変型字典……過去・弐(大漢和辭典)


02/08/16
[4] 一部 1画(2)
音:カ(気が伸びる/「呵」の本字)
 形だけみれば確かにあまり見ないけど、そこまで変ってわけでもない。でもこの漢字は 「一部 1画」、つまり下の部分を1画で書くということ。1画で3回も曲がる、しかも 右から左に向かって書くって……
類字 [5] 一部 1画(2)

02/08/17
[98] 丶部 2画(3)
読みなし
 「丶部」なんだから主や犬みたいな形の点が漢字らしいのだが、これはまん丸な点…… こうなってくると宇宙人の言葉みたいだな(実物見たことないのに)。しかも下の部分は2画で書くし
類字 [38] 一部 4画(5)チュウ (「丑」に同じ)

02/08/18
[97] 丶部 2画(3)
読みなし
 おなじみ繰り返し符号で、単独の読み方もなく漢字でないと言われている。はずなのに…… ちゃんと大漢和辞典にも収録され、「丶部」として漢字のうちにされてるし。関係ないが 漢字以外の字を使う苗字ってこの「々」だけだと思ってたのに……

02/08/19
[83] h部 7画(8)
音:チュウ(「中」の古字)
 「中」を基準と。点対称な漢字は珍しいが、なんか時計回りに回転してるようにも見える(笑)。 しかし筆順はどうなるんだ?中==の順か、=中=か。
類字 [79] h部 5画(6) (「中」の籀文)

02/08/23
[145] 丿部 5画(6)
音:ヘイ
類字 [146] 丿部 5画(6) 音:ホウ
 兵の下の部分をそれぞれ削った漢字。2つ続けると、中国ではピンポン(卓球)の意味らしい。 確かに横に並べると卓球台みたく見えないこともないが……昔から、左から右に書く習慣は あったのだろうか?

02/08/24
[229] 亅部 1画(2)
音:チョウ
 了を逆さに書いた字だが、これが普及するとセクハラ(ぉ というのも意味に「男子の陰部」と いうものが……ちなみに了という単語として 同様の意味や「物が垂れ下がる様」という意味があるが、『この字が書きにくいので』鳥や佻に置き 換えるなどと注意書きされている。書きにくいなら作るなよ、しかも2画ですでに書きにくいって……
類字 [234] 亅部 3画(4) 音:ゲン (「幻」の本字)

02/08/25
[278] 二部 6画(8)
音:セイ (の篆字)
 正確には全くのまん丸ではなく、平べったいひし形のように書く。でもやっぱり1画で クルっと書くんだよな。こういう字ははんこなんかで使われる字体だから、斉藤さんとかは これなんでは?でも大漢和辞典ではちゃんと1つの漢字として扱われてるのはどうなのか。
参考字 [273] 二部 6画(8) セイ(「齊」の古字)

02/08/26
[1498] 八部 12画(14)
音:テン(「典」に同じ)
 下の部分は典と思いきや、縦横ともに1本ずつ多い。しかし下の部分だけ、という漢字はなく、 上に「ムム」があってこの漢字、というのも不思議。しかも意味としては「典」と同じだし。
類字 [1785] 几部 9画(11) シャク(「爵」の古字)

02/08/27
[1564] 冂部 20画(22)
音:ウ(「雨」の古字)
 「雨」の古字というか、象形っぽいよなぁ、昔は雨を現すのにいちいちこんな字を書いてたのかと 思うとぞっとするが……大漢和辞典は明朝体で書かれてるので、16個の点の部分は全部横線で かかれてたけど、多分雨の点のように斜めに書くのが正しいと思う。
 普通の雨かんむりの字でも明朝体だと点が横線になってるのはどうなんだろうな、 しかも「うろこ」がついてない場合もあるし。
類字 [2566] 勹部 15画(17) ホウ(「鳳」の古字)

02/08/28
[1834] 凵部 9画(11)
音:キョク(「曲」に同じ)
 やけに立体感のある字だと思ったら。この辺になると筆順がさっぱりですな、まず王を 書くのはわかるけどその後……最後に外側の凵を書くとなるとその前に斜め2本、 もしくは凹を先に書いて最後に斜め?

