GOLD


"HINDU SALSA" 2hot2eat / Osamu Kubota
SP:4,7,9/DP:4,9,- / bpm:140〜155
 久保田氏お馴染みのエスニックミュージックで、タイトルの意味は"too hot to eat"、 「辛すぎて食べられない」。HINDU=インドといえばカレーをはじめとする香辛料のイメージが あり、旋律からも純粋なインド音楽と思われがちだが、サルサは実はキューバなど南米の音楽。 パーカッション等リズム部分がそのサルサ要素として取り入れられているのだろう。冒頭の 前奏部分が長く、メインとなる激しいパート(ベース音がついたり、パーカッションが現代 ドラム音になる)はすぐに終わって静かなパートが長く続く。しかし再度メインパートが現れ、 今度は徐々にテンポが速まりヒートアップしていくという仕掛けも。
 ズレが多そうに感じる譜面だが、実際には16分刻みの部分がほとんど。序盤から音楽は 静かな割りに階段譜面を連続して弾かされるので忙しく、3連スクラッチもあってミス しやすい。中盤の静かな地帯で回復し、終盤の加速地帯に備えよう。一番最後にスクラッチが 1個降ってくるので忘れずに。ANOTHERではメインパートでドラムパートが加わる上、 メロディ部分でS字が何度も出てくるのが難しい。連続スクラッチも絡み、★9の中でも かなり上位の難度ではなかろうか。

"FLOW POP" Air Bell / D-crew
SP:5,6,8/DP:5,7,8 / bpm:171
 ポップンミュージックではD-crew名義で浮遊感のある可愛らしい曲をいくつか提供して きたが、それがIIDXにも収録。女声ボーカルはわざとかどうか、はきはきと歌わず棒読みの ようで、しかし声を伸ばすことで宙ぶらりんの感じが、曲のイメージである浮遊感と マッチしている。歌の途中に8分刻みのアクセントが入っているのは前作This is Loveにも あった手法。オケヒのリズムとbpmの近さから、Love Magicと似ていると思う人もいるかも? 出力アニメの女の子の衣装部分が透過して背景の汎用ムービーが見えるのは、EURO-ROMANCEと 同じ演出だ。
 GOLD新曲の中では低難度譜面だが、bpmが早めの上に序盤・終盤に同色16分階段が 連続して降ってくる。1→3→5のような配置がDP時には片側ずつ降ってくるので 手を常に広げておく必要がある。その後は1+7+Sのリズムが何度も出るが、片手で鍵盤 1つ+スクラッチを取れるようになりたい。そのための練習には丁度よい譜面といえる。 中盤の同色同時押し等の8分刻みはしっかりスコアを狙うようにしよう。ANOTHERは終盤は それほどでもないが、序盤に鍵盤が右側に寄った配置があり、HARDオプション時には 要注意。

"PSYCHEDELIC SYNTH TRANCE" ANDROMEDA II / Sota Fujimori
SP:5,9,10/DP:5,10,- / bpm:152
 IIDX REDの「ANDROMEDA」の続編、というよりバージョンアップと言ったほうがしっくりくる。 フレーズや展開がANDROMEDAと同じで、音色をよりポップにした感じ。そして今作もドラム 以外は「ANDROMEDA」という名前のシンセサイザーで音色を出している徹底ぶり。cyber beatnation 1st conclusionの原曲LONG VERSIONに続いてGOLDサントラでもこの曲のLONG VERSIONを収録する当たり、作曲者のANDROMEDAという曲とシンセへの愛情が伺える。 ムービーもANDROMEDAの続編・リメイク的なもの……といきたいところだが、前作のムービー からカットしたような出力アニメのみ。
 16分乱打は同時押しはほとんどないが息つく暇がないほど長く乱打が続き、所々24分の 配置でリズムを崩されやすい。交互や同色階段が多いので運指は見当付きやすく、あとは 持続力だ。スクラッチは少ないが、微妙にズレているのが気になってミスを引き起こし そう。ANOTHERは4打ちが加わるくらいで、難所は後半の隣接トリルが左右に移動している ところに4打ちが加わっているところあたりか。ラストで回復できるし、原曲・ANDROMEDAと 比べると随分簡単である。

"EPIC POETRY" Blind Justice 〜Torn souls, Hurt Faiths〜 / Zektbach
SP:6,8,11/DP:7,8,10 / bpm:137〜165
 「cyber beatnation 1st conclusion」にロングバージョンが先行収録されて いる、Zektbach=TOMOSUKE氏の中世の争いを舞台とした叙事詩(ジャンル名の訳そのまま)。 冒頭の落ち着いたイントロから、終盤に近づくにつれて混沌としたピアノのメロディ、 ラストが不協和音で締めくくられているなど、ストーリー性のある展開の多い楽曲。 前作Apocalypseではボーカル・常盤ゆう、ムービー・Kaeruというmurmur twinsと似たキャスト だったが、この曲ではいずれも家庭用曲のPHOTONGENIC・DAWN-THE NEXT ENDEAVOUR-で歌った 堀澤麻衣子がボーカルを務め、ムービーはRPG的世界観を描くのが得意なMAYAとなっている。 そのムービーは生き別れた双子がお互い敵対しあうという内容で、姉はマタン(Matin=「朝の 祈り」)、弟はノクス(Nox=「夜の女神」)と、対照的な名前が付けられている。
 前半はほぼ8分譜面で、同時押しとスクラッチがしっかり取れればスコアも狙える。16分 交互連打がすぎると、5〜6連続階段や2連打の連続などテクニカルな要素が増す。特に ラスト前の2連打×8は数を正しく叩くことさえ難度が高い。直前の交互乱打でゲージを 稼いでおこう。ANOTHERも前半はスコア稼ぎ放題で、後半は交互乱打地帯に叩くパートが 追加され交互でなくなる分難しくなっているが、HYPERの2連打×8がANOTHERでは連打が なく簡単に。SP★11の中でも簡単な部類である。DP ANOTHERではラスト前の8小節、 右側に3つ同時押しが多発するところだけ極端に難しくなっている。CHARLOTTE[DA]の ような譜面だ。

"HAPPY" Candy Galy / Risk Junk-G
SP:7,10,12/DP:6,8,12 / bpm:184
 VIP ROOMのGOLD ROOMは、dj TAKAの別名義・Risk Junk(-G)でOne More Lovelyの続編的曲。 前作が(女声のボイスのせいか)ちょっと大人っぽい雰囲気に対して、この曲は明るい 感・楽しい感・かわいい感が際立ったいるように聴こえる。全編高速4打ちで通すのかと 思いきや、中盤でテンポが半減したようなパートもあり、動→静→動の展開でメリハリを つけている。一方で中盤のメインとなるピアノは、後半でも主旋律となって印象を残している。 曲の激しさに対してゆったりとした主旋律は、これもOne More Lovelyと似た手法だ。
 中盤のゆったりした展開の同時押しパートを抜けた後、16分階段が延々と続く後半が 勝負。HYPERは同色階段が多く叩きやすいが、隣接階段が長々と続くところもあり予断を 許さない。ラストなどの同時押し+スクラッチの連続は、スクラッチが回しきれなくてPOORが 出ることが多いのでしっかり回すことを意識しよう。ANOTHERは1800近くもNOTE数がある 体力譜面、かつ後半の4小節ごとのラストの密集度がひどいものになっている。
 一方DPは、SPの1つランク下の分割譜面のようなもので、レベルに対して道中はスカスカ。 ただしラストは同時押しとスクラッチが左右入れ違いになるものすごく「振られる」配置で、 ここだけでゲージを落とす危険大。ということでこの難易度なのだろうが、ノーマルクリア 基準ならANOTHERは1つ下、HYPERは逆に1つ上が妥当ではないだろうか。

"NOSTALISH REQUIEM" CaptivAte 〜誓い〜 / A/I
SP:6,9,10/DP:6,9,- / bpm:160
 浄化、裁きに続くCaptivAte3作目。浄化の時と同様、DistorteDのシステムBGMを アレンジしている。DJ YOSHITAKAのカスタム選曲BGMが使われているというのも面白い。 一方でDistorteDのオープニングテーマがラストにワンフレーズだけというのは浄化と 比べても短く、少し物足りない気も。イントロの3連符ピアノと、可憐な妖精の出力アニメで 神秘的な印象を受ける。どっちかというと、MISSアニメの飛んでくるコウモリみたいな 怪物の方がプレイ中気になるのだが。シリーズ通してのピアノ3連音も健在。
 HYPERとANOTHERで譜面構成がかなり違っている。HYPERは序盤シンセの交互連打的配置、 その後2拍置きにピアノ音のスクラッチ。中盤は2〜3つ同時押しのピアノ3連打が 3度登場する。一方ANOTHERは序盤の交互シンセが半分欠けた代わりにドラムパートが 追加、ピアノスクラッチも鍵盤に移動しており、ピアノ3連打も単発でしかも<字配置に なっている。一見ANOTHERの方がフルコンしやすそうな気もするが、ANOTHERはバスドラの 1・2鍵トリルが2度登場するのでやはり難しくなっている。また両方共通して、終盤の 4小節ごとの先頭、2連スクラッチと同時押しのパターンは何度も出てくるので、 この配置に慣れるようにしよう。

