001_N : ユマ=ナッソー |
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Y:ああ、このくらいで音を上げてたら「勇者」じゃないだろ……
泡:そういうもんか……?「カレリヤ」というのが、ウァイルーが作った「力の薬」の名称。
副作用のない薬を作る彼にとっては珍しい「失敗作」であり、力を十二分に引き出す代わりに
性格を歪めてしまうという、覚醒剤のような代物になってしまっている。
Y:ま、それほどでもないと思うがな……魔物を切り殺すのは普段も変わらんし
泡:いや、そうかもしれんが……言い方に変調が見られるぞ。一人称「オレ」だし
Y:兄貴だってそうだったろ、そりゃ大人への成長かな
泡:外見だけで人を選ばないナキナでもこの時の顔にはドキっとしたそうな。しかしそれは
自らの魔法の使いすぎによる動悸が、恋と勘違いしたとの噂も(ぉぉ
Y:そりゃ「吊り橋の上でナンパが成功しやすい」論かよ(怒)誰も知らんだろうが
泡:あと慢性心身浮上的貧血症候群(長)まあハイテンションが祟って息切れするようなものです。
これも副作用にて、完全に治るものではありませんでした。
Y:でした、って……まるで死んだみたいじゃ……?!
泡:そう、この病気がもとで若くして勇者ユマは亡くなるのでありました。魔王マローは
まだいるというのに
Y:そんなことも知らずに、ナキナや家族に囲まれて兄貴の所へ行くのか……