02/08/29
[2671] 匚部 26画(28)
音:キュウ(「柩」の籀文)
 立体感レベルアップ(笑)しかも中身にこんな画数の多い字を。そもそも外側を匚と書いても 同じ文字とされてるから、こんなに飾る必要はないと思うのだが。こういう枠の字はこれを 含め3つ(下の類字と、枠だけの文字)しかないのが救いか。……2つでもあるのが変だが。
類字 [2663] 匚部 16画(18) キ(「箕」の籀文)

02/09/02
[4736] 囗部 5画(8)
音:コン・キン (に同じ)
 「田」と言う字を見慣れているから、こういう字が特異に思えるのかもしれないが、 それにしても書きにくい。さて「囗部 5画」というくらいだから内側のそれぞれの鉤型を 1つだけ2画、他を1画で書くことになるのだが、右上と左下のはともかく残りの2つの いずれかを1画で書けというのも常用漢字ではありえない書き方。で、結局どっちを1画で?
類字 [4821] 囗部 10画(13) コン・キン(宮垣内の道・居る)

02/09/03
[4823] 囗部 10画(13)
音:レイ(「零」の古字)
 漢字を縦横2つずつ、4つ並べたものがまた漢字というものが実は多い(一番画数の多い 龍4つ、興4つなど)。「囚4つ」という漢字もあるのだが、これは「田」の中に人を4つ。 しかし囚という字を知っているので、それぞれがくっついているかのように見えてしまう。 またこれはこれで、囚人が入る牢屋の豪華版みたくも見えるが、意味は全然違ったり。
類字 [4865] 囗部 18画(21) ユウ(「囿」の籀文)
参考字 [4863] 囗部 17画(20) ライ(義未詳)

02/09/04
[4672] 口部 23画(26)
音:チュウ([言+壽]の古字)
 この字は前に他のサイトでも取り上げられていたのを見たが、4つ同じ字を並べるよりも 「複雑さ」からいえばこちらの方が上だろう。縦長な右部分は、キョンシーのお札に書かれている ような(笑)こういう字が廃れるのはやはり書きにくいからだが、パソコンに表示するにも 少なくとも縦30ドットは必要だし(このgif画像は32x32)
類字 [5685] 士部 18画(21) イツ(「壹」の古字)

02/09/05
[4829'] 囗部 10画(13)
音:トショカン
 「図書館」を一文字で表そうとして、時代的には最近(といっても明治)作られた漢字。 「麻呂(まろ)」を一文字で「麿」とするのもあるけど、これはさすがに省略しすぎなのでは。 これを図書館と読めると知っていれば納得のいく形なんだろうけど……「麿」の場合は 「訓:まろ」なのだが、これの場合は「図書館」が全部音読みなのでやはり音読みなのだろうか、 それとも読みはなくて単なる「図書館を表す記号」のような字なのか……

02/09/09
[7767] 尸部 9画(12)
音:ソ(「徂」の古字)
 全くもって常用漢字と似ている部分がないので、画像を作るにも全部手書きを要された。 それはともかく、この字の部首を「尸」とするのもつらいものが。そもそも「H」型の 部分があるのも珍しい。また右側のLの角が丸くなっているのは、大漢和辞典に載っている ように写したのだが、「礼」などのようなものではなく、「匚(はこがまえ)」と 「匸(かくしがまえ)」を区別するための「角の丸み」なのだろう。常用漢字では2つの構えの 違いはなく両方とも角張って書くのだが、この字はちゃんと丸く書く必要があるのだろう。 書く必要に迫られる字じゃないけど……