"NOSTALISH REQUIEM" CaptivAte 〜裁き〜 / DJ YOSHITAKA feat.A/I
SP:5,8,9/DP:5,9,11 / bpm:180
 ギタドラからCaptivAteシリーズ2作目が移植。「浄化」・「誓い」の同難度の譜面で、 それぞれランクAA以上を出すとその難度の譜面のみ出現した。誓いにはDP ANOTHERが無かった ため、裁きの同譜面は解禁後存在がわかった。同ジャンルでもギタドラ曲らしく、テンポも 早めでロック調になっている。前半はアコースティックギターやピアノなどで哀愁漂う感じが 他のCaptivAteシリーズと同じだが、有名な「裁かれる〜」のフレーズからギターとシンセの 細かい音の連続で激しい展開となる。ちなみにIIDX版ではイントロの「ララララ〜」の声が 入ってないのだが、サントラではギタドラ版と同じく声が入っているという謎の違いも。
 序盤は2つ同時押しの連続が多く、後半「裁かれる〜」以降は変則的な16分乱打が続く。 後半はスクラッチもやや増えてくるので、鍵盤の間に入ってくるのはかなり取りづらく感じる。 ラストは両手人差し指・中指で引くことになるだろうが、その動きがどこかギターを弾いてる っぽい。ANOTHERは前半の同時押しが3つになったり、後半の乱打に同時押しが増えたり。 またDPは他のYOSHITAKA譜面らしからず、単にSPの分割というわけではなくDPのみ見られる フレーズを叩くことになったりと力の入れようが見られる。

"TECHNO-RAVE" Come On / John Robinson
SP:4,7,8/DP:4,6,7 / bpm:147
 ありがちな曲名だが、声ネタでちゃんと「Come On」と各所で聞こえる。削除されたKecakと 入れ替わりに収録された、John Robinsonによる新曲。Kecakのケチャである所以のような 展開の変化がなく、低音シンセが鳴り続くひたすらダークに進む。同じフレーズの 繰り返しが多いが、8分だったのが16分の刻みに変化するなどはある。それでON THE TUBEを 思い出すのはKecakと同時期の外注曲だからだろうか。ムービーにはKecakと同様、そして 東京食堂ムービーには欠かせない「踊るドット人間」が一瞬登場する。
 全体的に8分譜面、パート終わりに16分の交互配置が降って来るというパターン。 最後だけ2ラインのトリルなのが少しいやらしいが。中盤には鍵盤3つ+スクラッチという 同時押しも連続して出てくる。同じ同時押しとして、序盤の「1・2・3・4」の掛け声に 合わせて、鍵盤数が1→2→3→4と増えていく配置は面白い。DPでは単なる両側スクラッチに なっているのは寂しいが。ANOTHERはDANCERのように変則16分フレーズを2つ同時に詰め込んだ 箇所がありノーミスで抜けるのは難しい。後半は16分交互配置が続くので、これが得意なら クリアは楽な方であるが。

"DRAMATIC EURO TRANCE" CROSSROAD / jun with TAHIRIH
SP:5,8,10/DP:6,8,10 / bpm:170
 CROSSROAD=岐路・分かれ道という意味どおり、前作"Why did you go away"に続き、 選曲後同じ譜面の2バージョンに分岐する曲。Left Story・Right Storyとあるが、1P側・2P側で 出現割合が違うということはなさそうで、TAHIRIHバージョンのLeftの方が今回も出現割合が 高い。Why did you go awayでは別れた男女のそれぞれの視点から見た歌ということだったが、 今作は幸せ(Right)と不幸(Left)が全くの正反対の2曲となっている。ただ曲調は同じでどちらも 少しもの悲しい感じがするのは、「幸せ」側は選択できなかった話だからだろうか。曲の イメージ以上に印象強い出力アニメは、エリカ・セリカの母親が登場する。Right Storyでは 父親らしい人物も。
 常に2パート以上が混ざっている8分譜面で、いろんな同時押しのパターンを叩かされる。 しかし同時押しと曲の速さ慣れれば、GOLD新曲の中ではスコアを狙いやすい譜面。一方で フルコンを狙おうとすると、終盤の5連スクラッチと最後の4連スクラッチが阻む。 特に最後の4枚は曲が終わったと見せかけて降って来る、ALFARSHEARに続き「またか」と 思わせるし、知っていてもギリギリ80%残った時にBAD無しで切り抜けるのも至難の業だ。 逆に100%残していれば適当に回しても赤ゲージは保てる。DPではHYPERとANOTHERで最後の 4連皿の降って来る側が異なっているので注意しよう。

"CYBORG TRANCE" Cyber Force / Sota Fujimori feat.cyborg AKEMI
SP:5,9,10/DP:6,8,8 / bpm:146
 Sota Fujimoriといえば、まだ2曲目(cyborg AKEMIの名前を含めれば3曲目)なのにおなじみに なりつつある、ボーカルを機械っぽくしたTRANCE「CYBORG TRANCE」。前の2作ではタムや スネアロールなどでアクセントを付けていたが、この曲ではほとんどが4打ちキック+クラップ。 その分シンセが見映え、機械的な中にも爽やかなイメージを与える。ボーカルなしでも メロディのキャッチーさを失わないのではというほどだが、もちろんボーカルあってのCYBORG TRANCEなのでこのままの方がよいが。ムービーはVJ GYOによる、対ウィルス戦闘兵(緑)と 対スパイウェア攻撃兵(紫)という外見そっくりで色違いの2体が戦っているものだが、 敵対しているわけではなく模擬演習をしているということらしい。
 同時押しと階段のパートが分かれている譜面だが、HYPERは同時押し、ANOTHERは階段の 割合が多い。同時押しといっても8分以上離れているフレーズもあれば、後半には16分混じりの フレーズもあったりで、当然後者の方が難しい。鍵盤を弾くように動けば一番だが、出来ない なら両手を平行移動するようにして叩くようにしてみよう。ANOTHERの階段は隣接配置が主で、 革命の練習になりそうな譜面でもある。DPはHYPER・ANOTHER共に★8で、ANOTHERの方が 道中難しいが、ラストの交互乱打で大きく回復できるということで同レベルということ だろうか。それでも★1つ分は差はあってもよさそうだが。

"SCOUSE HOUSE" Dreaming Sweetness / Auridy
SP:6,8,10/DP:6,7,9 / bpm:140
 SCOUSE HOUSEのSCOUSE(スカウス)とは、リバプールのことらしい。つまりリバプールで このような楽曲が発祥されたということだろうか。ボーカル曲だが声が加工されており、 夢の中にいるようなはっきりしない声質になっている。シンセ音中心で打ち込み音楽の中、 ボンゴ・コンガ系のポコポコ鳴る生音が妙に合っているので不思議。また無音になったときに 鳴る、スネアのブレークビーツも特徴的だ。ムービーの髪が燃えているマネキンみたいな人に、 プレイ中気を取られないよう注意。
 隣接同色同時押し、しかも交互に叩ける配置になっているので、見切れるようになれば ゲージもスコアも稼げる譜面。ただ同時押しとたまに重なるスクラッチに気を取られて リズムを崩さないようにしよう。いっそのことスクラッチを無視するという手も。ANOTHERは なんといってもラストにポップンみたいな隣接3つ同時の交互配置が圧巻。白黒白か、黒白黒の どちらかを見極めて押すことが重要。SPなら左右2パターンずつしかないからまだいいが、DPに なると左右の移動幅が大きくなるので見極めが格段に難しくなっている。

"ACID JAZZ" earth-like planet / ELEKTEL
SP:4,7,10/DP:4,6,9 / bpm:150
 ELEKTELの既存の曲のフレーズを用いているとのことだが、軽快さと開放感、ノイズのような ホイッスルメロディからACID JAZZというよりもFUTURE JAZZという印象を受ける(実際の意味 でのFUTURE JAZZでないとしても)。リメイク的な楽曲だからか繰り返しのフレーズが多いが、 それ以上に繰り返しているのがムービー。世界のいろんな風景を切り抜いてCDのジャケットに するというシーンばかりなのだが、いろんなカットインがあって見飽きない。音楽ゲーム として良いのかわからないが、聴覚・視覚的に観賞用の楽曲といえる。
 軽快さの割にはbpm150と特に速いわけではない。ただ16分を含むドラムパートが左側に 寄って配置されているので、左手の動きが重要になってくる。繰り返しが多いので ワンフレーズ慣れれば回復ゾーンが長くなる。ANOTHERはANOTHERらしくごっちゃりしているが、 ★10としては簡単な方か。終盤の交互→階段の繰り返しでゲージを回復できるように なれば易い。余談だが、ロケテストで★11だったDP ANOTHERは、製品版では★9と 2段階も下がっている。

"SuperNOVA BEAT" Fascination MAXX / 100-200-400
SP:8,11,12/DP:9,11,12 / bpm:100〜400
 MAX 300から始まるMAXシリーズ、DDR SuperNOVAのEXTRA STAGE曲がIIDXに移植。VANESSA(A)を 正規HARD AAランク以上クリアでONE MORE EXTRAとして出現した。曲のほとんどはシンセ音と バスドラで成り立っているが、冒頭のうねるような旋律や、中盤の3拍子的なパートでの 主旋律となるピアノの音色が曲中一番目立っている。MAXシリーズ全般に言えることだが、 ゲームのようにbpm変化を考えながらではなくbpmは一定として(この曲なら200)考えると 聴きやすいだろう。
 とはいえゲーム的にはそのbpm変化がウリの曲。前半の4打ちが延々と続いてそうなところで いきなりbpmが半分になりBADを誘う。クリア自体は中盤遅くなってからでもできるので、 ノーマルゲージならそんなに気にしなくていいだろう。中盤ラストのbpm200の12分縦連打は 始めを早めに叩き始めるといい。ANOTHERはbpm100地帯に32分ピアノ階段が詰めこめられて おり、bpm400にHSを合わせていてもbpm100地帯が辛い。それ以上に12分縦連打が二重になって いるのが極悪。それでもその後ほぼミスなしでいけばノーマルクリアはできる。まずは 縦連打前にゲージを回復できるようになろう。

