曲の中では明るい曲調で展開がめまぐるしく 変化する。ティンパニーの連打も独特。ムービーはトランが黒猫の子供を助けるという内容で 微笑ましい。トランの予知能力とか飛行能力などの超能力が披露される。
 冒頭から縦連打+スクラッチがらみの同時押しという取りづらい配置が連続して登場する。 中盤は13鍵小トリル+αで、右手で3鍵を取った時のα部分を上手く取れるか。フルコン 狙いだと終盤の24分トリルが難所となる。ANOTHERは冒頭のに縦連打→5つ+スクラッチの 同時押しがやっかい。前半に縦連打気味の軸が追加されていたり、終盤の24分トリルの前後も トリルが伸びていたりとさらにフルコンキラーな譜面に。DPはトリルが片側に来るので 非利き手が辛い。

"HOUSE" Spin the disc / good-cool
 タイトルの通りスクラッチを多用したHOUSE。とはいえ、Checking You Outほどにスクラッチの 嵐というわけでもなく、後半はむしろ鍵盤配置の複雑さで難易度を上げている。曲としてはそれほど 派手さがないので印象は薄いかもしれない。実は鍵盤を何も叩かずに、BGMだけ聴くと何の曲か 全く変わってしまうので、別の楽しみ方が出来るのだがACではさすがに出来ないだろう。
 7ket譜面はgooc-cool譜面らしく、同じフレーズが2度繰り返される時、2度目には4打ちキックや 裏打ちハットが増えている。ラストはオブジェの密度が濃いが、テンポが遅いので見極めるのはそう 難しくはないと思う。Another7はどのへんが増えたか気づきにくい程度なので7keyができればクリア できる。しかし14keyはオブジェが一気に増え、左右で全然違う指使いを必要とするので禁 レベル。5th EX Regularのラストはこの曲なので、これだけで100%持っていかれるという 辛い思い出が……7th段位認定・DP八段の課題曲でもある。

"HYPER EUROBEAT" STILL IN MY HEART / NAOKI
 IIDX 5thとDDR 5thは同日稼働だが、NAOKI曲だとどちらかといえばDDRからの移植曲という 印象が強い。第二期ユーロ路線の総集編的位置付けの曲で、出会い→別れ→再会ときて また別れるという流れである。よってこの曲は、ボーカルから悲しみが伝わってくるような 切ない感じになれる曲になっており、第二期ユーロ路線の中ではテーマと曲調が一番合致 しているのではないかと思われる。
 A・Bメロでは16分3連打の繰り返し、サビでは交互打ちが多いのだが、16分3連がやや変則的で、 2連打になったり1つ目が配置されてなかったり同時押しになったりとさまざま。間奏抜けの縦 連打→32分階段というのも独特な配置だ。ANOTHERは更に独特な譜面で、同色同時押しの交互打ちが 目立つが、2回あるサビ前のデニム崩れ(2・7鍵トリルの間に35・46の同時押し)が非常に厳しい。 なんとかゲージを残す押し方を考えて、ラストのサビで回復しよう。DP ANOTHERは片手で同色 同時押しの交互や、サビの縦4連打などこれもクセのある難しい譜面だ。

"AMBIENT" still my words / TaQ feat. Meg
 TaQの曲はテクノ中心で硬派なものが多く、哀愁系でもトランスなどがほとんどだが、 この曲はIIDX収録のTaQ曲で唯一となる女性ボーカル曲である。アーティスト名義には現れて いないが、綺麗なピアノフレーズはTaQ氏の友人である久保田修氏によるものであり、豪華な ユニット曲であるとも言える。ちなみに曲が終わった時、Indigo Visionみたく隠しオブジェと して「still my words...」の声が入っている。
 冒頭の歌声がキーアサインされているのが面白いが、微妙なズレが多いのでしっかり目押し しないと変に聞こえることに。後半からの16分階段ラッシュが難所で、3連階段と片側を軸とした 交互打ちが混ざったような配置に。終盤にある2連打も地味にミスしやすい。DPは16分ラッシュで 使われる鍵盤が限られており割と押しやすく感じられる。しかしそこからのドラムパートで左に 寄った配置になっているので、左手が弱い人は注意。