02/09/10
[8670] 巛部 0画(6)
音:コン(「坤」の古字)
 「巛」から横一線に消し去ったものには確かに見える。だからといって巛部にするというのは…… 大漢和辞典では部首というのは、単に「その形が含まれている」というだけではまとめきれない ようだ。一部が足りないようなもの(類似参照)もしかり。しかしそれだと、「梟(木部)」などと 矛盾してる気もする……
類字 [8671] 巛部 0画(1) ケン(小みぞ)
[8672] 巛部 0画(2) カイ・ケ(大みぞ)

02/09/11
[8717] 工部 1画(4)
音:キョ (の古字)
 電気工大学の校章みたいですが(笑)曲線は何画目に書くかはやはり不明。この字が 「(左側が突き出る)」、そして「巨」に なったのだが、それぞれで部首が違うのも注目点。「巨」の部首はh(たてぼう)で、1画目も ここから。「」は「工部」だから、 まず工を書いてからということになるだろうから筆順も違っているのだろう。
類字 [8722] 工部 2画(5) キョ(「巨」の旧字体)

02/09/12
[9216] 幺部 11画(14)
音:ゼツ(「絶」の古字)
類字 [9215] 幺部 11画(14) ケン(「繼」に同じ)
 類似と比べて左右をひっくり返した鏡文字……と思いきや、いとがしら(幺)はそのまま、 折れ曲がった画だけひっくり返ったのみ。ここで気づくのは、両方とも画数が同じということ。 この字の「上から下、右から左へ折れる画」も1画で書くらしい。今までの文字を見てくると 大漢和辞典の漢字でこれは普通で、1画で書かないのは「右から左、上から下に折れる画」 くらいである。 

02/09/13
[9693] 弓部 0画(3)
音:ダイ(「乃」の古字)
 土と士、未と末なら2本の線の長さを比べることでどちらか見分けはつくし、それを意識して 書くので間違うことは少ない。しかしこの字は、確かに中段の折れ曲がった部分と比較して 上辺の短い方は弓、と判別できないこともないが、少し字を書くのが下手な人が走り書きしよう ものなら、どちらか区別するのは無理。まあそう思われたから、この字は廃れたのだろうが。
参考字 [9712] 弓部 2画(5) ダイ(「乃」の古字)

02/09/14
[9695] 弓部 0画(4)
音:ケン・ゲン(草木のつぼみが多い)
類字 [9694] 弓部 0画(2) カン・ゴン(つぼみ)
参考字 [9700] 弓部 1画(4) キュウ(「及」の古字)
 類字の方が「弓部 0画」なのも腑に落ちないが、他の漢字でもよくある程度のことなので大目に 見よう。それでもこの字は、類字を2つ重ねているのにまだ「弓部 0画」と言い張るのはどうか。 漢字の意味は合ってるのは好感がもてる(?)のだが。それだったら参考字も「弓部 0画」 としてもいいような気もする。

02/09/20
[11631] 戈部 9画(13)
音:ボウ(「矛」の古字)
 これまた筆順を悩ませる点がいくつも。しかも3つの点は周りを囲まれるような場所だけに あるいというのも変で、字の成り立ちが知りたいものである(そんなこと言ったら全部の字が謎だが)。

02/09/21
[11673] 戈部 12画(16)
音:ホツ([言+孛]の籀文)
 或と或を逆さにしたものをくっつけたような字。これも書きにくいこと限りないな……現に、 この字をメモするときに上部分書いた後、紙をひっくり返して下部分を書いたくらいだから(笑) ただこの字は籀文(ちゅうぶん)と言って古い書体の一つなので、旧字体の1つと考えていいかも。 常用漢字外の字に旧字体もあったもんじゃないが……

02/10/01
[13435] 攴部 16画(20)
音:フツ (に同じ)
 「+攴」の漢字だが、が籀文であるのに対して、この字は正しい字体(籀文が正しくないという 意味ではないが)というのは不思議。いずれにせよ書きにくいので、「参考字」の漢字が存在 するのであろうか。
参考字 [14239] 攴部 16画(20) フツ・ブチ(おさめる)