"BUCHIAGE TRANCE" FIRE FIRE / StripE
SP:7,10,12/DP:6,9,11 / bpm:150
 kors kコースのラストに入っている曲なので、StripE=kors k?と思われるかもしれ ないが、kors k率いるS2TB Recordingのメンバーの一人。日本発のジャンルである ブチアゲトランスだが、それにロシア風メロディを取り入れている。硬い音のバスドラや 和音シンセ、サンプリングの声ネタ連呼などはブチアゲの特徴をしっかり掴んでいる。 声ネタの「サムバディスクリーム」がSecond Heavenと同じものが使われているというのは 有名だが、その前の「オーイェイ」でSOFT LANDING ON THE BODYを思い出すのは結構 マニアックかも。あと「君は萌えているか」の出力アニメもある意味印象的。
 声ネタは大体スクラッチにアサインされているが、むしろシンバル音がアサインされている 場合に連続8分で2小節など難しくなっている。シンセフレーズはHYPERでは単音階段で、 後半からバスドラが追加され、ラストは変則バスドラ+スクラッチが加わる。2P側は 片手でスクラッチと同時に5鍵くらいまで取れないときついだろう。解禁後出現のANOTHERは、 シンセ部分が2重でしかもバスドラ入りと、FAKE TIME[SA]のラストが遅くなって延々と 続く感じだ。RANDOMを入れるとすごい当たり譜面がきたりする。一方DPは、シンセパートが 左右同じBATTLE譜面というのが特徴で、ANOTHERはバスドラ・スクラッチもないのでSPよりは やや簡単。あと声ネタスクラッチの配置が面白いことになっていたり。

"ROCK" four-leaf / Sis Bond Chit
SP:4,6,8/DP:4,8,- / bpm:157
 Sis Bond Chitは、ギタドラでも使われたあさきの別名義で、本人ではなく女声ボーカルを 用いているという違いがある(Sis=Sister?)。「四つ葉」という曲名からは和やかな印象を 受けるが、中身はビジュアル系なROCK。曲的にはあさき名義曲のような奇抜さはなく普通に 聴け、ギタドラに入っていても何も遜色ないのだが、これがIIDXに入っていると少し違和感を 覚える。あとムービーが非常にホラーで怖い。プレイ中に気を取られること間違いなし。
 曲調からの印象よりもbpmは早くないのだが、冒頭いきなり1・3交互の連続で焦るだろう。 1鍵を左手、残りを右手とすれば交互に叩ける。ラストにもスクラッチ付で降ってくるので このパターンはできるようにしよう。中盤は長い階段もあり、難所だけ見れば★6とは 思えない難しさがある。ANOTHERになると長い2重階段が登場、ノーマルゲージなら その後回復できるにしろ、★8で油断してHARDを入れると落ちた、なんて人もたくさん いることだろう。DPは1・3交互が左か右に偏っているので、片手力を要する。こちらの方が ギターの演奏っぽいとは言えるが。

"DISCO" GHOSTBUSTERS / Remixed by DJ Yoshitaka
SP:3,5,7/DP:3,8,- / bpm:125
 1984年に第1作、1989年に2作目が上映された、アメリカ映画「ゴーストバスターズ」の テーマ曲。映画を観たことない人もこの曲は聴いたことはあるのではないだろうか。リミックス とはいえ原曲とほとんど同じ音色と曲調なので、あのベースを聞けば懐かしさを覚える。 違うのはbpmがやや早くなったのと、タムロールが多用されているところか。
 家庭用移植のLove Again...を除けば、GOLD新曲で一番簡単なHYPER、それでも★5。 スクラッチが連続で来ることはないにしろやや多めで、鍵盤2つ同時押しが続くところで スクラッチが絡むと慌てやすい。2P側は鍵盤+スクラッチを右手で取れるようになって おきたい。中盤には8分縦連打もあり、他の鍵盤と合わせてリズムを取るように しよう。ANOTHERはタムロールが隣接16分階段で至るところに配置され、特に7→2という 大階段がいくつか見える。スクラッチも絡み、★7では癖のある難しい部類になるだろう。 さらにDPは右から左への大階段がラストを含み3度登場する。音的にわざわざ階段状に 配置して難しくする必要もなかっただろうに。

"RECKLESS RAVE" GOLD RUSH / DJ YOSHITAKA-G feat.Micheal a la mode
SP:8,9,11/DP:7,8,10 / bpm:162
 前作DistorteDの「CARDINAL GATE」に当たる今回の「VIP ROOM」、その1部屋目の「SILVER ROOM」を担当するのが、銀部屋なのに「GOLD RUSH」。というのもこの曲は今作のオープニング や選曲画面でのBGMを繋げたシステム曲で、GOLDの雰囲気にあったノリのいいフレーズと ボーカルになっている。一番のネタは、選曲画面のバージョンカテゴリ選択時のボイスを 使って1st styleからGOLDまでタイトルコールをしていくところ。それに合わせてムービーも ロゴを表示していくので、旧作からのプレーヤーも懐かしさを感じつつ楽しめるだろう。
 選曲画面BGMに当たるメインパートは、シンセが2重になっていることが多い。特に終盤の 方が同時の割合が高くなっている。またドラムロールのトリルも何度か登場し、スクラッチが 絡む部分は鍵盤と同時に片手で取れないと辛いだろう。中盤のタイトルコールはスクラッチに 割り当てられ、小節線からズレてるものが多くこれも取りづらい。しかしDPの同箇所はなぜか 全て小節線に合わせられている。ANOTHERは同時押しが常に3つになり、終盤はスクラッチも 鍵盤と同じリズムで配置されている場所も。テンポの早さに置いていかれるとBADを連発する ので、早めに叩くように心がけるとゲージを残せるだろう。

"ELECTRONICA" GRID KNIGHT / SAW WAVE SQUAD
SP:6,8,9/DP:7,8,10 / bpm:160
 L.E.D.の、「L.E.D.」を含まない初めての別名義となる曲。ジャンルも 今までのTRANCEやHARDCOREとは違った3連符テクノで、のこぎり波(=SAW WAVE)のシンセ メロディにオケヒの連呼、ドラムの連打と今までのL.E.D.曲からはかけ離れた、それでいて 渋い一曲。3連符のフレーズはどこか演歌のこぶしのような聞こえ方もして、そういう意味 でも渋いのかもしれないが。似た曲が他に思い浮かばないからかもしれないが、FF7の 中ボス曲(更に闘う者達)に非常に似てるという感想。
 HYPERは前半ドラムパート主体、後半はメロディ主体の譜面配置になっている。まずは 3連符のリズムになれよう。終盤には裏打ちで3〜4鍵盤+スクラッチの連打がありリズムを 取りづらい。特にラストは長いので、BADはまりするとそこだけでクリアできなくなって しまう。ANOTHERになると同時押しの間に1つ余分にオブジェがあるせいで余計にBADはまり しやすくなっている。DPの場合はラストの同時押しは左右に振られていてそこは回復に なるが、全体的に片側に寄った階段譜面で片手力を問われる。特にANOTHERは左側にドラム ロールのトリルが多く現れ、左手が弱い人には苦労する譜面といえる。

"PROGRESSIVE" HALF MOON / Mutsuhiko Izumi
SP:4,8,10/DP:4,7,- / bpm:140
 HAPPY SKYではDes-ROWとの共作"double thrash"を提供した泉陸奥彦による新曲。HALF MOONという曲名は、前作DistorteDでの新曲・bluemoonと何かつながりが?IIDXの プログレッシブはどれもクラシック調のものが多く、この曲もイントロからシンフォニック オーケストラな雰囲気を醸し出す壮大な空間を想像させる。中盤からは氏お得意の ギターの生演奏的旋律を楽しむことができる。渋くカッコいい曲なのだが、ムービーは なぜかデフォルメされた3Dのクマがリンゴの木に頭突きするという可愛いもの。HALF MOONだけにツキノワグマというわけでもなし。
 序盤からBADはまりしやすい1鍵バスドラパターンは同じリズムの繰り返しなので リズムで覚えよう。後半はギターの詰まった隣接階段に注意。あとラストのタムロールの 同色階段+スクラッチは、HYPERでは全部16分と覚えておくとやりやすいかも。ANOTHERに なるとこのタムロールに32分が入ってくる。また中盤のシンバルスクラッチ地帯に 1鍵バスドラが加わることで2P側やや不利に。後半の階段地帯には例のバスドラパターンも 足されており、リズム云々よりも全体的な配置で見切るのが一番良いだろう。DPは階段が 片側に寄っていたり、ラストがスクラッチ絡みで左右に振られる配置になっておりミス しやすく、★7にしては難しめだろう。

"FILTER HOUSE" heaven above / kors k
SP:5,7,9/DP:5,7,9 / bpm:132
 kors k曲は哀愁系の曲調が多いが、この曲は哀愁系でもメジャーコードでピアノの澄んだ 音が明るい感じにも聞こえる。歌はkors k本人が歌っていて、自分が歌っていることの 恥ずかしさを誤魔化すためか微妙にこもって聞こえるように加工しているのだが、なかなかの 美声。もちろんジャンルに冠しているフィルターの使い方も秀逸で聴き所だ。冒頭の青空が 曲にあっていて印象的なムービーだが、そこからの変化も凝っていてじっくり観たい一品。
 前半と後半にある16分の階段っぽい乱打でゲージを保てるかどうかが重要のHYPER。 同じ★7のMOON RACEと比べるとテンポは遅いが、16分の配置がかなり判別しづらく 難易度はこちらの方が上に見える。前半は後になるにつれてスクラッチも増え変則的なリズムに なって難しいが、そこを抜けると一気にスカスカに。簡単なところではしっかり回復して、 後半の乱打に備えたい。ANOTHERは4打ちキックが増えてるだけでなく前半の16分パートが 長くなっていたり、8分連打しながら階段という配置だったり。ラストの右側に寄ったスネア 連打も気をつけよう。

