6th style


 学園祭が終われば授業は再開。というか定期テストがすぐにある。それでもまだ日数は

あるので、優先すべきはビーマニだ(笑)。放課後は着替えもせずに直行でゲーセンへ。

 俺は初めて6th台を見るが、インターネットで情報は知っていた。nagureo復活とか、

EURO大量とか、19,novemberとか。しかしそれらは、既に大勢の客によってプレイされていた。

こりゃ並んでも1時間くらいになりそうだな……どうしようか突っ立っていると、

「テツ、やっぱり来たんだ」

 既に美鳥が来ていたらしく、こちらへあるいて来た。美鳥といえばHELLコースだが、

そのHELLが収録されていた4th台は、今は5thに入れ替わっている。

「ああ、でもこりゃできそうにねぇな」

「出たばっかりだもんね」

「そういう美鳥こそ、HELLできなくなったよな」

「うーん、こうなったら5th曲もやるけどね」

 確かに1作待ってやれば、100円になっているので得ではあるが……俺だったら半年も次の

新作がでるまで待つなんて我慢できないし、家庭用で5thまで出てるしな……

「でもね、HELLできるんだよ」

「?……ああ、6thでオリジナルコースが」

 このシステムがアーケードでできるなんて思いも寄らなかったな。初めての試みなんで

バグとかなきゃいいんだけど?

「私だけの都合で作ってもらえるわけないじゃない、1コースだけなんだよ?(^^;」

「あ、そうなのか。じゃあ?」

「EXPERTのコース8は日替わりで曲が変わるんだけど、金曜日はHELLコースになるんだって!」

「そういえば……そんなことも」

 そんなこともウェブサイトに書いてあったような。それも変わってるよな……当然だが

それがIR対象なわけないよな、そうだったらなかなか更新できねぇし。

「まあ金曜日しかできないんだけど、その日にやりこめばいいし♪」

「それはいいが、ひとつ見落としがあるぞ」

「? なに?」

 俺も納得がいかないが、6thになっての変更点。

「6thじゃ、サファリはbpmが150に上がってんだぞ」

「え、そうなの!?」

 驚きと落胆の表情の美鳥。まあ俺ならそのくらいのbpmならサファリはクリアできるけど、

同じくbpmが上がったGET ON BEAT(WILD STYLE)はやばいんじゃ……Anotherもあったよな、

クリアできるかな……

 しかしそれ以前に今PLAYできる状況ではないし……今PLAYされているのは新曲のDIVEか。

ボーカルがBe For Uじゃないんだな(笑)しかし今回は難易度高い譜面ばっかりだな……

またクリアできない曲が増えるのか……ちなみに今俺がクリア出来て無い曲は、全部Anotherで

,Holic,LUV TO ME(UCCHIE~),250bpm,B4Uくらいか。

「う〜、これじゃサファリ抜けられなくなるじゃな〜い〜」

 美鳥が頬を膨らませて愚痴る。EASY抜きだとまだHELLがクリアできないくらいだと、サファリの

テンポアップは痛いだろうな。そういえば、サファリ単発クリアできるんだろうか?俺のときは

……EASY外す前に単発クリアしたんだっけか?

「まあそう唸るなって、また家庭用貸してやるから」

 家庭用5thが出てまだ1ヶ月だが、ACで大分してきたから、そんなにやりこむことはなかった。

サバイバル7+Aを何とかクリアしたのでもういいか、って感じになったから。ドリルも腹立ちながら

全部クリアしたし(苦笑)

「本当!?ありがと(はぁと)」

「お、おいおい……」

美鳥

 喜び勇んで、いきなり俺の腕にしがみつく――って人前で……じゃなくて、そんな仲に

なったのか?(汗)が、美鳥はすぐに腕を解く。そうだろうな……しかし

「学園祭のあの曲よかったよ、ボーカルの人の歌もよかったけど、テツの演奏もかっこよかったし」

 かっこいい、というのは針井の方だと思うのだが……思ったよりミーハーじゃなさそうなのは

いいのだが。しかも実の所緊張しまくって自分でもわかるほど動きぎこちなかったし(汗)

「……ありがとな」

 とりあえずそう言うしか考えがつかなかった。

 

 結局6thをプレイできたのは1回だった。初プレイは19,november、Five Reglets、Y31、G2。

やってみると意外とクリアしたり……俺も結構腕はいいんだよな、でもAnotherは保証はできんぞ、

G2のAnotherは難しいって聞くからな……

 それにしても、今度来る時はまた家庭用セットを持ってこなければならないのだが、そろそろ

美鳥にもダブルプレイをやってもらいたいな、彼女なら筋があると思うんで。というわけで

コントローラは2つ必要だが、さらにかさ張りそうだ。俺はともかく、彼女はもって帰れるかな……


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