02/10/05
[13617] 斤部 16画(20)
音:ダン (の本字)
参考字 [13611] 斤部 14画(18) ダン(「断」の旧字体)
 が 同じ画数であると紹介したが、その部分を持つでは画数が違っているという点に注目。 辞書によって違うのならまだしも、同じ大漢和辞典中にそれぞれがかかれていると混乱する。 常用漢字の書き方から言えば、今回紹介した方が正しい気もするのだが。

02/10/13
[14417] 木部 0画(4)
音:カツ(きりかぶ)
 まず「木部」といえど木の形ではない。しかも否定の意味の「不」にそっくりだ。漢字の意味 からすれば、木の上の部分を切り落として下の部分だけ残ったのが切り株、とわからないでもないが それだと枝を残しすぎだ。筆順とすれば木のように横→縦→左はらい→右はらいなのだろう (「不」は横→左はらい→縦→右はらい)。

02/10/14
[14482] 木部 3画(7)
音:コン(「根」に同じ)
 これまた「木」の形は見えない。この字の項には解説があって、「木の字を上下に中分して、 地面を表す二を挿入したもの。上の土が木の地面の部分(株)、下のが地面の下の部分(根)である」と書いてある。その解説だけを読めば なるほどと思うのだが……単体では 「きりかぶ」の意味だったはずなのに、こっちでは逆の根の部分になっているというのは 矛盾していると思うのだが。

02/10/15
[15149] 木部 9画(13)
音:ロウ(四角な材木・かど)
 漢字の作り方には「会意」というのがあって、既存の字を組み合わせることで意味までも 合成させた1つの漢字を作り上げた、というもの。ほとんどが形声(意味を持つ部首に、 音をしめす部分だけをくっつけてできた字)でできていることを考えれば珍しいのだが…… この字と意味を見てみれば、さすがに安直過ぎでは。この字を見つけたとき、もしやと 意味を調べたら思った通り、って感じだったからなぁ(苦笑)

02/10/16
[15030] 木部 8画(12)
音:ショウ(「椒」の俗字)
 点多すぎ(笑)しかも「廾」の仕切られたそれぞれの部分にないところや2個あるところもあって 覚えにくい。しかし「山椒」の椒の俗字だとすれば、点が多いのも納得できるような気がする(笑) ちなみに左下の点だけ、左上から右下に書く(ヽ)のではなく上から左下に払うような点(丿)である。

02/10/17
[15989] 木部 28画(32)
音:サツ(義未詳)
類字 [15962] 木部 20画(24) エン(義未詳)
 「森」なんて目じゃないほどの木の多さ(笑)。多分「林」を4つなのだろうが、単純に木を8つ とも見れる。類似の木6つは、森2つなのか林3つなのかもわからないほど。これほど特徴のある 字を残しているのに、肝心の意味が伝わってないのは残念。しかし森よりも木が多いところとなると ……熱帯雨林帯(ジャングル)とか針葉樹林帯(タイガ)とか?

02/10/18
[15987] 木部 26画(30)
音:ルイ (の籀文)
類字 [21992] 田部 27画(32) ライ(の古字)
 田がいっぱいあるからといって、田が部首ではない例。ただし類字の場合は田が部首になるらしい。 優先順位は「木>田>回」?実はこのように4つの田ではさんでいるという漢字は他にもある みたいなので、見つければまた紹介するつもり。画像では作りやすいけど手書きで書くのは手間、 30画超だから……

02/10/19
[16254] 止部 0画(3)
音:タツ(ふむ)
参考字 [16270] 止部 4画(8) タツ(に同じ)
 どこが「止」なのかと突っ込む前に、参考字を見てみよう。おそらく下の部分(「止」の鏡文字) が変形してこうなったのだと思われる。「歩」の旧字体は下の部分が「少」ではなく だったので「踏みしめてあるく」という意味が 伝わってくるのだが、「少」になってしまっては元の意味がわからなくなる(走るよりは移動距離は 「少ない」ともとらえられそうだが……)。
 さらに、瀕死の「瀕」や浜の旧字体である「濱」など、常用漢字外の字には少ではなく が使われていることが多い。