"HIGH SPEED LOVE SONG" High School Love / DJ YOSHITAKA feat.DWP
SP:4,6,9/DP:5,7,9 / bpm:180
 ポップン14から、アップテンポなボーカル曲が移植。タイトルの通り若者の青春を 表しているようで、聴いてるだけで元気が出る。IIDXにはHI SCHOOL DREAMという曲もあるが、 そちらよりも高校らしさが伝わってくる。そしてなんといってもサビ冒頭の「あの日から」の フレーズのキャッチーさはさすがDJ YOSHITAKAと言ったところ。IIDX公式ではあまり書かれて いないが、ポップン14の曲コメではネタを交え長々と書かれているのでそちらも読んでみると この曲の楽しみ方が増えるかもしれない。まずは「あの日から」で振り向くとか(笑)。
 8分の同時押しパートが多いが、サビの後半は連続スクラッチになる。HYPERでの難所は Bメロ前半だろう。間奏のピアノソロ地帯はHYPERでは適度に鍵盤が抜かれ階段要素は少ない。 ただテンポは早いので16分になっているところはそれなりに急ぐ必要はある。ANOTHERは3〜4つ 同時押しが頻発、間奏も階段・同時押し・スクラッチの混合譜面で一番ミスが出やすい箇所。 それでも終盤は同時押しさえできればそれほど難しくはない。

"J-HAPPY HARDCORE" HONEY♂PUNCH / 小阪りゆ
SP:4,7,9/DP:4,7,10 / bpm:175
 初出はDDR SUPERNOVAで、家庭用ポップン13にも移植された、LOVE♥SHINEと同軸の カワイイ系高速POPS。声に特徴のあるりゆの歌がメインだが、落ち着いて歌う部分もあり、 耳に残りやすいメロディ部分もある。全体的に音が柔らかいせいか、LOVE♥SHINEも そうだが「HAPPY HARDCORE」に聞こえないが、NAOKI解釈でいえばこれが「日本での(J-)」 ハピコアなのだろう。
 後半のスネア連打の16分が出る以外は、8分オンリーで、譜面的にもLOVE♥SHINEと 似ている。HYPERでは同時押しも4打ち+8分メロディくらいできればいいのだが、テンポが 速いので瞬発力も必要。終盤はスクラッチが増えるので、鍵盤+スクラッチを片手で取る技術は 必要。DP ANOTHERはSPより難易度アップしているが、スクラッチが減っているのと、難しい 3つ同時押しはほとんど無いのでクリア・スコアは取りやすい。

"FREEFORM HARDCORE" KAMAITACHI / DJ TECHNORCH fw. GUHROOVY
SP:6,9,11/DP:8,10,12 / bpm:165
 身を切り刻むような吹きすさぶ風をそのまま音楽にしたような、勢いのあるハードコア。 シンセフレーズだけでも十分に風のイメージが伝わってくるが、所々にあるスクラッチ音が さらに強調している。バスドラが低く響き渡るのも攻撃的さを表しており、カマイタチと いう題材がハードコアにこれほどマッチしているのかという点でも感銘を受ける。 ムービーはMAYAによる、1st styleあたりでよくあった実写での街頭風景(渋谷)を加工した ものだが、モノクロでストイックさを表現しており曲調にもマッチしている。ただどうせ ならTa-k氏によるムービーだったら、とbmsをやってる人は思うだろうか。
 上級者用課題譜面目白押しの曲。というのも段位認定の高段位で、SP・DP合わせて3譜面が 使われているからである。SP HYPERは16分乱打で同時押しはほとんど無く、間に入るスクラッチ を上手く取れればよいのだが、bpmが早めなので置いていかれないように。特にラストは休み 無い16分を叩きつつ連続スクラッチで締めている。ANOTHERはラストはそれほどでないにしろ、 3連符部分の前のパート、バスドラ連打部分が一番の難所で、HARDや段位ゲージではここで 一気に終了してしまうことも。DPはスクラッチ音がそのままオブジェとして配置されている などSPとはまた変わった譜面で、3連符地帯のシンバルスクラッチは異常。

"NU-SKOOL BREAKS" LASER CRUSTER / L.E.D.
SP:7,11,12/DP:7,11,- / bpm:152
 L.E.D.曲のタイトルには"ER"が付く曲が多いように感じる(INFINITE PRAYER、THE BIG VOYAGER、NEBULA GRASPER、あと電人イェーガー)。曲調は全然違うが、Just a Little Smileと 同ジャンルに分類されるらしい。シンセパートだけ聴くといつもの宇宙的イメージを 起こさせるL.E.D.トランス?と思えるが、4打ちキックではなくロック系の強めの音で リズムも多様、ギター音も取り入れている等がNU-SKOOLの特徴といえる。24分やそれより 細かいドラムロールがドリルのような音を出して印象を強めている。
 HYPERの時点で、16分階段+ドラムパートという密集譜面で、それが延々続く体力譜面 でもある。階段は隣接のものが多く、RANDOMが確率的に簡単になりやすいだろうか。 階段中に8分連続スクラッチが度々現れるのも取りづらく難度を高く感じさせる。 ラスト数小節が回復になっているのが救いだろう。解禁後登場のANOTHERは階段が右か左に 寄った独特な譜面で、同じパターンを繰り返すことになるため、ここが出来るかどうかが クリアに左右される。パターンさえ慣れればあとは体力譜面なので、地力があれば★12の 中ではクリアしやすい方と思われる。

"HOUSE" Make Me Your Own / good-cool ft. Raj Ramayya
SP:5,9,10/DP:4,9,- / bpm:130
 本人いわく「Never Let You Down」に似たタイトルというが、「Make Your Move」にも 似ているかも。good-coolではお馴染みのスクラッチを多用したHOUSE。曲構成はYour BodyやDrop on the floorと似ているが、最初と最後のパートでのブラスフレーズが 毎回違うところが、Your Bodyのサビのブラスから工夫されている(サントラ版では同様に 違っているのだが)。男性ボーカルとのことだが、言われてもそう聞こえない中性的な歌声だ。 それもあってか、ムービーにはバーベルを持ち上げる男性と足技の得意なセーラー服の少女が 登場、しかも頭部はなぜかレトロなTV。さらにそれをレトロなTVで観ているという構成。
 スクラッチ地帯は計4箇所。ターンテーブルは適当に回して、鍵盤を確実に拾っていく 方がゲージの減りが少なくて済むだろう。ラスト5小節に皿地帯が無いのも救いだ。 後半に階段が多いとはいえbpmは早くなく、★9は過大評価ではないだろうか。ANOTHERはまず 冒頭の連打同時押しに圧倒されないよう。スクラッチ地帯の数は変わらないが1つ1つが強化 されている。ラストも左に寄ったトリルがあり最後まで気が抜けない。

"OLDSKOOL HARDCORE RAVE" METALLIC MIND / DJ TECHNORCH fw. GUHROOVY
SP:4,8,9/DP:5,7,- / bpm:150
 KAMAITACHIに続いてまたもHARDCOREな曲。こちらはテンポはやや抑え目で、シンセの メロディと掛け声からはディスコレイヴの特徴が見えるが、そのシンセはかなり歪んだ音で あり、強めのバスドラとシンバル音の連打でコアな感じを強めている。公式コメントからも ジャンルのこだわりが伺える。DJ TECHNORCH氏の曲としては違和感のない曲調だと思わ れるが、GOLDの、あるいはIIDXの収録曲全体から見ると異彩を放つ1曲かもしれない。
 シンバルとバスドラが同時に鳴っていることが多いからか、1鍵+スクラッチという 配置が多い。HYPERの段階でさらにシンセ音がそれに加わるため、最初と最後は★8に しては難しい。中盤で回復し終盤の難所に望みたいところ。ラストは曲調的にテンポは 落ちるが、見た目のbpmはそのまま。ANOTHERはバスドラの32分階段も焦るが、ラスト前の 難所にバスドラが加わってゲージの維持が大変難しい。稼動当初はなぜかHYPERと同じ ★8だったが、オンラインアップデートによって★9に格上げされた、それほどラス殺しと いう印象が強い譜面だ。

"HYPER EUROBEAT" My Only Shining Star / NAOKI feat. Becky Lucinda
SP:5,7,9/DP:6,7,9 / bpm:155
 DDR SUPERNOVAからの移植曲で、9th以降封印されていたHYPER EUROBEATの久々の新曲。SUPER EUROBEATのような16分の細かいフレーズではなくTRANCE風のシンセの使い方、また間奏に ピアノ音を入れて雰囲気をガラっと変えるあたりはHYPER EUROBEATらしいが、どこか以前と 違う感じがするのは、ボーカルがPAULA TERRYじゃないのと、MCで男性の声が入ってくるせいか。 ただこの声がGOLDのカテゴリボイスっぽくてGOLDの雰囲気には合っている気がする。
 同じ配置の繰り返しが多い譜面。1回目サビ前半は変則的なリズムと同時押しだが、 交互に叩けるので叩きやすい。サビ後半は同時押しを含む8分押しの間にある16分を 拾い損なわなければ回復地帯。ラストはスクラッチを含む2〜3つ同時押しが連続していて やや危険か。ANOTHERはAメロの2重3連階段の嵐など、16分の加わり方が珍しい配置に なっている。ラストはやはり同時押しメインの譜面だが、1鍵が増えていることにより 同時押しが少し押しづらくなっている。

"DANCE POP" never... / Kanako Hoshino with dj TAKA
SP:4,7,8/DP:4,6,- / bpm:130
 IIDX REDからボーカルで参加している星野奏子だが、4作目にして初めてdj TAKAによる曲で 歌う。歌詞が全編英語のためか、アーティスト名義も漢字ではなく英語表記になっている。dj TAKA曲の中ではあまり少ない「普通の歌モノ」で、歌を前面に出しているためか伴奏の印象は 少ない。歌の切れ目に聞こえるピアノ音は曲全編に使われているが、冒頭でFrozen Rayみたいに 半音外したような音が入っているのはそういう手法なのだろか。Aメロの後半でクラップ音に 高く軽い音が重なるのはsnow stormのと同じ、なんていうのもあったり。
 階段があるのは序盤だけ。16分混じりの交互に叩けるパートがメインとなるが、ピアノでは なくシンセ音で聞き取りにくい音なので、パターンを覚えるのは少し苦労するかも。後半には 鉄琴系の音が加わる箇所があるが、半小節×2程度なのですぐに立て直せる。テンポも遅め なので、★7の中では簡単な方ではないだろうか。ANOTHERになると4打ちが加わって狭苦しく なるが、局所的に難しい部分もないので相応の実力があればクリアは容易い。