"TRANCE" sync / OutPhase(TaQ/dj TAKA)
 5th styleの隠し曲で、dj TAKAとTaQという人気アーティスト2人によるコラボレーション曲。 神秘的な雰囲気を持つアップテンポなトランスになっている。細かい高音シンセが目立つが、 低い長音によるフレーズが一番印象に残る。ムービーは初出時は汎用だったが、6thから は専用ムービーが割り当てられている。白黒の世界で疾走感と壮大感が見て取れる。
 スクラッチが少ない、鍵盤中心の譜面。序盤はやや密度の高いパートがあり、右側が同色トリル のような配置になっている。そこを抜ければ同色階段中心の単音地帯が長く続く。終盤もやや密度が 高くなっているのと、縦連打っぽい配置でBADハマりに気をつけよう。ANOTHERは序盤の対称二重 トリルに焦る。そこからは4つ打ちが加わり、16分シンセが左側に寄っている箇所が少し取りづらい。 終盤は黒鍵3つが目立つ配置で、譜面を見て瞬時に理解する力が問われる。

"RAVE" tablets / sampling masters MEGA
 ビーマニシリーズのRAVEの中で、一番コアな曲ではないだろうか。重低音のシンセで始まり ドラムも低いバスドラと高いスネアがドラムンベース並に激しい(ベースは目立たないので ドラムンではないだろうが)。展開の種類は少なく、テンポも早いので他の曲と比べて短く 感じるが、その分曲の濃さが凝縮されているとも言える。
 譜面は同時押しが多く、3つ同時押し+スクラッチは配置によってはとっさに押せない。 同時押しが続く地帯は8分とはいえテンポが速いので繋げるのも一苦労。また曲が終わったと 見せかけてもう1フレーズあるビーマニならではの仕掛けがあったりするのも注意。
 しかしその仕掛けが猛威を振るうのはAnotherの方で、いきなり倍速で始まったり、ラストの 無音部分が倍速だったりする。配置も3つ同時押しは当たり前、4つ同時+Sも連続で配置 されている。基本的にバスドラの1とシンバルのSは同時であることが多いので、1P側よりも 2P側の方がさらに難しくみえる。最後の仕掛けがわかっていても落ちることだって あるだろう。

"EURO TRANCE" 天国のキッス 〜D.J.TAKA'S STYLE〜 / オセロ
 松田聖子のヒット曲(であるらしい)の同名曲を、dj TAKAがTRANCEっぽくリミックスしたもの。 さすがに本人に歌ってもらうのは無理だろうが、だからといって真似て歌うのがうまいらしい お笑い芸人2人組に頼むのもどうか。さらにはタイトル画面に2人の顔が……10thでJ-REVIVALが いくつかあるが、実はこの曲がJ-REVIVALの先駆け?
 譜面は曲の始めに16分連打がらせんのような配置になっているのがややむずかしい。 しかしその後は微妙な2連打などに気をつければそんなに難しい箇所はないので、クリアは 簡単な方。ただしAnotherは、バスドラ16分連打が増え、それが最後にもあるのでやや危険。 まあ同時押しすればクリアには問題はないが……

"GOA TRANCE" THE BIG VOYAGER  -INFINITE PRAYER REINTERPRETATION- / L.E.D.
 長いサブタイトルの通り、「INFINITE PRAYER」を再解釈した曲で、不規則な16分が散ばる トランスらしいフレーズと、「INFINITE〜」にあるドラムのリズムが用いられている同時押しの 地帯とに分かれる。★7である所以はその同時押しにあり、2つ3つの同時押しは当たり前で、 13567Sの同時押しを6連続とか3つ同時押しが1小節に12個+スクラッチ4つなど、 今まで見たことの無い同時押しの嵐である。最後の8小節は回復できるので、2P側で左で鍵盤 連打が苦手なら、最後の連打地帯はSを捨てるのが無難であろう。DPになると逆に 回復地帯になるのではあるが。
 ムービーは蝿。人間と蝿の遺伝子情報はほとんど違いがないというあたりからきているらしい。 なぜか家庭用の4thと5thとで配色や内容が変わっている。家庭用5thではAnotherがあり、 曲調まで変わっている。メロディ部分は配置の違いくらいしかないが、同時押しの部分は やや簡単になっている。