02/10/20
[17228] 水部 4画(8)
音:エイ(義未詳)
 丼の「ヽ」ならともかく、こんな狭いところには4画だろうが狭すぎる。だが「井戸の中に水」 というのは納得できる漢字だったりする。残念なのは漢字の意味がわからないということ…… 大漢和辞典には形と読みはあるのに意味が残っていない、という字が結構あるのだ。

02/10/21
[19650] 火部 28画(32)
音:スイ(「燧」の本字)
類字 [19647] 火部 24画(28) スイ(「燧」に同じ)
 今までで一番「これで一文字かよ!」って突っ込みたくなるような衝動に(ぉ  中央だけの字でも同じ意味の漢字がなるのだが、その両端の旗のようなものは…… 象形はありえないから、昔はこういう「構え(門構え、行構え等)」が存在したのだろうか。 その名残が「阜・師」などに……ということはないだろうが。ちなみに「燧」とは、 「たいまつの火・のろし」などの意味がある。ということは両側のはもしや煙とか……

02/10/22
[19759] 爿部 0画(4)
音:ショウ(木切れ、「爿」の古字)
 「爿」の古字だから、といって部首もそうなるような字体ではないと思うのだが。 画数もはっきりとしているわけでもなし。ところで「爿」とは、将の旧字体で左側が それに置き換わっていたもので、元々木を2つに割った時の左側が爿、右側は片に見えたのが 文字の成り立ちである。「爿片」をくっつけると「木」に見えないことも……やや無理があるか。 木を割った片側だから「片」なのはわかるが、もう片側は何かというのがあまり知られてないのは 不思議だ。もっとももう片側の古字はだし、 片にも古字があったのかもしれないが。

02/10/23
[20237] 犬部 1画(5)
音:ハツ・ハチ
 「犬部」となっているが、字形からみれば「大部」や「火部」の方が近いと思うだろう。 しかしこの字が「犬が走る」という意味を持つので、犬部に含められているようだ。 両側の点を、犬が左右に振っている尻尾と見立てるとしっくりくる形ではないだろうか。 ということは――犬という字の右肩の点は、尻尾を表してると言ってもいいことになるのか?

02/10/24
[20822] 玉部 0画(5)
音:シュク・キュウ (玉の細工人・きずのある玉)
 これも部首と点の位置が違うのに、という漢字。意味として玉に関係あるという点は譲ると しても、だったら「王部1画」とは……実は王こそ「玉部0画」なのである。厳密に言えば、 玉という字に昔は点がなく、王と見分けが付けにくかったので点をつけたという。 だから玉偏のつく漢字(球・珠など)には点はないが、玉に関係する文字であり、 玉に関係ない王は、形の似ている玉部に入れさせてもらっている、と考えるのがいいだろう。 の話から遠くなってしまったが……ではこの字も、 昔は点がなく見分けのつきにくい漢字だったのだろうか、と締めることにしよう(笑)。

02/10/28
[22821] 白部 20画(25)
音:ソン(義未詳)
 同じ字を3つ書いて一つの漢字、というのは漢字の中にはザラにある。そしてこの字も その一例……かと思いきや、上の「く」は3つではなく4つだったりする。上の「く」が 3つである漢字もないし、どういう意図で上のが多いのか知りたいところだが…… 漢字の意味がわからなくて残念。

02/10/29
[23091] 皿部 16画(21)
音:バン(義未詳)
 血という字は皿から派生したものだが、「皿部」「血部」と部首では分けられている。 だから「衆」などは皿部ではなく血部なのだ(実際は、衆の血は口の誤り変わった形で、 血液とは関係ないのだが)。だから漢字の中に血が入っていたら血部のはずなのだが、 この字は皿部。読み方からしておそらく「盤」に近いものがあるのだろうが、 この字も意味が伝わっていないのでそれ以上のことはわからない。