"PIANO CONCERTO" op.31 叙情 / akiko
SP:4,9,10/DP:5,11,- / bpm:100〜350
 ショパン作ピアノ独奏曲「スケルツォ第2番ロ短調 Op.31」のオーケストラ要素を加え 協奏曲にしたリミックス曲。「叙情」というのは原曲の通り名ではなく、リミックス名だろう。 原曲はピアノ8〜10分くらいの演奏時間であるが、中盤からのフレーズを抜き出して めまぐるしい展開となっている。ムービーは貴族の服を着た頭が目の人間が踊ったり、 それが紙で出来ていて燃えたりとなかなかシュール。でも曲も合っていてどこか芸術的。
 とにかくbpm変化がめまぐるしい。bpm100台は一部で、大体がbpm200以上である ため、bpm300以上でHSを合わせて差し支えないだろう。Fascination MAXXのように いきなりbpmが落ちたりするのではなく、曲に合わせて徐々に変化するので、 曲を何度も聴いていれば覚えてくるだろう。bpm300以上に速くなる場合は、 1拍溜めてから速くなるということも覚えておこう。後半高速地帯の小節線頭で 鍵盤同時押し+スクラッチというのが連続しているので注意。DPはbpm300地帯 よりもbpm200前後の階段の方が難しかったりする。

"小倉テクノ" Play back hate you / AKIRA YAMAOKA
SP:4,8,9/DP:6,8,10 / bpm:142
 ジャンル名の「小倉テクノ」も意味不明、低音シンセがなんとなく「小倉あん」のぼてっと したイメージをほうふつさせる?曲名も「BRING HER DOWN」の響きに似た意味深な熟語。 歓声で始まる、GOLDの雰囲気に合ったテクノレイヴで、同じフレーズの繰り返しが目立つが 展開も多く、実時間以上に曲が長く感じ楽しめる。その分ラストは尻切れの感じが否めないが。 飾り程度にピアノ音が入っているが、後半のピアノメインになるところはちょっと雰囲気が 変わって哀愁的に。KAMIKAZEとかLogic Boardに似ている雰囲気だ。
 I Was The One等多くの曲で使われる交互配置のリズムを基本に、4打ち+αが 加わる、HYPERでもやや密度がある譜面。16分乱打も変に偏っていて叩きにくい。スクラッチが 多いのは前半だけで、後半は8分中心になり回復地帯。クリアを目指すならラスト4小節 前に100%になるようにしたい。ANOTHERは4打ちが増えて後半8分地帯の同時押し度が 増している。ラストはそんなに増えてないので実力相応のクリア難度、腕が上がれば フルコンもしやすい譜面だ。

"J-POP" Red Rocket Rising / BeForU
SP:5,7,10/DP:6,8,- / bpm:155
 BeForUがメジャーデビューしての1stシングルであるこの曲が、IIDXではKI・SE・KIに 続いて2曲目のBeForU曲として収録。KI・SE・KIと同じく全員が同じパートを歌うよりも 一人一人交代で歌っていくというのが多いが、2回目のサビの「高く」を丁度6人分 繰り返すところは面白い。同じbpmながらKI・SE・KIよりもノリがよく元気が出そうな曲調で、 タイトルのイメージもぴったりだ。ただ曲名を「R×3」と略すとtiger YAMATOの「R3」と かぶるのでややこしい。あとイントロが微妙にラピュタの……とBroadbandedのときにも 同じことを書いたような。ムービーはBeForU6人のダンスPVで、誰がどのパートを歌ってるかが わかりやすくなるだろう。
 4打ち+αでスクラッチがちょこちょこ現れる譜面だが、α部分がどの音を叩いてるか 聞こえづらく、リズムを取りながら叩くというより目押しになってしまうだろう。HYPERの 難所としてはラストなどの連続スクラッチ+鍵盤くらいで、スクラッチがBADはまりしないように 注意。ANOTHERは一気に密度が増してサビも16分縦連打なんか現れる。終盤が1鍵8分連打も 怖いが、ラストのBADはまり具合が見た目より増しているので特に注意。またDP HYPERは ★8だが、NOTE数からするとSP ANOTHERの分割譜面であり、★9はあると考えてよい。 後半の左11S11の配置は異端。

"EUROBEAT" Roulette / Y&Co.
SP:5,8,10/DP:5,8,10 / bpm:155
 おなじみY&Co.のEUROBEATも8thから数えて7作目。イントロ→メインシンセ パート→Aメロ……の流れもお約束だが、今回のシンセパートは3小節同じフレーズ、 4小節セット×2というなんか繰り返しが目立つ。これもルーレットでボールがグルグル 回ってるイメージと捉えればしっくりくるだろうか?ボーカルが同じ望月英莉加を起用 しているためかSPEEDY CATに近い雰囲気も。サビのフレーズがやや忙しくなるのと、 間奏抜けてのパートがちょっと哀愁感があって印象に残りやすい。出力アニメは お馴染みGYO三姉妹で、カーチェイスなムービーによく合ってるから……と思いきやGOLDな ボディコン姿でルーレットのボールを投げている。
 メインのシンセパートは交互に叩けるので簡単だが、終盤だけ2・4拍目にスネアドラム、 ラストは変則的なリズムで追加されてるので気をつけよう。またサビの短いトリルから スクラッチのパターンもクリアに必須な攻略箇所。特にスクラッチが鍵盤と同時の ところでミスを減らしたい。ANOTHERは4打ちが増えたことによりシンセパート・サビ 共に隣接交互だらけになっている。バスドラも所々1・2鍵のトリルになっていて 狭苦しい譜面だ。

"HANDZ UP" Second Heaven / Ryu☆
SP:5,8,11/DP:6,8,11 / bpm:149
 今作もRyu☆曲はこの1曲のみだが、その1曲がGLOBAL RANKING 1位に君臨するほどの人気を 博している。Ryu☆いわくHANDZ UPとはドイツのブチアゲトランスで、同じブチアゲトランス のFIRE FIREと同じ声ネタ「サムバディスクリーム」が使われているのは偶然か。その声ネタに 似合わず、曲調はどこか神秘的。前作のHarmony and LovelyもそうだがおなじみだったHAPPY HARDCORE路線はなりを潜めている。その代わりに家庭用HAPPY SKYで新曲「in the Sky」を書い ているが、ラストの変則バスドラとシンバル連打がSecond Heavenと似ている。ちなみにCS HAPPY SKYの発売よりも、IIDX GOLDのロケテストでこの曲がお披露目された方が先だったりする。
 ムービーは空中に浮いた椅子に座ったおじさんといろんな景色というシュールなもの。 白黒のイメージがNarcissus At Oasisを思い出させる。Ryu☆曲には珍しいボーカルパートに 合わせて、"I saw that was a way to hell, even from the gates of heaven.(私は、地獄に 至る道があるのを見た。それは天国の門からずっと続いていた)"(ジョン・バニヤン「天路歴程」 より)というテロップが流れるのだが、歌ってる歌詞とは全然違うものだったりする。 この文章もあって神秘的なイメージがより強調されているのかもしれない。
 道中は8分の2つ同時押しが長々続くHYPER譜面。ラスト前までは★7程度なのだが、 ラストの32分階段を含む変則バスドラのせいで★9相当。1曲目に選べるが初見の人は 要注意だ。ANOTHERになるとラストのひどさは増して、シンセ2つ同時押しやシンバルスクラッチの 連続など。ただ1P側なら少し楽に感じるかもしれない。またラスト前には2つ同時押しの16分 8連打が2回。連打が遅い人は叩き始めを早めにするとGOODでも繋げられるかもしれない。 この2重縦連打はDP ANOTHERも健在で、ラストはスクラッチが左右に振られるせいで鍵盤の 分割具合がこれまたひどい有様になっている。

"RAVE" Sense 2007 / good-cool
SP:9,11,12/DP:9,12,12 / bpm:140
 VIP ROOMのANOTHER曲を正規HARDでAA以上クリアでアイコンが付、それを3つ揃えるとOne More Extraである「BLACK ROOM」が出現。初出は3rd style、GOLDでも復活した「Sense」の 続編となる曲。曲調はSenseよりも音数が多くより派手になっているのはバージョンアップして いることが伝わってくるが、この曲の目玉は曲自体よりもムービーの方だったりする。Senseの ときに本人に出演してもらいたかったが叶わなかったため、イメージキャラの「嵐師匠」を ムービーに登場させたが、Sense 2007ではその元となった人物、「お立ち台の女王」こと 荒木師匠本人が金ラメボディコンスーツを身に纏い、扇子の舞を披露している。豪華さでは 今までのワンモア曲の中で1番だろうが、ある意味プレイ時の恥ずかしさも1番だろうか。
 SP NORMALで初★9、DP HYPERも★12という全体的に高難度は流石ワンモア曲。連続8分 スクラッチは当たり前、加えて2重トリル+αという無茶な配置がHYPERから登場。スクラッチに ラストも左に寄ったトリル、更に16分フレーズというラス殺しもひどい。というかラスト はANOTHERと同じ配置だったりする。個人的には★11最難譜面。ANOTHERはハットアサインが 加わって2連打の嵐。それでもノーマルクリア自体はHYPERと同等だろう。DPはスクラッチが 鍵盤に移っていたり2連打が分散されていたり一見簡単そうだが、片側でトリルしながら 他の鍵盤を、という配置が多く指使いが難しい。