"DRUM'N'BASS" THE CUBE / DJ SUWAMI
 同ジャンルの前作「gentle stress」ではDJ SWAN名義だったが、この曲では微妙に異なるが 同一人物・上野圭市によるドラムンベース。曲調はうってかわって軽快で、メロディラインの ファンクな部分も見られる楽しい曲だ。ムービーは3Dムービーで立方体が飛び回るもので、 印象としては幾何学好きなHESによるものかと思いきやGYOだったりする。
 1鍵キック、3鍵スネアとなっている箇所が多く、その部分で16分トリルなところも見られる。 全体としては交互に叩ける配置が多い。終盤の1鍵16分3連打がフルコンキラー。ANOTHERは 配置がガラっと変わりドラムパート尽くしとなり、スクラッチもなし。やはり交互に叩けるし 繰り返しも多いため、HYPERより簡単に感じる人もいるかもしれない。DP HYPERはSP HYPERの ほぼ分割だが、DP ANOTHERはSP HYPER+ANOTHERのようなオブジェ密度で難度が高い。終盤の 左手でHYPERを叩くようなところが一番の難所だ。

"EPIC TRANCE" THE SHINING POLARIS / L.E.D. feat.Sana
 家庭用4thからAC5thへ移植(同時期だが)。家庭用ならではの組み合わせのユニットで、EPICと ついている割には、明るいというよりも神秘的な曲調である(EPIC=明るい、というものではない かもしれないが)。TRANCEは冬のイメージが濃いが、海を写すムービーのせいで夏の夜という 感じがする。
 譜面としては序盤は4打ちメイン、ただ4打ちの最後で1個余分にあることがあるので 気をつけねばならない。中盤は乱打系、16分が続くところが難しい。終盤は両方が混ざったような 譜面で、急激に増えるオブジェに対応できるかどうか。14keyは中盤の乱打も難しいがラストは 左側だけで乱打なのでそこまで出来ててもクリアを阻まれることも。家庭用で追加され たAnotherは序盤にオブジェが多いくらいで、後半はそんなに変わらない。

"JAZZ" Time is money / good-cool
 曲調からもゆったりとしたJAZZで、やはり5thでいちばん簡単な曲という感じだが、細かい音を 聞けば複数のピアノ音を1つオブジェにまとめていることが多い。メインはブラスのフレーズだが、 8分で流れてくるベースも目立って聞こえる。
 確かにオブジェ数は少ないのではあるが、微妙なずれが多かったり、終盤の方で2つの フレーズを叩かねばならない1小節があるので誰でもクリアできるというわけではない。 ちなみにDoubleは★4とやや難しいとされている。

"PROGRESSIVE" / TAKA
 原曲はヴィヴァルディ作曲「四季・冬」の第一楽章で、実際メロディをそのまま使っている。 ヴィヴァルディなだけに「ヴイ」と読むのだろう(5th styleの「ファイヴ」だと、5th以外では 意味を為さなくなるので)、当然ながら一番文字数の少ないタイトル名である。
 アレンジはドラムだけなのだがこの人気なのは、原曲が良いのとその難易度だろう。Normal譜面 でも1000越えは初、他のAnotherと比べてもまだ多いオブジェ数。16分の階段が続いたり、 対照的な2重トリル(音階的には同音連打)など、休む暇のないオブジェ群。Normalでも おそらくTHE SAFARIに匹敵する難易度であるのに、ないと思われていたAnotherが……
 中盤からバスドラを叩かされ、終盤手前では白・黒全部交互押し、そしてバス・2重トリルは 正確に叩こうとすることも難しく、とどめに16分2重アルペジオ+4打ちバスドラ+シンバル音の でたらめに見える配置は……私は右で白鍵・左で黒鍵などと分けて叩くのがベストだと思うが、 いずれにせよよく譜面を研究しないとクリアには程遠い、Holic(Another)を越えた最難曲の 1つである。EMPRESSでDP ANOTHERが追加されたが、SPほどの難度ではない。

"HIPHOP" VIRTUAL MIND / Brian Morris feat.Thomas
 DANCE MANIAXからの移植曲らしい。HIPHOPというからにはラップがあるものの、テンポが速めで リズムやメロディ系統の方が派手なのでHIPHOPには聞こえないという人もいるかもしれない。 電子音のようなものがいたるところで流れ、32分交互やアルペジオがオブジェ配置されている。
 7keyは最後のドラムロールさえ気をつければよかったが、Another7は最後の右側にその電子音 アルペジオが詰め込まれているので、1つ崩れれば一気にゲージを減らしてしまう危険のある 難曲である。14keyは★5と下がっているように見えるがやはり★6相当の難易度で、Another14は 片手でアルペジオを弾きこなしながらもう片方でドラムを、という高難度の技が必要と される。

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