02/10/30
[24624] 示部 0画(4)
音:シ(「示」の古字)
 しめすへん「ネ」の旧字体は、示部というくらいだから「示」。大漢和辞典には旧字体で 並んでいることが多いのだが、その中に示すの上の横棒が無いものがあるのに気づく。 複数あったのでどういうことかとよく見てみれば、0画のところに示の古字であるこの文字が。 おかげでこの文字を例にあげることで済んだのだが、あまり特異なものでもないことに気づく(ぉ

02/10/31
[27137] 米部 12画(18)
音:ラ(穀をつむ)
類字 [25317] 禾部 13画(18) 音:ラ(穀をつむ)
 読み方も意味も同じ、形も似ている2字。しかしよく見ると、右下の部分のはらいに 横棒が入っているものと入っていないものが。さらには二本入っている字もある。 この辺が、「外側」が部首になれない原因なのだろうか。少なくともこの「外側」には 「ラ」という音があるようなのだが。

02/11/01
[25354] 禾部 14画(19)
音:シュウ(「秋」の古字)
参考字 [25381] 禾部 16画(21) 音:シュウ(「秋」の古字)
 禾小さっ(笑)その下の部分もなんか変なバランスだし。多分龝の方が後の方に出来たのだろうが、 それでもこの形は変。さらに言えば龜は亀の旧字体だから、秋は亀に関係あるということである。 ってどの辺が……

02/11/02
[26282] 竹部 9画(15)
音:レイ(「蠡」の古字)
 竹部の字はほとんど竹かんむりで、字の上部に竹がある。そうでないものは竹・竹が3つの字・ 竹が4つの字と、この字くらいである。竹×3(4)は義未詳で、この字も古字なので、 いまや竹部の漢字というのは竹かんむりしかないのと同じだ。……私にとっては寂しいなぁ(笑)

02/11/03
[28198] 缶部 26画(32)
音:ライ (の古字)
参考字 [28187] 缶部 15画(21) 音:ライ・ルイ(酒だる、たらい)
 以前に紹介したに続く田4つ+αの字。これも田が3つの古字という共通点がある。 そして読み方もライ・ルイといったものから、今後出てくる似た漢字にもそういう特徴が 見られると思われる。しかし酒だるやたらいが田んぼに関係があるものとは思えないのだが。

02/11/04
[28188] 缶部 15画(21)
音:ウツ(「鬱」の古字)
類字 [28181] 缶部 13画(19) 音:ウツ(「鬱」の古字)
 上の部分を見ればもしや、とわかる人がいるかもしれないが、よく知られている中で 一番画数が多いであろう漢字、「鬱」の古字である。鬱の部首は鬯(においざけ)部で、 古字は缶部となっているが、どちらも鬱の意味とは関係ない。むしろ木部にしたほうが、 「鬱蒼と茂った木々」といった意味になるので丁度いいとは思うのだが。さらに言うと古字の 「司」も意味不明で、「鬱」の方が古字よりも断然に複雑になっているのも納得がいかない。

02/11/05
[28428] 羊部 1画(8)
音:ビ・ミ(羊が鳴く(声))
類字 [28426] 羊部 0画(7) 音:ヨウ(「羊」の本字)
 何かの回路図みたいな上部。間に1本増えただけで鳴き声になるのは変わってるし、 それを表現するのに一つの漢字を作る必要もあるのか。普通に「羊の声」と書けばいいはずだが。 もしや読みの「ビ」が、羊の鳴き声に聞こえたのだろうか?