"ELE POP" smile / miru_maki.gjw
SP:8,9,11/DP:7,9,12 / bpm:189
 VIP ROOMのアーティストが「-G」をつけているのに対抗してか、djwではなくgjwなwac。 今作GOLDの新曲にはsmileと名の付く曲が3つもあるが、1単語そのものなので一番覚えやすい だろう。murmur twinsのようなアップテンポでバスドラの効いたボーカル曲だが、ピアノは それほど多く使われていない。ただ前奏・ラストのパートで高音で3連打を繰り返すのは耳に 強く残る。その他「ぱぱーぱぱー」の繰り返しや、Bメロでは英語の中にあえて日本語の単語を 羅列していたりと覚えやすい工夫もされている。ムービーはレゴブロックに付いてるような 形と色合いののっぺらぼうの人がバンドを組んで演奏しているというもので、歌詞の最後の 「smile」に合わせてボーカルの女の子の口が現れてスマイルするのは印象的。
 NORMALで★8は驚くが、実質は★7程度と思われる。HYPERは序盤に階段や螺旋配置が 見られるが、サビまではほとんど8分譜面。ただテンポが速いので、「ぱぱー地帯」の 3連スクラッチは遅れずに回せるよう心がけよう。サビ突入前後の階段から同時押し2連打が 一番ミスが出やすい難所。またラストもスクラッチ+階段でやや危険。解禁後出現のANOTHERは バスドラ・階段が増えることは当然ながら、「ぱぱー地帯」のスクラッチアサインが変わって、 結果スクラッチ数が増えている。サビの後半で小さなX字の配置が何度も登場するのも 面白い。 DPは片側にスクラッチだけ長々続くというSPとは違うアサインがされていたり する。ANOTHERは「ぱぱー地帯」のスクラッチが鍵盤に移動し、結果同時押し地獄、 しかも左側が辛い譜面になっている。

"TRANCE" snow storm / dj TAKA
SP:4,9,10/DP:4,10,12 / bpm:145
 dj TAKAといえばTRANCEだが、前作DistorteDではTRANCEを提供しなかったためか すごく久しぶりに感じる。曲の前半はピアノのフレーズメインに細かいシンセ音が伴奏と なるTAKA曲としてはお馴染みの展開で、ピアノのフレーズやパーカッションのパターン などがAAに似ているところがある。ブレイク後はピアノの独奏があり、突如チェンバロや ギターのようなシンセ音でバロック調のメロディになる。フレーズ自体もさることながら、 音色の変化によるめまぐるしい展開も"snow storm"の曲名にふさわしいといえる。
 なにしろ曲が長く、AC GOLD収録曲のうちSP HYPERの1173はSP HYPER★9内、SP ANOTHERの1409はSP全★10内で1番多いNOTE数をほこる。基本16分乱打か階段状の配置だが、 圧巻は中盤ブレイク地帯の24分螺旋階段。嘆きの樹並の難度を★9で必要とされるというのは ひどいが、ここから回復は十分できるのでこの難度ということか。後半は5〜7連続の隣接 階段が度々登場する。ラストは階段中のスクラッチがやや取りにくいので注意。またDP ANOTHERは冥・嘆きの樹の2000に続く3番目に多いNOTE数(AC GOLD中)。これも後半回復型の 譜面なのだろうが、ラストは16分階段のBATTLE譜面が4小節続く。

"歌謡ハウス" So Real / Y&Co. feat.mioco
SP:4,6,8/DP:4,5,8 / bpm:128
 ジャンル名は日本語表記だけどボーカルは英語。Y&Co.では珍しいミドルテンポのHOUSEで、 終盤のブラスなどのジャジーな雰囲気がwith you…に通じるところがある。歌とピアノが メインとなっているが、フェードインするように低音シンセが4打ちでなっている手法は独特。 はっきり言ってしまえばGOLD新曲の中では曲としてのインパクトは少ないが、落ち着きたい時に サントラで聴くのにはうってつけの曲といえる。
 HOUSE系にはお馴染みの交互打ちでスタート、4打ちが加わったり変則裏打ちハットがきたり。 中盤で小節の後半に詰まった配置になるとの、ラストの階段っぽい乱打に気をつければクリアは 簡単。ANOTHERは4打ちが増えてるせいか、やけに隣接配置が多く譜面がパッと見てわかりにくい と感じるかも。DPはSP譜面を左右に引き伸ばしたような譜面で、4打ちが常に左側にくる ため、ANOTHERの終盤などは階段のほとんどを右手でさばくことになる。

"HYPER J-POP+" STARS☆☆☆(Re-tuned by H∧L)-IIDX EDITON- / TЁЯRA
SP:5,8,9/DP:5,7,- / bpm:145
 HYPER J-POPシリーズの元祖となる原曲はポップンから。このリミックスはKONAMI MUSICフル(着うた)用に、楽曲アレンジで有名なH∧Lによって編曲され、後にIIDXに移植 された。リミックスとはいえボーカルは原曲をそのまま使っているのではなく、Aメロの最後が はっきり聞こえたりサビ前の声の伸ばす長さから見て歌い直しているようだ。そのためか リミックスでは歌よりも伴奏部分が前面に出ていることが多いが、この曲ではやはり ボーカル曲としての色が強い。ただ間奏の不安になるような展開は、原曲の同部分と比べると 真逆な印象を与え、リミックスであることを再認識させられる。ムービーはHYPER J-POP常連 のGOLI作でないのも、原曲がポップン出身というイメージを壊さないという理由もあるのか。
 キック・ハット以外に2フレーズが混在する譜面で、パターンはあるもののリズムよりも 目押しに頼ったほうがやりやすそう。同色同時押しを片手で取ると覚えておくと楽な配置も 多い。締めの部分でスクラッチが多くなることに注意だ。ANOTHERは冒頭から難所だが その後は回復、Bメロの縦8分連打+αはズレないように気をつけて。ラスト1小節も キックが追加されてややラス殺しになっている。

"SCHRANZ" the shadow / kors k
SP:6,9,11/DP:5,9,11 / bpm:156
 HARDCORE系統の楽曲はIIDXに提供しているkors kだが、こうも打楽器中心な音楽は斬新に 思えるのではなかろうか。ドイツ発祥のハードテクノ系ジャンル「SCHRANZ」は本来は音数が 少ないものだが、本曲はゲーム用に音を多めにしているとのこと。それがサントラ版に なるとさらに音が追加されていたり、ドラムの後ろで鳴っていたシンセの音量が大きくなって いたりと豪華なものになっている。ムービーは真っ黒な影人間がブロックの建物群を走り回る というもので、PARANOIA survivor MAXに似ている。最後にゴールテープのような白い線が 現れるが、それも遠ざかってしまい延々と走らされることに。
 HYPER前半は交互乱打が長々続き、所々+αが現れる。中盤から4小節ごとに16分より狭い 交互配置があり、素早く叩かないと繋がらない。終盤はリズムの掴みづらい不規則な配置で、 2連打もあり細かいミスを連発してしまうだろう。ANOTHERはバスドラ追加で4打ちが増える のはいいとして、16分連打が1・2鍵トリルになっていたりと狭苦しく叩きづらい配置に。 特にラストはウラウラのリズムからトリルにに入るという非常にBADハマリしやすいことに なっている。DPは全体的に手を広げて叩く配置が多く、HYPERは終盤のズレっぽい譜面がきつく ★9では難しい方だが、ANOTHERは★11では簡単な方。KAMAITACHI(H)ができるなら こちらもできるだろう。

"POP" The Smile of You / 猫叉Master feat.JESSY
SP:5,7,8/DP:4,6,7 / bpm:136
 アーケード初登場の猫叉Master曲は、Wii用ゲームソフト「Elebits」のテーマソングの 英語版。日本版と微妙にキーの高さが違う以外は、アレンジなどはほぼ同じだ。今までの 猫叉曲のエキゾチックなものではなく、童話を読み聞かせるような静かで優しい曲調なのが、 最近のゲーム難度ありきで作ってるような(全てがそうと言っているわけではないが)曲たちの 中にあって癒しのイメージを強く受ける。パートが4小節区切りが基本だが、Aメロは 6小節と変則になっているのが不思議感を出している。そういう点ではBeautiful Daysと 似ているとも。ムービーは主人公の少年家族が主体の水彩画風イラストの場面と、 エレビッツが踊りまわる3Dアニメ。
 テンポも早くなく8分主体であり、★7でも簡単に思える譜面。ただ8分での2重階段が いくつか見られるので見切れる必要がある。4打ちキックと裏打ちハットのパートは 油断しているといきなりハットが8分連打になっているところがありミスしやすいので注意。 終盤のサビは3〜4つ同時押しや16分2連打の連続があるが、いずれも同色鍵盤なので 押しやすくなっている。スコアが狙えない人はこの曲で練習をしよう。ANOTHERも大差ないが、 ラスト1小節が微妙に同時押し+スクラッチが押しづらい配置で少し怖いことになっている。

"PSG WORKS" TRANOID / T&S seq. factory
SP:5,10,12/DP:6,10,12 / bpm:130〜190
 teranoidに似ている名前だが、トランのゲームということでトラノイド。ムービーの ネタにもなっており、走っているトランを上下に移動させて、向かってくる色違いの 敵トランを避けていくというもの。本曲のSP NORMALの加速部分以降の譜面を参考に 敵の配置がされている。
 GRADIUS -FULL SPEED-やSmell Like Thisなど、ファミコンのような音色が使われることは 過去の収録曲にもあったが、全編その音ばかりというのは思い切った作品。だんだんと質が 上がってきてる最近の新曲に対してあえて逆の道をたどるというのはある意味カッコいい。 作曲者はなんとなくMr.Tだと思いそうだが、TAKAと村井聖夜(SEIYA)でT&Sだったりする。 村井氏はポップンでスーパーマリオブラザーズのファミコン音源でのメドレー曲を作ったので、 そこから考えれば納得か。
 前半はbpm130の12分譜面、2フレーズを叩くことになり、ほとんどが二重階段になっているが、 この辺はほぼノーミスでできないとクリアは遠い。後半はbpm190に上がり16分階段譜面が 襲い掛かる。Aに似ているが、その後は4打ち同時押し+スクラッチとなっており、回復パート。 解禁後出現のANOTHERは、前半は大差ないが、後半は4打ちが追加され、階段パートがかなり ひどいことに。それでも階段後はやはり回復でき、ノーマルゲージなら★12ではクリア しやすい方では。HARDになると階段パートで耐えるのがかなり難しい。

"DECEPTIVE GABBA" VANESSA / 朱雀
SP:8,11,12/DP:7,11,12 / bpm:185
 1st〜FINAL STAGEの3曲を正規譜面で高スコアを出し、3曲の合計レベルで出現する譜面の 種類が決まるというEXTRA曲。DistorteDでも朱雀名義があったが、それを強調するかのように、 この曲でも「朱雀の鳴き声」のような効果音が使われている。ドリルのような音を出す バスドラや3連符のリズムはNU STYLE GABBAの特徴と同じだが、声ネタなどは入っておらず、 メインはピアノの旋律。ということで「人をだます」「見掛け倒しの」などの意味を 持つ"DECEPTIVE"がジャンル名に付けられている。
 ムービーは昔の伯爵の肖像が固定位置で表示されたままという今までにない演出だが、 出力アニメによって表情が変わったり(ミスを出すと笑われる)、曲の後半から絵が燃え 上がったりと工夫は多い。
 後半からの二重旋律が一番の難所なのだが、全体的にスクラッチが多く階段の途中に割り込む ように入ってくる。前半部分でもスクラッチをしっかりとって後半までにゲージを稼ぎたい。 二重階段自体はFAKE TIMEよりは遅いし最後に少し回復できる、と考えれば楽だろうか。 繰り返しが多いので指遣いを決めておこう。ANOTHERは前半からいきなり二重旋律、 後半は+バスドラという凶悪譜面。後半のはスクラッチをある程度捨てるとか、 同時押しで誤魔化すパターンを考えるとかしてみてはどうだろうか。それでもラストにある 二重階段もかなりキツい。

"HIP HOP" Watch Out!! / MAD Sequence*
SP:4,6,9/DP:4,6,- / bpm:121
 曲名の"Watch Out"=「気をつけろ」は、間違いなくスクラッチの嵐に対して言っている ようだ。IIDXでは久々に本格的なHIP HOPが外注曲として収録。この場合の本格的とは、ラップと スクラッチ音が多用されているということである。レトロな雰囲気が5鍵beatmaniaを楽しんで いた人は懐かしさもあり好みの曲ではないだろうか。他のHIP HOP曲と比べてテンポが高め で(ゲーム上で2倍になるのを除く)、ラップよりもリズムのノリを楽しむ感じになるだろう。
 なんといっても今作最強の皿曲。HYPERの時点で162枚もあり、序盤〜中盤にかけて 連続スクラッチが至るところに現れる。ただ同時に現れる鍵盤はあまりなく、あっても スクラッチ音を鍵盤に回したといった配置なので、同時も少なく拾いやすい。終盤は 鍵盤主体になるが微妙に取りにくいスクラッチも。スクラッチが苦手な人は後半回復に 見えるけど、全体的には★6では難しい。ANOTHERは★9ながらAC収録曲中最大枚数の スクラッチ、251枚。スクラッチ音はそのままターンテーブルで、ということで、16分の 連続に混じって24分や32分も現れるから、速度だけでなく数も合わせてズレないようにする 技術が必要。こちらもラストがやや難しいものの終盤回復といえるが、やはり★10クラスは あるだろう。特にHARDの難易度は★11以上だ。

"J-HOUSE" With your Smile / Shoichiro Hirata plus Junko Hirata
SP:4,6,8/DP:4,7,9 / bpm:135
 IIDXでの「作曲者の平田」と「ボーカリストの平田」の2人が組んだW-Hirataな ユニット。Shoichiro Hirata氏のボーカル付HOUSEでは"真夏の花・真夏の夢"のアコースティック ギターとフィルターを組み合わせたオシャレかつダイナミックなものがあったが、 この曲は同じ楽器・手法を使っていてもボーカルを生かすために伴奏よりも4打ちキックや ベースをやや前面に出していて、どこか力強い元気が出そうな曲調に仕上がっている。 公式の曲コメントでJunko Hirata氏の言う友人というのはおそらく一緒に仕事をしていた あの人であろう。表面上の歌詞だけでなく本心からそう思って歌っていると知っていれば、 この曲の聴き方もまた違ってくるだろう。ムービーも捨てられたロボットが周りに助けられて 元気になるという歌詞に沿ったものになっている。
 4打ちキックを基本に8分メインのオーソドックスな譜面。序盤などのギターパートでは ところどころ16分が混じるが、油断しなければ拾いやすい配置だ。サビ前に16分階段から同時 押し連打は一番オブジェ密度が高いが、bpmも早くないので慌てずに叩ける。ANOTHERは隣接同時 押しが多くなっており見た目は難しく、サビの3つ同時押しの連続が見切れるかどうか。サビ 終わりに右に寄ったトリルがあるので、フルコン狙いでは一番の難所である。

"RETRO RAVE" X-rated / SADA
SP:4,8,10/DP:5,8,10 / bpm:140
 公式コメントによるとX-ratedとはその意味通り未成年者お断り、ということではなく 「これはヤバイ!」と思うくらいの曲の出来ということらしい。ただRETROと付くように バブル期に流れたRAVEを聞いたことがある大人向けという意味も含んでいるのかもしれない。 低音シンセと声ネタの連呼はGet'em up to R.A.V.Eと似ているが、延々と暗い曲調が続く のはWANNA TELL THAT WORDを思いださせる。後半からTRANCEっぽい展開になるのも聴き所だ。
 序盤に3連階段を基本とした16分乱打が長々と続くが、そこを抜けると4打ち+メロディ といったオーソドックスな配置。ラストにスクラッチがやや多くなっているのに気をつければ ★8ではクリアしやすい方と思われる。ANOTHERも序盤が難しく、連続スクラッチが あったり16分乱打地帯が増えていたりするが、やはり後半回復型。ラストは鍵盤が増えている もののスクラッチがなくなっているのでクリアは安定しやすい。DPでもラストはスクラッチが ほとんどないのだが、鍵盤の増え方が顕著であり露骨にラス殺しでは?と思える譜面 でもあり。

"DIGITAL ROCK" Yabis Starlight / DAJI
SP:5,8,10/DP:5,8,- / bpm:168
 Yabisとは本来は神奈川県のヤビツ峠のことを指し、曲もヤビツ峠でカーレースという イメージで作られた……はずなのだが、アニメ担当のGOLI氏がYabisをヱビス(Yebisu)と 勘違いしてしまったため、GOLDな恵比寿様が出るシューティングゲームのBGMのイメージが 付いてしまった。ギターのフレーズがメインとなっており、ところどころエレピやシンセが 現れる。フレーズはカッコいいのだが、ドラムがえらく軽い音だからかもしれないが、 全体的にmidi音源そのまま使ったようでチープに聞こえてしまう。効果音や声ネタを 使っていればもっと迫力があるように聞こえていたかもしれない。
 シンバルスクラッチの連続が多く、鍵盤と同時になることも多いので片手で鍵盤+スクラッチ が出来ないと辛い。ラストにもあるのでクリアには必須技術。そのパートを含め8分譜面が 多いのだが、フレーズの一部で16分階段が登場しミスを誘う。ANOTHERはバスキックが 追加されたことにより一気に密度が増える。8分の3〜4つ同時押しの連続になり、 いろんな同時押しのパターンが瞬時に押せる必要がある。

"SPANISH COOL" カミロ・ウナ・メンデス / 山根ミチル
SP:3,7,10/DP:4,6,- / bpm:119
 悪魔城ドラキュラシリーズを始めとするコナミゲームのBGMを作曲している山根ミチル氏の、 初めてのbeatmaniaIIDX書き下ろし曲(他のbemaniでは、DDRの"Forever Sunshine"がある)。 アコースティックギターをメインとしたラテン系の曲調で、哀愁感が漂いつつも力強く熱さが 伝わってくる。TV番組でたまにあるような、地中海を臨むスペインの伝統的な街並みの映像が思い 浮かぶ。そういう人間味のある風景と反対に、吹雪をイメージした白黒のムービーとなっている が、中盤の3連アルペジオが長々と続くあたりは雪が延々と降ってくるようにも聞こえる。
 bpmは遅めだが3/4拍子(6/8拍子?)で16分が多めなので見た目より早く聞こえる。譜面も 階段が多く、さらにズレも含まれるのでスコアも取りづらい。中盤の3連階段地帯は、同色 鍵盤の階段は回復できるようにして、隣接階段をなんとか切り抜けるといった感じ。ANOTHERは パーカッションが配置されているが、階段の隙間を埋めるように1・2や6・7で配置されて いる。これが交互になると狭苦しいトリルとなるのだが、大体が階段と同時になっているので、 両方あわせた同時押しと考えた方がやりやすいかもしれない。DP HYPERはSPの分割で難易度が 下がっているが、スコアの取りづらさはSP以上だ。

"TRANCE" シティ・エンジェル / PINK PONG
SP:5,7,10/DP:5,7,10 / bpm:145
 家庭用HAPPY SKYの「風の谷のDREAM」に続いて、ACでも久々の新曲を披露したPINK PONG。風の谷の〜と同じくカナ文字を使っているのは氏の最近の流行りなのだろうか? 単に"CITY ANGEL"と英語表記するよりは印象に残る。DREAMシリーズとは正反対に暗めの 曲調で、パートごとに同じフレーズが繰り返される。曲名と公式曲コメントのせいか、 闇夜の都市を駆ける女性たちの影というイメージが思い描かれる。公式コメントのストーリーに 似た感じで何とかエンジェルという映画があったような。
 HYPER前半で高音の16分シンセフレーズが入るところは、クラップが混じっているが 同時押しはほとんどなく、合わせて乱打と考えていいだろう。(26→35)×4の配置は、 見た目はハの字、手の動きは逆ハの字となっていてややこしい。終盤の長いパートは 4打ち+シンセフレーズができればラスト前までは余裕だが、ラストのスクラッチが少し いやらしい。最後の2重トリルは見た目より簡単なので慌てずに。ANOTHERは序盤1鍵の 4打ちキックに他の音が混ざりこんでいて連打になっているという詰め込み譜面。 左手は1〜3鍵固定になることだろう。特にDP ANOTHERは分割具合が顕著で、終盤に 右1234という同時押しがあるが、何の音が割り振られているのか謎。