02/11/06
[28611] 羊部 21画(27)
音:ゼン(「善」に同じ)
 壺みたいだなぁ……じゃなくて、縦ギリギリまで必要とした横線の多い字、というか「言」が 3つもあるのに部首は羊。そういうことは多々あるのだが、意味が羊に関係あるのかといえば、 羊はめでたいという意味をもつらしく、ちゃんと「よい意味」を現している。しかし「善」の 部首は口だったり……

02/11/07
[28697] 羽部 6画(12)
音:ユウ(「友」の古字)
類字 [28698] 羽部 6画(12) 音:ユウ(「友」の古字)
 羽()じゃなく「ヨヨ」だし、意味は羽と関係ないし。もしかしたら窒フ古字が「ヨヨ」だったの かもしれないが。ちなみに「曜」のヨヨも旧字体では窒セった。こっちは下の隹が鳥と関係あるので 羽があるのは適切と思われる。

02/11/08
[30078] 臣部 6画(12)
音:キュウ・コウ(そむく)
類字 [30079] 臣部 6画(12) 音:キュウ・コウ(に同じ)
[30080] 臣部 6画(12) 音:キュウ・コウ(そむく)
 2つの臣が背を向け合ってる=そむくというのはわかりやすい字。だがそれを考えると は向かい合ってるように見えるのだが、 字の意味は同じ。さらにただ2つ並んでるだけのも 同じ意味だが、同じ字とは書いてなかったのも不思議。ちなみに常用漢字では「臣」は 7画で書くが、常用漢字外では6画で書く。だからこれらの字も12画なのである。

02/11/09
[30203] 臼部 6画(13)
音:イ(「爲」の古字)
 部品に分けるとすれば上下なのだろうが、真ん中が綺麗に割れているので左右に分けたく なってしまう。臼部となっているが下の部分は臼ではなく一番下も切れている。実は下の部分だけの 漢字があって、それも臼部0画とされているのだ。

02/11/10
[30274] 臼部 36画(43)
音:ジン (の古字)
 同じ文字を3つ書くだけでなく、そのスペースにさらに2つ並べる……というのは、 大漢和辞典の他の字にもいくつか見られるのでそんなに驚くことではないのだが、 その3つ書いてる部品だけでも妙な形。それの上部の、下が繋がっているのは臼部0画として あるのだが、下まで別れているのはない。とにかく、40画を超えるのは大漢和辞典でも 珍しい方である。

02/11/11
[30276] 臼部 57画(64)
音:セイ(義未詳)
参考字 [48846] 龍部 48画(64) 音:テツ(言葉が多い様)
 このHPではおなじみ(笑)の64画の漢字で、大漢和辞典に載っている一番画数の多い漢字。 興が臼部というのも気づきにくいのだが、臼部「57画」となっているので、龍4つよりも 興4つの方が上だと思う(何が)。まあ「タイト」となると「雨部76画」になるのだろうが、 あれは国字だから……

02/11/12
[32673] 艸部 39画(43)
音:ユウ・ウ(園・庭)
 これも40画超の字、というか木9つはを 超えているインパクト。園(その)と読む字として薗というのがあるから、これの古字なのかも しれない。しかし菌にも似ているので、木の大群が「菌がうごめいている」ように見えて 気持ち悪いと思うのは私だけだろうか。

02/11/13
[30065] 肉部 21画(25)
音:ラ(日の光)
類字 [30032] 肉部 17画(21) 音:ラ(裸・裸になる)
[30059] 肉部 19画(23) 音:ルイ(「羸」に同じ)
 今までこの形の漢字で、下段中央の部分がいつも部首になると書いてきたが、そうでないものも あることを発見。これらの字は全部肉づき(月)が部首となっている。類字の2字は体に関係のある 意味を持つ字だからいいとしても、は どちらかといえば「日(晶)」の方を部首にしたほうが適切だと思うのだが。

02/11/14
[28080] 糸部 18画(24)
音:トウ・トク/訓:はたぼこ (旄牛の尾・雉尾で飾った大旗)
 頭に「毒」という字が目に付くので、あまり良いイメージがしなさそうなのだが、 実際はめでたそうな物を指す。見た目だけで判断してはいけないという典型的な例だが、 だったらまぎらわしい字は作るな、という反論もあるかも?

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