"FUTURE POP" クルクル☆ラブ〜Opioid Peptide MIX〜 / イオンチャンネル
SP:5,8,10/DP:5,8,10 / bpm:185
 コナミのゲーム「クルクルラボ」のテーマ曲をdj TAKAが作曲し、それをTOMOSUKEが リミックスしたのが「クルクル☆ラブ」。それをさらにリミックスしたものがIIDXに 収録された「〜Opioid Peptide MIX〜」ということになる。ミドルテンポでインストの原曲と 比べて、テンポも格段に早くなっているし歌も電子音のように曖昧だが繰り返し耳に残る 愉快な曲になっている。ムービーは脳みその姿をした所長・助手のナズキを始め、 クルクルメイツが多数登場するゲーム画面を元に作られていて、見た目にも楽しい。 「CURUCURU LABO」の人文字を作るところで一瞬BEMANI EXPOのビーくんが現れるが、 実際にクルクルラボのゲーム内で登場する。
 テンポが速い上にいきなり16分の階段ぽい配置が連続していて慌てるが、基本は8分が主体。 終盤に1小節16分トリルが2回現れるので、そこでBADハマリしないように。ANOTHERは 前半のサビ?前に7小節、quaser(A)の最密度部分に匹敵する譜面が降ってくる。そこに 比べれば後半は楽だが、HARDクリアしようとすると★10では最難関の1曲となる。DPは 同色階段がよく現れ、HYPERの★8を挑戦する人には相応の難度に感じるが、ANOTHERはSPに 比べると随分簡単に思える。

"NU-NRG" 電人、暁に斃れる。 / L.E.D.-G
SP:7,10,12/DP:7,11,12 / bpm:165
 CS 9thで「JAEGER FINAL ATTACK」と最後の電人イェーガーシリーズになると思いきやの 続編、電人が敵の一撃を受け斃(たお)れる「FATAL ATTACK」が、PLATINUM ROOM曲。今までの 電人曲は「L.E.D.」名義だったが、VIP ROOMの「-G(GOLD)」ネタのためにこの曲だけは 「L.E.D.-G」名義になっている。斃れるといっても極端に暗い曲調というわけでもなく、 細かいシンセ音の連続によるいつもの感じなのだが、メロディラインは少し哀愁的なものが 見られる。ムービーは電人担当のYasi氏ではなく、イェーガー本体も最後の方に一瞬頭部だけ 見えるという物足りないものに。
 冒頭から16分乱打が延々と続く。序盤は2連打が所々にあり、テンポも速めなこともあって ここでミスが出やすい。終盤は一部だが16分乱打に4打ちが加わる。また4打ちだけでなく スクラッチも割と多いので鍵盤だけに気を取られないように。ANOTHERはNOTE数1700を越える 体力譜面で、Candy Galyよりは難易度は下がるものの、4打ち+裏打ち+16分乱打と いうquasar(A)で見られるようなパターンをテンポアップさせて、さらにスクラッチが加わって いるものが終盤にやってくるため、そこまで体力が残っていないとクリアは難しい。中盤は 回復地帯なのでそこで100%になる程度には上達してから挑戦したい。

"JAPANESE ALTERATION" 花吹雪〜IIDX LIMITED〜 / S.S.D.FANTASICA feat.ユッコ
SP:4,6,8/DP:5,7,8 / bpm:150
 前作・BALLAD THE FEATHERSでも民族的な曲調で旅愁感を与えていたが、今作はもっとも 身近な民族的、というか古風なイメージの楽曲に。雪月花や桜と似ているが、ボーカルが 付いているのが最大の特徴で、大人の女性らしい色気のある歌声である。演歌っぽいがテンポの 早い4打ちというギャップもあり単純に古風とは言えない不思議な楽曲とも思える。 ムービーはMAYAによる和風の女性「菊桃(きくもも)」のいろんな艶かしいカット。 菊桃の名づけ親はプログラマーのTochi。
 打楽器(鼓のポコポンなど)の二重奏で、16分で「><」という形の配置が頻発する。 その他16分は隣接の3連階段がほとんどで、あとは8分配置が大半なのだが、終盤は8分 2つ同時押しが階段状に連なっているという配置もあり、指使いに問われる。同色隣接なので、 慣れれば片手でも繋げられるようになるだろう。むしろANOTHERになるとスクラッチが加わる ので、片手で鍵盤を担当うるのは必須になる。全体的にスクラッチが増えており、<字譜面に かかるように配置されていたりで取り辛いものが多い。

"INDUSTRIAL REVIEW" 鬼言集 / あさき
SP:6,8,10/DP:6,7,10 / bpm:250
 「REVIEW」とつくジャンルの曲の曲紹介(レビュー)を書くことになるとは思ってもみな かったが、この場合のREVIEWは「回想する」といった意味だろう。日本の古い言い伝えを 題材にしたような歌詞の内容で、まほら(すばらしい場所。言い換えれば「楽園」など)を 探す海女たちが、猪の姿をした海神様らしき生き物の怒りに触れて海の中に引きずり込まれると いうもの。いかにもあさきらしい奇抜な歌詞と歌い方で、IIDXのあさき曲しかしらない人は 異様な曲という印象が強いだろう。ムービーは歌詞を忠実に再現したもので、曲の怖さを 十二分に引き出している。
 bpm250ととても速い。250bpm(曲名)と比べるとスクラッチは少ない分、鍵盤の密度が やや高い。基本8分譜面だが、12分やそれ以下のズレた配置も所々に見える。曲自体も 不規則なところがあるから目押しになりがちで、慣れないうちはHi-Speedを十分下げて挑もう。 終盤は5/4拍子になるが、目押しならあまり関係ないだろう。ANOTHERは同時押し 縦連打・16分交互乱打・階段多数と高速では辛い配置の目白押し。終盤の2連打地帯は 確実に出来るようになって回復にしたい。

"J-POP" 星をこの手に / DJ Yoshitaka feat.星野奏子
SP:6,8,10/DP:6,7,10 / bpm:250
 16セグメント表記では「NINE ELEMENTS OF THE STAR」。これは星野奏子1st mini albumの タイトルが「EIGHT ELEMENTS OF THE STAR」であることに由来する(ちなみにEXPERT裏コース には星野曲5曲を集めた「FIVE ELEMENTS OF THE STAR」コースが存在する)。リグレット に続くDJ YOSHITAKA作曲のEUROBEATで、こちらも勢いはあるが元気いっぱいというよりは、 どこか哀愁漂う曲調であるが、希望を掴もうというニュアンスの歌詞からして、応援歌的な イメージで元気を出させてくれる曲である。曲の頭からサビで始まり、1番を歌った後に エンディングとなるため、実時間よりもあっという間に終わってしまうと感じるだろう。
 連続スクラッチが多いが、それに絡む鍵盤がスクラッチと微妙にズレたタイミングである ものが多く、リズムを掴みづらい。またEUROBEATの平均的なbpm:155よりも10早く、階段譜面も あり忙しさは星野曲の中では随一。特にラストの7→1階段には気をつけよう。サビ部分で フレーズが同時押しになっているのはリグレットに似ている。ANOTHERはその同時押しが3つに なっていたりするが、難易度はそれほど変わらないように見える。終盤の階段+バスドラさえ できればといったところだ。

"TECHNO" ヨシダさん / AKIRA YAMAOKA
SP:5,7,9/DP:5,6,8 / bpm:150
 名前が思い出せない人を「吉田さん」と呼ぶという山岡氏の癖(が本当かしらないが)から 付けられた「ヨシダさん」という曲名。人名が曲名というのでは「昭和企業戦士荒山課長」 があるが、こちらは実際に「ヨシダさん」と呼んでいる声が至るところで使われている。 ムービーも会社で働くという点では荒山課長と同じだが、ヨシダさんらしきキャラは メガネとヒゲの猫である。ついでにいうなら、歌詞からいえば(ちゃんと歌詞があるというのも 驚きだが)、ヨシダさんは爬虫類か哺乳類らしい。
 「ヨシダさん」の声を叩くところで16分混じりが何度か登場するが、基本は8分譜面。 4打ち+8分メロディをこのテンポで叩ければ大方繋げられる。ANOTHERは中盤以降に 右側にリズムの取りづらいパートが詰め込まれていて一番の難所。その他8分パートも 常に2つ同時押しが続くような感じになっている。ノーマルクリアなら、★9の中では 簡単な方だろう。

"HYPER J-POP ZERO" -ZERO- / TЁЯRA
SP:6,8,9/DP:6,8,10 / bpm:180
 HYPER J-POP SEVENの次だからHYPER J-POP EIGHT……と思いきや、巻き戻ってZERO。そして 曲名もそのまま、零。曲調が原点に戻ったということではなく、曲のストーリー的に「何もかも 無くなった」という意味でZEROと冠したらしい。同じHYPER J-POPでも世界観に繋がりがあると いうALFARSHEARやULTiMΛTEに曲調も似ている。1番のサビが終わった直後はハープシコードを 使ったフレーズで古典的な雰囲気になり、どこかLOVE IS ORANGEを思い出させる。AC GOLD収録時 はおなじみGOLIキャラパラレル世界だが出力アニメに留まっていたが、それがCS DistorteDに 先行収録が確定し、新たに同氏による新規ムービーが作られるとのこと。
 レベル相応の腕なら、まずbpm180という速さに慣れるのが第一。8分メインだが同時押しを 含む交互であることが多く、同時側を片手で拾えれば楽に感じる。また速さに慣れてくると、 鍵盤よりもスクラッチが難しいと思わせる譜面でもある。序盤の16分スクラッチはわかって いても繋ぐのは難しく、ハープシコード地帯も連続スクラッチがミスを誘う。ANOTHERは密度が 増えた分16分混じりのところがやはり難しくなるが、全体的に16分は少ないので後半に 回復できる。

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